??
朝から騒がしいなぁ…一体何があったんだ…あれ程缶蹴りは外でやれと…

本田
(信長だ…若い声…さっき襖から聞いてたのと同じ声…しかし…その名に恥じぬ風格だ…空気が重い…)

信長
ん?お前そこで何をしている

男
すみません…!信長様!侵入者の首を刎ねようとし…

信長
お前には聞いておらんぞ東影

東影
申し訳ございません"!!信長様ぁ!どうかお許しを!!

本田
(はぁ?なんだこいつ…ただ間違えただけで土下座なんかして…)

信長
お前に聞いておる

本田
ッ!?

え?いつの間に俺の元に近づいた?足音1つもしなかったぞ…?
背丈は恐らく170もない…明らかに俺よりも背が低い…しかしその信長の迫力…おぞましさ…その目…その威圧感…その風格…そのオソロシサ…
信長
おいおい、ただ近づいただけで腰を抜かすとは愚か者だな笑

本田
(やばい、殺される…なんだこいつ…銃刀法違反とか言ってる暇ない…走馬灯も見る暇ないぞ…これ…)

本田
(さっきの東影とか言う奴も俺を刀で殺そうとした…だけどこいつはなんだ…何人殺した目だそれは…?何故笑っている…何がおかしい…怖い…怖すぎる…刀で簡単に死なせてくれない気がする…嫌だ…苦しみたく…)

本田
ッ!

信長
さ、お前はここで何をしておるんだ

本田
…!!

あまりの怖さに硬直する俺…そのおぞましさから本能が…細胞が…危険を知らせてくる。目一杯に瞼を開く俺とその目を見てもなお黒目が全く動かない信長の目とが直視し合う…
本田
ブルブル……!

??
何か喋らないと死ぬよ

本田
(へぇ?今誰が…)

信長
??

本田
ッ!!

本田
あの俺えぇ!気がついたらあそこの部屋で目が覚めてぇァえ…そしたら…とりあえず…あのぉ…!玄関教えてくれたらすぐ出てぇい…行くんで許してくださぁいぃ"!!お願いぃいぃじまずぅ!!

信長
ハッハッハっ笑

本田
(…死んだのか…俺?とりあえずなんでこの人は人がピンチになると笑うんだ…脳みそバグってるのか…?)

信長
そんな面白い頭して鼻水垂らしながら許しを乞うとは笑、情けなさ過ぎて面白いなお前笑

本田
(どういうこと…?何が起こった…?死んだんじゃなかったのか…)

信長
お前、名はなんと申す

本田
本田です…本田紅葉です…

本田
(いや…まだ死んでない…一体俺はどんな殺され方をされるんだ…というかこんな家…存在していいはずがない…どうにか警察に通報しなければ…)

信長
お前…苗字があるのか、誰から貰った…?

本田
(貰った…?苗字も貰ったとか言う表現するのか…?)

本田
親から貰ったと思います…

信長
お前も武士のような家系か…

本田
(武士…?さっきからこの人は何も言って…)

信長
よし!紅葉!

本田
ビクッ

本田
は、はい!

信長
俺は今からお前のことをモミと呼ぶことにした!

本田
ッ!?
