初めに…
るぅり
るぅり
るぅり
るぅり
るぅり
るぅり
るぅり
るぅり
るぅり
るぅり
仕事の帰り道
いつもより早く仕事を上がった。
俺は、小規模ではあるが会社の社長をしている。
今日は部下が全てやってくれるから早く帰ってくれと 何故か強く背中を押され、
渋々家路についてるところだ。
🥷
早く帰らせてくれたのは、 いつもみんなが帰るのを見送ってから帰るからだろう。
どちらにしてもみんなの好意だと思ってる。
ただ…どうしても気になる、会社のこと。
会社のことで頭がいっぱいな反面、 帰らせてくれた部下たちの優しさを
会社のことを考えるたびに無下にしているようで かなり複雑な感情になっていた。
🥷
帰り道、コンビニに寄ってお酒とおつまみを買った。
🥷
お店で飲まないのは飲みすぎないため。
帰ってからもPCをしたい…
だからせめてもと思い、お酒とおつまみを手に 公園のベンチに腰を掛けた。
プシュッ!
ビールを一気に喉に注ぐ。
🥷
🐱
🥷
知らない青年に笑われた…
隣を見るとこちらを見て微笑んでいる男性。
一応ペコッと頭を下げる。
🐱
急にすごく気まずそうに謝ってきた。
🥷
こちらもなぜか謝る。
…場所、変えたほうが良いかな。
そう思い立ち上がろうとした瞬間
🐱
そう言って体で隠れていたお酒を出す。
🐱
クシャッと笑う顔が何故か胸に刺さる。
🥷
刺さった胸の感覚に戸惑い上手く話せない。
🐱
耳によく入る低めの声で話すその青年を、 ただ見つめていた。
🐱
そう言う青年はとても悲しげな表情をしていて、 先程とは違う胸の痛みを感じてしまい
🥷
咄嗟に出た言葉は自分でも驚きを隠せなかった。
🐱
彼が笑うととても鼓動が早くなるのは、 多分お酒のせいと言い聞かせて
俺らはお酒をもう一本買い足すくらい話した。
これが俺と彼の出会いだった。
数日後
公園のベンチで話して仲良くなった彼、 キヨとは連絡先を交換して
たまに飲みに行くくらい仲良くなった。
俺の役職目当てで近づいてこようとする人達が たまにいるため警戒心は忘れてはいないが、
俺のことを細かく聞いてこようとしないキヨは
俺が何の仕事をしているだとか
普段どんな感じなのかとか
そういう事は一切話していない。
だからとても居心地が良かった。
🥷
仕事の準備をしながら俺は彼氏と電話をしていた。
俺には同性の彼氏がいる。
でも遠距離のため中々会えない。
この事だけはキヨに話していた。
🥷
彼氏も仕事に行くようでそのまま電話を切った。
仕事終わり
今日も部下たちを先に帰らせてから、 残りの仕事を終えた。
そのまま帰らず今日はキヨと飲みに行く。
🐱
お店の前で手を振るキヨ。
🥷
待たせてしまって申し訳ない気持ちで いっぱいになりながらも、
お店の中へ入った。
店内
🐱
カチャンとグラス同士がぶつかる音が鳴る。
🐱
🥷
🐱
ないんかよと笑い合う。
毎回こんな感じでゆるーく飲んでいる。
お互い細かい事は話さない。
最近見たニュースとか、話題なこととか、 周りで起きたこととか
でもそれがなぜか居心地が良くて キヨのことをなにも知らなくても、
違和感は感じない。
プルルップルルッ
自分の携帯がなっていることに気づく。
🐱
🥷
一言謝ってから電話に出た。
電話の相手は彼氏からだった。
🥷
仕事の都合で遠距離だった彼氏が、 こっちに戻ってくるという電話だった。
嬉しくて思わず声が大きくなる。
🥷
あまり嫉妬はしない彼氏なんだけれど、 やっぱ二人きりは気になるらしい。
「俺もガッチマンだけだ」って言われちゃった…///
思わずニヤニヤしながら電話を切ると、 やけに視線を感じそちらを方へ向く。
🐱
🥷
キリリと睨むキヨが不機嫌そうに俺を見てる。
🥷
🐱
🥷
まっすぐに見つめられ、目が離せない。
🐱
🥷
🐱
さわっ
🥷
いきなり手を差し伸べ俺の右頬を撫でながら、 空いた片手で頬杖つくキヨ。
その手は柔らかくて優しくて、 何が何だか分からず振りほどけず固まってしまう。
🐱
意地悪な笑みを浮かべながら撫でられる。
バクンバクンと、 口から心臓が出そうなくらい跳ねる。
さっき彼氏に浮気すんなよって言われたばかりなのに…
なぜか…解いたらいけない気がしている。
頬を撫でる手はそのまま唇にいき、 下唇をなぞられる。
🥷
思わず体が反応してしまう。
🐱
急に我に返ったかのように手を離すキヨ。
🥷
体熱い…心臓うるさい……
キヨの方を見ると焦ってお酒をたくさん飲んでいる。
酔わないって言ってたけど…
今日は回っちゃったのかな…
体調とかで酔わない人も酔うことあるし…
そう言い聞かせて俺も酒を飲む。
熱いのは、心臓がうるさいのは、 全部お酒のせいにしてその場をやり過ごした。
まともにキヨの顔は見れなかったが、 どうやらキヨも同じなようで、
いつもより早めの解散をした。
更に数日後
あの一件からキヨと会うのは少し気まずくなっていたが、 連絡は普通に取っていた。
会うのは正直控えている。
自分の気持ち的に、 キヨにされて拒否できなかったのが
彼氏に申し訳ないから。
多分また…ないかもしれないが、 同じ事されても拒否れない。
今日は彼氏がこっちに戻ってくる日。
久しぶりに会えるのが嬉しくて、 駅まで迎えに行きそのままデートの予定。
駅で姿を見つけた時は、 ドキドキが収まらなかった。
2人仲良く手を繋いでお買い物を楽しんだ。
和也
🥷
その場で立ち止まり、 2人とも携帯を取り出す。
🐮
名前を呼ばれ顔を上げると、 牛沢がいた。
和也
🐮
こっちに戻ってきたと楽しく話す2人。
牛沢と彼氏はもちろん面識がある。
🥷
🐮
レトルトくんかな?
二人のことは牛沢から聞いていたため、 無事に付き合うことができてほっとしている。
和也
🐮
和也
いきなりその話になると思わず、 分かりやすく焦ってしまう。
🥷
🐮
和也
🥷
正直、紹介したくない…
悪い意味ではないんだけどなんか…
🐱
聞いたことのある声がして顔を上げると、 そこにはキヨがいた。
🐱
🐮
🥷
🐮
🐱
🥷
🐱
和也
みんな焦りすぎてポカンとしていた。
和也
彼氏の言葉にみんな頷く。
和也
それもそうだなと、 場所移動するためカフェに移動した。
カフェ店内
和也
それぞれどういう接点があるのか話をした上で、 彼がまとめてくれた。
和也
彼の言葉にうんうんと俺と牛沢が頷く。
和也
横目でキヨを見るがなぜか黙って下を向いていた。
どうしたんだろう…
和也
🥷
和也
🐮
少しの間沈黙が流れる。
やばい…気まずい…
でもやましいことはないし…
和也
🥷
ちゃんと説明したらわかってくれるとは思う。
が…一緒にいる感からか、 あまり良く思っていない気がしていた。
どう言うのが正解…?
🐱
🥷
先に答えたのはキヨだった。
和也
🐱
和也
🐱
さっきまで下を向いていたキヨは、 彼の目をまっすぐにみて答える。
嘘…ではない。
和也
🥷
また少し沈黙が流れる。
🐮
そう言ってキヨの頭に手を置く。
🐮
和也
ズキンッ
なぜか胸の奥がチクチク痛い。
🐱
和也
なぜキヨはそんな事を言うのか、 今の俺には分からない。
でもなんか…
何かが溶けたような気がしていた。
和也
俺も知ってるよそ行きの笑顔をする彼。
これは…多分怒ってる…
和也
徐ろに立ち上がる彼を見て、 慌てて俺も立ち上がる。
🥷
🐮
俺をよそに彼はスタスタと入り口へ向かっていたので、 駆け足で追いかけた。
🥷
俺の先を行く彼は、 俺の声で振り返る。
和也
🥷
和也
そういう彼の目は笑っていない。
🥷
和也
嘘、明らかに怒ってる。
和也
そう言って帰る彼の後ろ姿を ただ見つめるしかできなかった。
彼との出会いも、 俺がよく行っていたカフェの店長で
それまでは常連だった俺を覚えてくれてて、 いろんな話を店内が空いている時に話をして、
その後、数日たって連絡先を渡されて付き合った。
だから気になるのかもしれない。
一人で外にいても仕方ないので、 自分もそのまま家に帰ることにした。
キヨside
あのまま牛沢とは別れ、 家路についていた。
ガッチマンとは本当に何もないし、 彼氏に言ったことは嘘じゃない。
でも、何の感情もないかは別の話。
いつもふにゃふにゃしてて天然で、
でもなにかみんなから頼られるかっこよさもあって、
何よりあの居酒屋で 可愛いと思ってしまった。
少し頬が赤くて 呂律がいつもより回ってない感じが
たまらなく愛おしくなった。
だから、彼氏との電話に嫉妬した。
別に普段男が好きなわけじゃない。
かといって、 恋愛に性別も年齢も関係ないと思っている。
彼氏と良好なら応援するつもりだった。
自分の気持ちは隠そうとした。
でも…
たまに感が働くことがある。
あの彼氏…なんか怪しくね?
それにあの発言。
なぜ牛沢の話なら間違いないになるんだ?
そりゃ、ガッチマンはなにも話してなかったけど。
普段なら引っかかったりしないのに、 なぜかやけに引っかかってしまっていた。
?「〜〜…」
建物の影から何やら誰かが電話をしている声がする。
その声は、なぜか妙に聞き覚えがあった。
なんだ…?
気になってこっそり影から覗くとそこには…
和也
ガッチマンの彼氏だ。
先に帰ったはずじゃ…?
そのまま分かれたのか?
さっきまで聞いてたんだ、 そりゃ聞き覚えあるよな…
そう思いながら、 こっそりその場で話を盗み聞きしていた。
和也
は…?
和也
なんだよ…予想的中かよ…
和也
クソ野郎じゃねーかよ。
和也
プツンッ
俺の中で何かが切れた音がして、 気がつけばそいつに向かっていた。
そこから先はよく覚えていない。
でもこれではっきりした。
俺はもう、我慢しなくていいや。
ガッチマンside
『帰ったら連絡して』 と彼から来ていたため
連絡をするが返ってこない。
彼はいつも連絡はマメではないため、 そのまま気にすることはなかったが…
そこから何度送っても、 何度電話をしても、
彼から連絡は返ってこなかった。
更には、キヨからも連絡が途切れてしまった。
2人に何があったのか分からず、
牛沢に聞いても連絡つかないと言われ、
気が気じゃない状態のまま
数日が経っていた。
コメント
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おい 元 彼氏(クズの貧民) おめぇさぁ?なんて?なんてったんや?お前さぁ?社長だからって言ったよねぇ?ねぇ?ねぇ?全部知ってんだからなこっち ボッコボコにしてやるよ……キヨが
今回は何やら波乱の予感…!?(,,゚Д゚) それにしても書いてて🥷さんの彼氏役…ギリリと腹が立ちました←← でもここから巻き返しますよ!!多分ね!!(ネタバレダメ絶対) 🐱さんは大丈夫かな…(´;ω;`)?今後の展開を一緒にワクワクしながら待ちましょう(*‘ω‘ *)♡←え