昔、飛び降り自殺をした女の子がいました。その女の子は今でも屋上にいて、呼び出した者の願いをなんでも一つ必ず叶えてくれるのです。
そうすると美琴さんがいて、なんでも願いを一つ叶えてくれる。
でもその代わり美琴さんの願いを一つ叶えなければならない。
先生
お前ら席着けー。転校生紹介すっぞー。
美琴
えっと、雫野美琴です。よろしくお願いします……！
先生
んじゃ席は八尋の隣な。
寧々
こっちこっちー！
美琴
ぁ、はい！
寧々
よろしくね！美琴ちゃん！私八尋寧々！
美琴
よ、よろしく……
葵
寧々ちゃん！美琴ちゃん！……あ、私赤根葵！よろしくね。
美琴
よろしく…。
葵
そう言えばあの噂知ってる？
美琴
噂？
葵
うん。七不思議零番目、屋上の美琴さんっていう最近流行ってる幻の七不思議の話。
美琴
へ、へぇ〜。
寧々
美琴ちゃんと名前似てるね。
美琴
そ、そうだね……
先生
お前ら静かにしろー！授業始めるぞー。
葵
あ、じゃ。また後で。
寧々
うん！
美琴
……(* 'ᵕ' )
花子
ヤシロー！
寧々
もぅ！花子君?!授業中よ?!
花子
え〜？だってぇ。
寧々
だってじゃない！
美琴
……(寧々ちゃん……？……え？なんで寧々ちゃんが？)
花子
……。ヤシロ。隣の子誰？
寧々
転校して来た美琴ちゃんだよ。
花子
ふーん。
先生
Xが3であるからして、この連立方程式にYを当てはめると、
花子
それよりヤシロ。授業聞かなくて大丈夫？
寧々
え？あ、ヤバいヤバい！
先生
つまりこの連立方程式の解はX＝3Y＝11となります。
寧々
なんにもわかんないよぉ💦
寧々
もうトイレ掃除はやだぁー！
花子
分かった。ヤシロはエラ呼吸が恋しいんだね。おいで白状代。魚の餌を買いに行く。
寧々
わー！トイレ掃除楽しいなぁー！
花子
そう言えばヤシロ。さっきの授業の時の子。呼んで来てくれないかな？
寧々
美琴ちゃんのこと？なんで。
花子
んー。何となく？
寧々
そんな……
花子
お願いだからさ？一生のお願いっ！
寧々
それなら仕方な……ってー！花子君もう死んでるでしょ！一生って何！
花子
バレちった？まぁ勘違いならいいんだけどさ、あの子、俺の事見えてる。
寧々
……そんな訳ないでしょ？美琴ちゃんは転校生でさっきも花子君のこと見えてない感じだったし。
花子
本当に！勘違いならいいからさ？ね？
寧々
……もー。しょうがないわねぇ。分かったわよ。
美琴
寧々ちゃん?!なんでトイレに?!さっきトイレ掃除して来るーって言って出てったばっかだよね?!死んだ魚の目して……
花子
……( -ω- ´)ﾌｯ
寧々
もー！美琴ちゃんったら酷い！私金魚じゃないもん！（ඉᯅඉ ）
美琴
金魚?!そしてなんで涙目?!
花子
ちょーっとそこまでにしてくれないかな？お二人さん♪
美琴
……へ？
寧々
へ？
花子
もー。急に会ってくれなくなったから心配したんだよ？そしたらヤシロのクラスに普通に溶け込んでたから、びっくりした。
美琴
……。
寧々
え？どういうこと？美琴ちゃんは花子君のこと見えてて、急に会ってくれ無くなったから？どういうこと？
花子
なんで急に会ってくれなくなったとか、色々聞きたいことはあるけど、まずはヤシロに説明するのが先か。
美琴
……。
花子
色々説明してくれないかな。"零番"
寧々
……え？
美琴
……はぁ。だから面倒臭かったんだけどなぁ。寧々ちゃんに変な誤解させたくないし。分かった。説明する。
花子
そう来なくっちゃ。
寧々
え……？美琴ちゃんは花子君のこと見えてるの……？
花子
それで、まずはなんでここの生徒になったのかから説明してね。ややこしいだろうから。
美琴
……はぁ。本当に面倒臭くて下劣なエロガキなんだから。まず、私がここの生徒になったのはそのエロガキに夜な夜なその包丁で驚かせられてていい加減嫌になったから土籠に相談したらここの生徒になれって無理やり強いられたから。
花子
エロガキって酷くない？
美琴
本当の事でしょ？初顔合わせの時に時計守さん達に"時間操作出来んの?!それってあんな事やこんなことも出来るってことじゃん！"って言ってたのは誰でしたっけ？七番様。
花子
じゃあ、零番は時間操作出来てもエロいことしないの？
美琴
しないよ！
花子
やり放題だよ？何とは言わないけど。
美琴
だからしないって！そもそもそういうの興味ない！
寧々
あのぉ、これは一体どういう……
花子
ヤシロまだ分かんない？そこの美琴は七不思議が零番、屋上の美琴さんだよ。
寧々
え?!そうなの?!
美琴
うん。あれは戦後間もなくだったかな……この学園が出来たばかりの頃、私はこの学園に通ってた生徒だったんだ。でも、陰湿な虐めが流行ってて私はその標的だったの。それで屋上から突き落とされて、今に至るってわけ。噂では自殺したって事になってるみたいだけど。
寧々
そ、んな……
輝
こんにちは。八尋さん。
寧々
源先輩っ！
輝
……(*^^*)七番と、君は……
美琴
……今日転校して来た雫野美琴です。あと、七番って言われましても、今ここにいたのは寧々ちゃんと私だけですが……こう言っちゃあれですけど、何か見えちゃいけないものでも見えてます？
輝
……ｸｽｯ…惚けるのが上手いんだね。怪異。
美琴
……？怪異？何の事ですか？刃物向けられましても、何も出てきませんよ？……なんか先輩変です。
輝
……ふーん。そんなこと言うんだね。嫌われやすいんじゃない？
美琴
……っ?!
輝
さっき転校して来たって言ったよね？前の学校で何かあった？
美琴
……まぁ、そんなとこです。
輝
あの噂は嘘だったようだね。分かった。今回は見逃すよ。でも、次はないからね。
美琴
は、はぁ……
美琴
……はぁ。びっくりしたぁ……
花子
そうなるよね……:( ;´꒳`;):
寧々
心臓に悪いわよねぇ。だってイケメンが急に刃物向けてくるんだもの！私も一回されてみたいなぁ。
美琴
寧々ちゃん……
花子
なら俺がやってあげようか？🔪
寧々
……。花子君にされても……
美琴
だよねぇ。
花子
ガーン……il||li＿|￣|○ il||li
寧々
あ、そう言えば依代！美琴ちゃんの依代って何？
光
今、依代って言ったっすかー?!
美琴
……。
光
……。
光、美琴
誰だ？／誰…？
寧々
ああ、この子はね、美琴ちゃんって言うんだけど、七不思議なの！
光
七不思議？本当にか？
美琴
うん……逆にそんな嘘付くと思う？それと君のその制服、中等部のだよね？私一応高等部なんだぁ！だから私の方が先・輩！だね！
光
そんなぁー！こんなちっちゃいやつが先輩ーっ！
美琴
ふふっ……それじゃあ案内してあげる。私の境界まで。
美琴
ﾊﾟﾁﾝｯ🤌👉
寧々
わー。ここが境界？
光
凄いっすね……なんと言うかその、
花子
綺麗な方ではないよね……
美琴
なーなーばーんーさーまー？( ¨̮ )(圧
花子
ごめんって。でもさすがにこれは足の踏み場もないね……前来た時より散らかってない？
美琴
もー。なんでそんなこと言うんですか?!どこに何があるかくらい把握してるんですけど……
寧々
ま、まぁ、とりあえず依代を……ﾊﾞｷｯ…ん？バキッ？
美琴
あ、たまに木の枝とか落ちてるから気をつけてね。
寧々
……。
光
……。
花子
よし零番！掃除しよう！
光
掃除するっつっても、これどうするんだ？足の踏み場もないんじゃ、丸一日はかかるぞ。これ。
花子
大丈夫大丈夫。助っ人を呼んで来るから。
土籠
なんで零番の境界の掃除を俺が手伝わねーといけねーんだよ！
美琴
よろしくね。土籠せーんせっ♪
土籠
てめぇ美琴！後で覚えとけよ！
美琴
んじゃ、お願いしまーす(*^^*)
花子
あともう五人来るから。
寧々
五人？それって、
茜
なんで僕がアオちゃん以外の人の為に掃除しなきゃなんねーんだよ！
カコ
相変わらずの汚さじゃな。
ミライ
美琴おねーちゃんばーか！ww
美琴
ミーラーイー？💢
ミライ
あはははははっ♪
寧々
まぁまぁ……(*^^*)
シジマ
わ〜！きたな〜い！すごぉーい！どうやったらこんな汚くなるのでしょう……単純に美琴さんの掃除能力が少なすぎるのでしょうか……✨️
美琴
シジマさん？
ヤコ
うっわ汚っ……
美琴
……
ヤコ
美琴。信じられないくらい汚いじゃない！
美琴
喧嘩売ってんのー？
花子
全員集まったね。それじゃ、説明するよ。
寧々
な、七不思議がほぼ全員集まってる……
ー教えて！花子君！ー
一瞬で終わる掃除の仕方〜
①、ミライの能力で物を老化させる
②、シジマさんの能力で掃除用具を出す
③、土籠の大量の腕で物を壊しまくる
④、十人全員で掃除をする
⑤、花子君が白状代を使ってゴミを一瞬で袋に入れる
花子
こんな感じでどお？掃除が一瞬で終わるよ。それに、今ここにはトイレ掃除の達人がいるんだ。一時間で絶対に終わる。
こうして、掃除は完了し、とても綺麗になりましたとさ。
寧々
それで、依代！美琴ちゃん！依代ちょうだい！
美琴
はいこれ。
寧々
本？
美琴
うん。生前に大切な人から貰った物なんだ。
寧々
そうなんだ……
寧々
じゃあ、剥がすね。……ﾋﾞﾘｯ！
葵
おはよう。寧々ちゃん美琴ちゃん。
美琴
おはよ！
寧々
おはよう！
葵
ねぇ、あれ見てよ……
美琴
あれ？……うわ……
寧々
あ、はは……茜君……
美琴
大丈夫かな……
茜
うぅう……ハニ太郎……。はっ！いいこと考えた！雫野さーん。これ、直して……(^ ^)(圧
美琴
……昨日は、ごめん……
茜
ううん。全然気にしてないよ。でも次やったら、許さないからね。👊
美琴
怒ってるよね……ごめんね……それ、直しとくね。
茜
全然怒ってないよ(*^^*)👊
美琴
やっぱ怒ってるよね……？
葵
茜君。あんまり美琴ちゃんいじめちゃダメだよ？転校生なんだから。昨日何があったかは知らないけどさ……
茜
そうだね！アオちゃん！僕怒ってない！
美琴
……た、単純……ﾎﾞｿｯ
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