頭が痛む
遠くからだんだんと
規則的に
徐々に強くなっていく
あれ、たしか…
僕は変な死神に……
春希
春希
そんなことをぼんやりと思う
春希
だが
そんな僕の気持ちとは裏腹に
頭の痛みは
だんだん激しくなってくる
まるで
「早く起きろ」
とでも急かすように
春希
殴られたような 強い痛みが走り
僕は飛び起きた
………飛び起きた?
春希
春希
春希
春希
春希
春希
いつもの布団
いつもの部屋
そして いつも通りに窓からさし込んでくる朝日が
僕に現実を突きつける
これが夢なら
あまりにも…
春希
春希
そう口にすると
耳元から声が聞こえた
グドラ
グドラ
グドラ
春希
昨日の死神の声
……はするのに 何故か姿が見えない
おもむろに声のした方に手を伸ばすと
コツン
耳元で何かに当たる
グドラ
グドラ
春希
春希
耳に何かがぶら下がっている
よく見えないけど
丸くてざらっとした何か
春希
春希
鏡を見ようと布団を剥いで
僕はまた固まる
春希
春希
春希
グドラ
グドラ
グドラ
春希
グドラとのこんな会話に
慣れてきている自分がいるのが怖い
僕は洗面台に向かった
春希
春希
右半分だけ赤くなった髪
真っ赤な瞳
首に巻かれた 不気味な長い札のような何か
鏡に映る自分は まるで別人のようだった
そして…
グドラ
グドラ
春希
骸骨のピアスから聞こえる グドラの声
もう気が動転しすぎて
どこからツッコめばいいか分からない…
頭が真っ白になり 僕はその場に固まり鏡を凝視する
グドラ
グドラ
グドラ
春希
春希
グドラ
…なんて 言ってみたけど
正直僕は満更でもなかった
少なくとも
死のうとしてた時よりは ずっとマシな見た目をしている
春希
あれ、まてよ?
僕は死にたくて 身体を渡したはず…
春希
春希
春希
それを聞いた上機嫌のグドラは
一瞬にして怒り出す
グドラ
グドラ
春希
春希
グドラ
グドラ
呪い屋…………
え
僕が?
春希
春希
春希
グドラ
グドラ
春希
確かに
「どうにでもなれ」とすぐに返事をして しまったのは自分だ
こんな事になるなんて…
春希
だけど
姿が変わったからといって
自分の今の状況に変化があるとは 思えない
春希
この世で生き続けなければ いけないと思うと
反吐が出そう
嫌すぎる
それでも
今回も生きていることには
僕にはまだ生きる意味がある
という事なのかも
春希
春希
春希
春希
観念したように
僕は大きなため息をつく
春希
グドラ
春希
春希
春希
春希
春希
春希
春希
春希
僕は自分のスマホを見ながら
グドラの言ったことを復唱する
スマホにはいつの間にか
「呪い屋」の名前で チャットのアカウントが 登録されていた
グドラ
春希
春希
春希
春希
春希
春希
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
春希
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
春希
春希
春希
春希
春希
グドラ
春希
春希
春希
春希
春希
グドラ
グドラは涙声だった
一体何に感動したんだか 知らないけれど…
死神も泣くんだなぁ、と
そう思った時
ピロン♪
チャットの通知が鳴った
春希
石澤 冬子
石澤 冬子
石澤 冬子
春希
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
グドラ
春希
春希
春希
春希
春希
春希
グドラ
グドラ
グドラ
つづく!
次回もお楽しみに!
コメント
26件
嘘ん…まさかの最初の依頼者が母親っていう展開か…
う〜ん… お母さん春希君の事呪いたいのかな… そうなると1番辛いのは春希君だよね。 自分の母親が自分を呪いたいって聞いてどう応援したらいいか困るだろうなぁ。