三角関係

shk視点

知ってる

とっくの前から知ってた

俺じゃダメなことくらい

圧倒的にやらかすことが多いぶるーくは

違うメンバーがやらかしたとき、

一番にフォローする。

それは彼の優しさであり、

彼のいいところだ。

だから今だって

きんときの異常にいち早く察知して

彼を元気にしてしまう。

そんな魔法を彼は持っている。

俺も、持っていれば…

なんて、

それでは

俺は俺でなくなってしまう訳だが

あぁ、この優しさが

今はすごく、

痛いんだ…

なんで、

ぶるーくがもっと、

酷くて、今の俺を馬鹿にしてくれれば

彼を恨むことができたのにな…

br視点

僕にはこれくらいしか出来ない

僕に彼を完璧に元気にすることは出来ない

だって僕は

きんときじゃないから。

きんときにはなれないから。

きんときじゃなきゃダメだから。

本当は言ってしまいたいんだ。

"僕にしなよ"

"僕なら幸せにするよ"

って、

そんなくさい台詞を吐いても

彼の心は僕に向かない。

それは僕が一番分かってるから。

どれだけ真摯に向き合っても、

寄り添って貰えないことを。

もう、大丈夫そうだなぁ

あ、

今日は

お母さんが早く帰る日だ…

僕が真摯に向き合っても

母には伝わらないから。

nk視点

ぶるーくもシャケのことで悩んでんのかな

俺は、思ったことをすぐに口に出すから

溜め込むことはないけど、

ぶるーくは、きっと

溜めて溜めて

自分を押し殺して

我慢して生きている。

俺には無い、

ぶるーくの長所

少し羨ましいけど、

逆にそれはとても辛いことだと、

俺だけは知っている。

彼の顔を見た。

無意識だった。

彼の瞳の奥底が

崩れるような気がした。

それは彼の

悲しみや辛さなんて言葉じゃ足りない、

まさしく、

絶望

という言葉が似合うような

彼の一瞬だけ見せた心情に

なぜか初めて

"ぶるーく"を見た気がした。