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みずもち
10
#crpt
凜寧.
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主
主
主
主
主
主
主
主
主
楽しかった水族館から帰ってきた、その日の夜
奇跡のような幸せな時間は終わりを告げ、俺の身体に最後の波が押し寄せていた
なおきり
目の前で泣き叫ぶなお兄の声が、なんだかひどく遠くに聞こえる
ピー、ピー、と無機質な機械の音が激しく鳴り響く病室
カーテンの向こうから、じゃっぴやゆあんくん達が、涙をボロボロと流しながら俺の名前を何度も何度も呼んで、ベッドの周りに駆け寄ってくるのが分かった
どぬく
どぬく
視界がどんどん白く霞んでいく
みんなの顔がよく見えない
身体の感覚も消えかけていた
だけど、右手を握ってくれているなお兄の温もりだけは、ハッキリと伝わっていた
俺は消えそうな意識を必死に繋ぎ止め、なお兄の顔を見つめて、掠れた声で精一杯の言葉を紡いだ
どぬく
どぬく
あの日、苦いお薬を頑張って飲んだ時のように、俺はなお兄に問いかけた
なお兄は一瞬だけ目を見開いたあと、ボロボロと溢れる涙を拭おうともせず、俺の手をさらに強く握りしめてくれた
なおきり
なおきり
なおきり
なお兄は声を震わせながら、あの日のように、俺の髪を優しく、何度も何度も撫でてくれた
どぬく
大好きななお兄の手のひらの温かさが頭に伝わってくる
俺は照れくさそうに微笑みながら、最後の力を振り絞って、嬉しさが限界突破した時のいつもの癖で
頭の上の耳をピクピクと小さく動かして、お尻の後ろの尻尾を、ゆっくり、ゆっくりと振った
どぬく
なお兄の優しい手のひらを感じながら、俺は部屋にいるメンバー全員をゆっくりと見つめた
どぬく
どぬく
そして
どぬく
視界が完全に真っ白になっていく
でも、悲しくなんてなかった
大好きなみんなの声が、すぐ近くで俺を包んでくれているから
俺はみんなを安心させるための、とびきりの笑顔を浮かべた
どぬく
最後の力を使い果たした俺の身体から、すう、と力が抜けていく
繋がっていたなお兄の手が、少しずつ遠ざかるような感覚
みんなの悲痛な叫び声を遠くに聴きながら、俺はいつものピュアな笑顔のまま
静かに
そして優しく
息を引き取った
大好きな11人の声を胸に抱いて、俺の魂は、静かに夜空の星へと上っていった――
コメント
4件
目から滝が😭