テラーノベル
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雨が上がった翌日の学校は、なんだか空気がいつもより澄んで見えた。
昨日の雨宿りで触れた先輩の手の温かさが、まだ僕の肌に残っている気がして、廊下ですれ違うたびに心臓が跳ねる。
放課後。
Suga
そう言ってユンギ先輩に連れてこられたのは、放課後の静まり返った図書室だった。
窓から差し込む夕日が、舞い上がる埃をキラキラと照らしている。
先輩は迷いのない足取りで、一番奥の、誰の目も届かない本棚の隙間へと僕を誘った。
Hobi
Suga
先輩が本棚から一冊の古い詩集を取り出した。
それを二人で覗き込む。
しんとした静寂の中で、先輩の服から香る冷たい香水の匂いと、古い紙の匂いが混ざり合う。
不意に、先輩が本を閉じて僕を振り返った。
逃げ場のない、本棚の影。
先輩が僕の肩に、そっと自分の顎を乗せた。
後ろから包み込まれるような、優しくて少し強引な熱量に、僕は息を呑む。
Suga
Hobi
Suga
Suga
先輩の低い声が、背中から直接僕の心臓に響く。
あんなにクールで自信満々に見えた先輩が、僕と同じように怯えている。
Suga
Suga
Suga
耳元で囁かれる問いかけ。
昨日までの僕なら、怖くて逃げ出していたかもしれない。
でも、先輩の肩の震えを感じた瞬間、僕の中の迷いは消えた。
僕は勇気を出して、先輩の腕に自分の手を重ねた。
Hobi
Hobi
僕の答えを聞いて、先輩が僕を抱きしめる力を少しだけ強めた。
その腕は、昨日の雨よりもずっと温かくて。
Suga
Suga
先輩の言葉に、僕は小さく頷いた。
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