桃赤
レントリリー。
桃母
桃
桃母
桃
俺は高校1年生の春、
病気にかかっている事が発覚し
1年ほど、入院する事になった
桃母
桃母
車を運転している母さんは励まそうとしているのか
テンション高めだ
俺は助手席に座り、無言で窓の外を眺めた
車はどんどん山奥に入っていく
桃
桃母
不安げに顔を曇らせると、ナビを凝視する
これだからうちの母さんは天然で困る
桃
急に視界が開け、綺麗な海が広がっていた
桃母
母さんが嬉しそうに指を指した先には
''苺総合病院''
と書かれた看板があった
桃母
桃母
桃
感嘆し、車を止めた母さんに俺はため息をつくと車を降りた
病院の人
桃母
さすが大きい病院だけあって、凄い人だ
母さんが席に座ったのを確認すると
俺は席を立った
桃母
桃
桃母
桃
トイレなんてもちろん嘘だけど
何となく病院を散策したい気分になって
1番上の階のエレベーターに乗った
忙しそうに歩き回る看護師達
1番上の階にはやっぱり病室しかない
店とかは下の階の方にあんのか....?
退屈に思い、またエレベーターに乗ろうとすると
屋上への入口が目に入った
桃
呟くと俺は大きな扉を開けた
そこにはキラキラ綺麗な海が見えた
やはり、頑丈な高いガラス塀に覆われているけれど
人はチラホラ居て、みんな思い思いに過ごしている
そんな中、ひたすらに絵を描いている男の子が目に入った
ここで入院してる人が着る、青っぽい服を身につけていて
横顔からでも分かる、凄く可愛い子だった
俺は思わず吸い寄せられるように、彼に話しかけていた
桃
赤
男の子は飛び上がって俺から仰け反る
赤
すると彼は急に息苦しそうにした
桃
当たり前だ
病人脅かしてどうする
俺は慌てて背中をさすってやった
しばらくそうしてやると、治まったのか
彼は俺にふわりと笑った
赤
大きな目の睫毛は、微かに涙で濡れている
俺よりも何倍も小さな華奢な細い体
シミひとつない雪のような白い肌
正面から見る彼は凄く可愛いくて
''儚い''
そんな言葉が似合いそうな
桃
赤
え?俺と同い年?
この可愛い子が?
赤
桃
プクッとむくれてさっき落として散らばった色鉛筆を拾う君
俺も慌てて拾う
赤
桃
赤
桃
赤
桃
赤
お前がな
そんな事思っていると、スマホがなった
桃母
桃
屋上から帰ろうとすると
赤が俺の服を引っ張った
赤
赤は泣きそうな顔をしていた
俺は赤の頭をポンポン撫でると優しく笑った
桃
目を細めてはにかむ赤を俺は守りたいと思った
新しい連載です まだ頑張りますので よろしくお願いしますm(_ _)m
コメント
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フォロー&連載ブクマ失礼しますm(_ _)m
連載ブクマ失礼します🙇♀️
今この作品をみつけました!ぶくしつです!