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生まれた街が嫌いだった。
退屈な日々が嫌いだった。
壊れて止まった時計の針に気付かない人が嫌いだった。
上辺の言葉が嫌いだった。
誤魔化しの嘘が嫌いだった。
その奥で醜くとぐろ巻いた本音はもっと嫌いだった。
そんな風にして、
全て呪った自分が何より嫌いでさ、
迷わない術を探して迷い込んだ袋小路の先
泣いてた膝を抱えた弱虫な私に訪れた奇跡。
差し出されたその手の向こうに居たのは、君なんだ。
憎まれるなら愛さない方が。
騙されるなら信じない方が。
笑われるなら伝えない方が。
見失うなら探さない方が。
自分を騙すルールで縛った。
ハンドルじゃどこも目指せないんだ。
いつか谷底に落ちていく針路。
それまで気付きもしないまんま。
そんな風にして、全て偽って、
自分に鎖をかけたのさ。
「忘れたい」
そう願うほど、忘れられないものが山ほどあるんだよ。
怯えて、足がすくんで、
何もできない僕を救い出す奇跡。
容易くこの鎖を解いたのは、君なんだ。
マイキーなんだ。
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差し出されたその手を、
強く握っていれれば、
繋いでいれば、
ずっと。