彼女が眠り始めて 数週間
彼女のお見舞いに行くのが 日課になっていた
家入硝子
五条悟
家入硝子
硝子が 苦い顔をして言った
五条悟
嫌な予感がした
心臓が早鐘を打つ
まさか、 まさか彼女が、そんな訳
家入硝子
五条悟
駄目って、何が? お前何言ってんだよ
家入硝子
やめろ その先を言うな
聞こえない、 何も聞こえない 聞きたくない
家入硝子
五条悟
その言葉だけが 怖いくらいにはっきりと聞こえた
そのまま 連れられたのは 彼女のとこ
昨日と同じ寝顔で 眠っている
夜蛾正道
五条悟
五条悟
五条悟
家入硝子
うるせぇ うるせぇよ
家入硝子
いるだろうが そこに 寝てるだけだろうが
家入硝子
五条悟
五条悟
このままここに置いていけば ほんとにいなくなってしまう
五条悟
夜蛾正道
五条悟
家入硝子
五条悟
俺は彼女の腕を掴んだ
この数日で 枝のようにやせ細った腕
家入硝子
夜蛾正道
俺は すぐ2人に抑えられた
五条悟
さっき触れた 彼女の腕
冷たくなった腕
そのせいで 彼女がここにはいないと思い知らされる
いなくなってしまった
僕の前から 消えてしまった
せめて、 謝りたかったのに
ほんの些細なきっかけから 僕は彼女を突き放した
あの時 少しでも彼女を信じていれば
彼女のそばにいれば
こんな事にはならなかったかもしれないのに
なんで死んだの?
なんで 傷ついた君が死んで 傷付けた僕は生きてるの
僕を罵ってもいい 殴ってもいい 捨ててもいい
だから、戻ってきて
もう 君の隣が僕でなくてもいい
幸せになってくれれば それでいい
僕のそばにいろなんて言わないから 戻ってきて
もう一度、 笑ってる君がみたい
幸せになってくれれば それでいいから…
彼女が居なくなっても
僕らの時間は進み続ける
悲しむ暇なんてくれなくて 僕を呑み込むように進んでいく
あの後、 僕は任務があって、
その間に、 硝子と学長で彼女をどこかに隠してしまった
僕をどれだけ苦しめたら気が済むんだ
僕は怒った 怒りでどうにかなりそうだった
でも2人は "何をしでかすか分からない"
そう言って、 彼女に会わせてはくれなかった
そしてそのまま 僕が知らないうちに 全て済ませてしまった
しかも墓ではなく 散骨
俺の前から消えて 墓参りだってさせてくれない
これじゃあ もうどうやったって 君に会えないじゃん
僕に残ってるのは 彼女と過ごした部屋だけ
そこにある遺品だけは 絶対に手放さない
それだけが 今僕と彼女が繋がれる 唯一のモノだから
ねぇ、いつか また会おう
君は会いたくないかもしれないけど
僕は 早く会いたい
君が居なくなって、 僕の中は空っぽになったみたい
生まれ変わったら会おうか
僕が生きてる内に 産まれてきてくれたらいいけど
それか僕も今すぐ死んで 一緒に生まれ変わる
…いや、それは駄目だ 僕は今生を君の分も生きないと
君の死を一生背負って生きていかないと
それが 僕のやらなきゃいけないことだから
今度は 傷付けない 間違えない
僕欲張りだな
やっぱり 幸せになる時は 僕の隣に居て欲しい
必ず君を見つけるから
だから、 僕を待っててくれないかな?
絶対に 君を幸せにするから
離さないから
大好き
愛してるよ
𝑭𝒊𝒏.
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𝐍𝐞𝐱𝐭➪『最弱』
コメント
8件
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亡くなっちゃったのか…、悲しすぎ…、、 悟くんの思い伝わってるといいな…、 『最弱』…絶対面白そう…!!