紗夜
数年ぶりに実家のある田舎に帰ってきた私は
幼い頃よく遊んでいた 神社に来た
紗夜
しみじみしていると
後ろからふと、声をかけられた
「紗夜?」
紗夜
耳馴染みのいい声だった
振り向くとそこには
神主らしき、若い人
私がここへ帰ってきた理由の……
紗夜
弦
紗夜
紗夜
紗夜
紗夜
弦
弦
紗夜
弦とは小学生の頃の幼なじみ
中学から離れてそれっきりだったけど
幼い頃はよくここで遊んでいた
ここは、弦のお爺さんの神社だ
弦
弦
紗夜
紗夜
弦
弦
紗夜
田舎はとても狭い
中学で離れたはずの弦でさえ 私の就職先を知っている
私にはどうしても ここが息苦しかった
紗夜
弦
紗夜
弦
紗夜
紗夜
弦
弦
紗夜
弦
紗夜
弦
弦
弦
紗夜
弦
紗夜
弦
紗夜
弦
紗夜
弦
弦
紗夜
弦
紗夜
紗夜
紗夜
紗夜
弦
紗夜
紗夜
弦
弦
紗夜
紗夜
紗夜
紗夜
弦
弦
紗夜
紗夜
弦
弦
紗夜
紗夜
弦
紗夜
弦
弦
紗夜
紗夜
紗夜
弦
約束の19時
私たちは神社へ花火を持ち寄った
紗夜
弦
紗夜
パチパチと音が弾け
キラキラと散る花火の時間は
あまりにもあっという間に過ぎた
紗夜
弦
紗夜
紗夜
弦
弦
紗夜
紗夜
線香花火が燃える間は 時間がゆっくりに感じた
花火の音だけが聞こえる
静けさが心地よかった
紗夜
弦
弦
紗夜
紗夜
弦
弦は
弦
弦
と言った
紗夜
弦
弦
紗夜
弦
私が小学6年生の頃
父は
母を裏切り不倫した
問題はその後で
父が、いつどこで誰と何をしたか
聞きたくもないそんな情報が
あっという間に村を駆け巡り
気がつくと母は病んでいた
父は、そんな母と私 そしてこの村を捨てて
不倫相手と駆け落ちした
紗夜
紗夜
紗夜
弦
紗夜
弦
紗夜
弦
紗夜
弦
紗夜
弦
弦
紗夜
紗夜
弦
紗夜
紗夜
紗夜
紗夜
紗夜
紗夜
弦
紗夜
紗夜
紗夜
紗夜
弦
弦
紗夜
紗夜
紗夜
紗夜
弦
紗夜
紗夜
紗夜
紗夜
弦
紗夜
紗夜
紗夜
紗夜
弦
紗夜
紗夜
紗夜
弦
紗夜
紗夜
紗夜
紗夜
弦
弦
弦
紗夜
弦
弦
弦
弦
紗夜
涙が溢れた
絶望しか無かった人生に
突然月明かりが照らされたようで
紗夜
紗夜
弦
紗夜
紗夜
弦
紗夜
紗夜
弦
紗夜
紗夜
弦
弦
紗夜
紗夜
弦
弦
紗夜
紗夜
弦
弦
弦
紗夜
紗夜
「月が綺麗ですね」
夏目漱石が“I love you.”の和訳として奥ゆかしく表現した言葉だ
その答えとして一番有名な言葉は
明治の小説家 二葉亭四迷が和訳した
「死んでもいいわ」
原文は
“yours”
意味は
「私はあなたのものよ」
-END-
コメント
6件
フォロー失礼します!
田舎の息苦しさが、今度は身を守ってる力になりそうですね。素敵なお話でした(* ´ ▽ ` *)