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・遥奈と男とドレスアップ
陽平
やぁ、久保遥奈さん
男は笑顔で遥奈に手を振る
遥奈
何故貴方が衣装貸出ルームに？
遥奈は嫌々ながら男に聞いた
陽平
パーティーに出席するた・め・に☆
男は遥奈に向けてピースをしてウィンクをした。遥奈は後ろを向きー
遥奈
では失礼致します
そう言って立ち去ろうとするが…
陽平
いやいや待って
男に腕を掴まれる
遥奈
何ですか？離して下さい
遥奈は男の腕を振り払おうとするがビクともしない。男は構わずは構わずに聞く
陽平
ここに来たってことはパーティーに参加するんでしょ？久保遥奈さん
遥奈
貴女には関係ないでしょ？ー…１人で暇だったから参加しに来たなんて恥ずかしくて死んでも言いたくない…
遥奈は小声で呟く
男と遥奈の無言の腕の引張合いの数秒後…男のバカ力に敵わず、遥奈は部屋から出るのを諦めた
遥奈
貴方がここにいるってことはやっぱり衣装を着るってことですよね？
遥奈は嫌々ながら聞いた
陽平
それ以外に何があるの？
男は爽やかスマイルで答え、遥奈の腕を離す
遥奈は男を無視して、ドレスを選ぼうとするがー
遥奈
あれ？そういえばスタッフは…？
遥奈は周囲を見回すがスタッフが１人もいない
陽平
スタッフは少し用事で抜けてるよ。だから俺が番してるわけ
遥奈
そう…何故お客に任せたんだ？
疑問に思いながらも遥奈は目線をドレスに戻す
遥奈
うーん‥
遥奈は１着１着と見て行く
陽平
ね〜久保遥奈さん、これ着てみて
男に呼ばれて遥奈は振り向くと男は淡いピンクのドレスを差し出す
遥奈
え？何で‥
遥奈は疑問に思い、首を傾げる
陽平
いいじゃん。今は２人だけだからドレスが自由に選び放題！そして早い者勝ちだから直ぐに選ばないとお気に入りのドレス、持って行かれるよ？
男はそう言いながら遥奈を試着室前まで押した
遥奈
押さないでよ。って何でこの色？
遥奈はドレスを指差して男に聞く。男は淡々と答える
陽平
だって久保遥奈さん、今日のお昼ご飯でメニューと10分くらいにらめっこしていたでしょ？ここで優柔不断決定。そして身に着けている物、髪止めやネイルを見てピンクの物ばかり。ここでピンク色が好きと分かる。つまり久保遥奈の好きな色はピンク色。だけどお昼ご飯と同じくどれにするか決められない。だから遥奈さんの好きな色が分かった俺がコーディネートしてあげる
遥奈
凄い…当たっている…
遥奈がそう思った瞬間ー
陽平
時間の無駄だからねー。だって早くパーティー楽しみたいじゃない！
男は悪気の無い満面の笑みで答えた
遥奈
‥前言撤回
遥奈は小さく呟き男からドレスを取り、試着室に入り強くカーテンを閉めた
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