東側
もうすでに救急車は到着していた
影望
救急車もういたんだ…助かるといいな
矢羽
そうだね
矢羽
でもビルの最上階から落ちたんだよ、、多分助からないと思うよ私は
矢羽
まあ助かればいいに越したことはないけど
影望
そっか、、でもそうだよね、矢羽の言うとおりだよ。あんなに高い所から落ちたなら絶対助からないよね
影望
私、現実も見なきゃいけないのに…
矢羽
影望、だからといって諦めたらダメだよ、助かる可能性はゼロじゃないんだから
影望
まあね、、、
そんな時、警察がこっちへ向かってきた
警察
規制テープの中に入っていると危ないですよー
警察
どうかされましたかー?
影望
あっ、すみません!私達、このビルからパラシュートで避難して、先程まで事情聴取を受けていた者です
影望
あと、救急車へ今運ばれている人の仲間…というか、同じ場所にいて会議をしていた者なんですけど…
警察
あぁ、そうでしたか。申し訳ございませんでした
矢羽
いえいえ
警察
事情を簡単にご説明していただけませんか?
矢羽
はい
矢羽
ビルの異変を感じて避難しようとしましたが、一人が「悪い手本を見せてあげる」と言ってパラシュートを付けずに飛び降り、もう一人が後追いで飛び降りました。私達はパラシュートを付けて急いで飛び降りてきました
矢羽
そして今、救急車に運ばれている二人を見て、助かりそうか話していました。今後も事情聴取を受けるかもしれません
矢羽
以上です
警察
ありがとうございます。ちなみに、お二方は病院へ行くつもりですか?
影望
はい、もちろんです
警察
分かりました。どこの病院かはご存知でしょうか?
影望
§§病院でしたっけ、、
警察
はい。§§病院です。移動手段はありますか?
影望
場所が分からないので移動手段以前の問題があります…。
警察
そうでしたか、、すみませんでした。場所はすぐそこです。見えますか?
矢羽
あっ、見えました!ありがとうございます
警察
こちらこそ、長い質問に応じてくださりありがとうございました
二人を乗せた救急車が走り出した
影望
では、私達も向かいます
影望
ありがとうございました
矢羽
ありがとうございましたー
警察
こちらこそありがとうございました!
§§病院へと二人は歩きだした
──3時間後──
病院内には緊張が走っていた
ビルの最上階から飛び降りた女学生二人と避難した女学生二人
脈が表示されるモニターを、固唾を飲んで見守っている
影望
(どうか、生きていますように)
矢羽
(お願い、本人達が楽なような無事でいて……)
……
ピッピッピッピッ……
萌夢の脈に変化があった
そして……
規則的な音を鳴らしはじめた
ピッピッピッピッ……
影望
萌夢……!!
矢羽
良かった…すごいな、生命力
その時、萌夢が目を覚ました
萌夢
ん…ここは?
矢羽
萌夢!目覚めたんだ!
影望
えっ、良かった、嬉しい!ありがとう……!
萌夢
あ、えーと、どういたしまして…?
影望
ここは病院!萌夢は飛び降りたけど生きていたんだよね!?
萌夢
……そうだね
矢羽
元気無いけど、大丈夫?
萌夢
ああ、ごめん
萌夢
…………私、タヒねば良かったのに
矢羽
?
萌夢
なんでもないよ!ところで夢萌は目覚ましたの?
萌夢は期待していた
影望
それがね…まだなんだよね
矢羽
脈すら表示されないし、ずっと直線
萌夢
えっ、マジか、、私のせいで申し訳ない
矢羽
大丈夫、きっと助かるから
三人は眠る夢萌を見守っている
時計の秒針が微かに聞こえてくる
また一回、二回と秒針の音が鳴る度に三人の心は不安や諦めへと変わっていった
萌夢
全然目覚まさないね
影望
そうだね
矢羽
うんうん、、
こんな時に、突然規則的に音を鳴らし始めるなんていう空想物語は現実にあるわけもなく
ただただ画面は綺麗な直線を表示していた







