テラーノベル
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自分が高2の頃の話です。
じぶん
瑠依砂
友達5人でお昼ご飯を食べているとき、全校アナウンスが入りました。
「大雨警報が出たため、この後すぐ下校するように」という指示で、 「よっしゃー!」と男子達のグループから盛り上がる声が聞こえ、自分も楽しくなってガッツポーズをしました。
瑠依砂
数学と数Ⅱ担当の教師が好きすぎて、毎週それを楽しみに 学校に来ているという瑠衣砂(ルイサ)は、悲痛な声をあげました。
凛寧
じぶん
瑠依砂
友達の凛寧(リンネ)と自分で声をかけましたが、瑠衣砂は1番近くにいた自分を引っ張り、 お弁当の途中なのに数学教師の四季部(シキブ)のところまで走っていきました。
瑠依砂
四季部は教室のドアのところに立って、「食べ終わった人から下校ねー」とクラスの生徒達に声をかけていました。
四季部
瑠依砂
四季部
瑠依砂
瑠衣砂は持ってきた数Ⅱの教科書を開き、四季部に指差して見せました。
四季部
瑠依砂
四季部
四季部
瑠依砂
自分は予習どころか復習もしていないので、何がなんだか分からないまま話を聞いていました。 瑠衣砂は頭を下げ、また自分を引っ張って教室に返っていきました。
土砂降りの雨の中、下校しようと傘をさして瑠衣砂とバス停まで歩きました。
瑠依砂
じぶん
瑠依砂
瑠衣砂は四季部に推し活兼恋をしていて、推しとの会話を思い出してキャーキャー言っていました。
瑠依砂
瑠依砂
元気にキュンキュンしていると思っていたのに、瑠衣砂はしばらくするとまた数学数学と言い出しました。
瑠依砂
じぶん
瑠依砂
じぶん
2人でバスを待っている時もバスに乗っている時も、瑠衣砂は本当に泣きそうなくらい落ち込んでいて、自分はとにかく心配でした。
友達と別れた後、電車の中で5分も10分も考えて送ったLINEが、 「球技大会で四季部先生とツーショット撮ろうよ!」でした。
センスどうなってんだ。