風にキス、君にキス。~君の為に走る想い~

君は思うだろう。 君は泣くだろう。 だって君は背負ってきたから。 ｰｰｰｰそのあまりに小さな背中に、 罪の意識を。 いつも俺の夢の中で小さい子みたいに、 泣きじゃくって『ごめんね』という。 『ごめんね…あたしのせいで』 『あたしが日向の人生を…』 そうやって君はずっと泣いてきた。 苦しんできた。 だから限りなく与えてくれた。 俺のためにいろんなものを。 …だけどもう泣かないで。 苦しまないで。 …笑って笑って。 笑っていて ｰｰｰｰ柚らしく自分の未来を歩いていって。 そしてずっと輝いていて。 きっと君は涙を流しながらも同時に、 気付いていただろう？ 決して決して口には出さないけれど。 ｰｰｰｰ俺が俺らしくあるためには。 ｰｰｰｰもしまた巡り合うことができたなら。 そのときに君が再び、 俺を選んでくれたなら。 そんな奇跡みたいな日を願い続けながら、 俺はずっと走り続けていく。