甘い吸血鬼の君

( 歩き疲れてカフェで休憩中 )

この前みこちゃんが好きそうだったから ついやっちゃってた … 笑

そこがいいんじゃん、

俺は別の意味でだけどね

すちくん嬉しそう … そういうちょっと子供っぽいところ可愛いな

というかすちくんにエスコートしてもらって 自然に荷物も取られてる ……

本当にデートみたい、

でも気がついたら全然 緊張してないや

すちくんのおかげだな

前は誰と来たのかな、

可愛いお店だし、女子と来てもおかしくないよな …

ここに来たの何回目？ 俺以外の男と来たことある？ それとも女子とかな

… なんて

… すちくんが誰と来てもいいのに なんで今 俺こんなこと考えた ？

…

カフェを出たらいつの間にかもう夜だ …

カフェの途中からみこちゃんの気分が下がっていた

… 吸血鬼なはずなのに理由がわからないのが悔しい

どうしよう俺、変だ

今の俺 完全に面倒な人や …

そっかみこちゃん …

そうだよね“すちくん”だもん、

……… 交換条件、

“いつか多すぎ！”

“みことが妄想トリップしている間に”

… そんなこと言われたって これだけは譲れないよ、

血だけ求められるのは いくら吸血鬼でも悲しい

… まってそろそろ限界かも、

顔が青い …

本当に他の人から全く吸っていないの … ？

こんな時まで俺に優しくしないでいいのに

立っているのも辛い

本当はみこちゃんの血を今すぐにでも吸いたい

でも せっかく今日みこちゃんが楽しんでくれたんだ

今日が楽しかったのはすちくんのおかげ

俺の思い出は今日がすごくすごく楽しかった思い出

… きっとそれは変わらないよ

”知らないなら知ればいいよ~“

すちくんはきっと嘘つかない人だ

ぎゅ ( 抱き寄せる

( 物陰に隠れる )

がぷっ、

ぢゅ~~~っ♡

声 抑えないと … っ

… とか思っているんだろうな、♡

まあ、今日はいいけれど、♡

ぺろっ

俺の血はきっともう

少しだけ甘い