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2つのセーブデータ

第1話 - 2つのセーブデータ

260

2020年12月25日

#有名な話なので知ってる人いるかも？

ログインできたぜ

修哉

(僕の名前は修哉。小2。
車との軽い接触事故にあって入院中いやまぁ2週間だけどね！)

修哉

(病院には僕含め4人いて、おじちゃんとおばぁちゃん、そして俺と同じ年齢くらいの女の子が入院していた名前は優奈というらしい。)

修哉

「よ、よろしく」

優奈

「よろしく…」

修哉

(俺は人見知りが激しく照れ屋で、歳が近くても優奈とは仲良くなれなかった。)

修哉

(入院してから1週間、俺は特に優奈と話すこともなくひたすら勉強かゲームをしていた。)

修哉

(でも、ある時ゲームをしていると、優奈がこっちをじっと見てることに気がついた)

修哉

(もしかして、やってみたいのかなると思い、思い切って話しかけた)

修哉

「よかったらやってみる？」

優奈

「え、いいの！？」

修哉

(俺の言葉に優奈が目を輝かせながら答えるもんだから、恥ずかしくなって

修哉

「いいよ、もう飽きたし…」

修哉

(と素気なく答える。)

修哉

(といいつつも気になって横目でチラチラ見てみるとどうやら操作方法がわからない様子で、優奈は画面と睨めっこしていた。)

修哉

「ちょっと貸してみて」

修哉

(俺は優奈に操作方法を教えながら、一緒にゲームをプレイすることにした。主人公の勇者には僕の名前をつけて、相棒のキャラには優奈と付け、ゲームの中で一緒に冒険した)

修哉

(俺たちはゲームを通じ仲良くなっていった。打ち解けてからは話が弾み、色々な話をした。優奈と仲良くなってから入院生活は充実していた。)

修哉

(話中に聞いた事だけど、優奈の病気は結構重大なものらしくて、ずって入院しているらしいけど当時の僕にはよく分からなかった。)

修哉

(そして…)

看護師さん

「修哉君、退院おめでとう！」

おばあちゃん

「おめでとう。」

修哉

(あっという間に3週間が過ぎ、退院の日を迎えた)

修哉

(看護師さんや同室のおばぁちゃん達は退院おめでとう！と言ってくれるけど、優奈だけは泣いていた。)

修哉

「何泣いてんだよ。俺今から退院するんだぞw」

優奈

「ごめん…これから修哉に会えないと思うと悲しくて…」

修哉

「…じゃあ、このゲーム、お前が退院するまで貸してやるよ」

優奈

「いいの？」

修哉

「ああ。だから、退院したらまた連絡くれよな。そしたら、また会えるだろ？」

修哉

(俺はそう言い病院を去った)

修哉

(それから何度か優奈のお迎えに行こうと思ったが、いざ行こうとすると照れくさくていけなかった。退院したら連絡があるだろうと思ったけど、優奈からの連絡はなかった)

修哉

(そして、　小学校卒業の日。中学から転校することが決まっていた俺は、引っ越す前に優奈に会いに行こうと意を決した。)

修哉

「すみません。優奈に会いたいんですけど、病室がわからなくて…」

看護師さん

「あ、優奈ちゃんは…あの…」

修哉

…

修哉

(おれは口籠る看護師さんの様子を見て、優奈がもうこの世にいないことを悟る)

修哉

(呆然とする俺に、看護師さんが箱に入ったゲームを渡してきた。)

看護師さん

「優奈ちゃんがね、修哉君にこれを渡して欲しいって…」

修哉

(家に帰るとすぐ、ゲームデータを立ち上げた)

修哉

(データが二つある。一つは優奈と一緒にプレイしたもの、もう一つは優奈が自分で作ったものと思われるものだった)

修哉

「…？1人でプレイしようとしたのかな？」

修哉

(そう思いデータを開けてみると…)

勇者の名前

修哉

相棒の名前

色々

魔術師の名前

ありがと

僧侶の名前

バイバイ

修哉

(……)

修哉

(俺はゲーム機を握りしめて泣いた)

修哉

「ごめんな、優奈…お見舞いに行けなくて…」

修哉

「俺の方こそ…ありがとう…」

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えー、初投稿です。ナレーション？っていう感じのやつは()、言葉は「」で表してます。フラグではないです。書いて欲しい等要望あればできる限りやります。よろしくお願いします、

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