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ごめんなさい

第1話 - ごめんなさい

2019年09月28日

#恐怖

#ありそうでない話

#家族

寺田真央

お母さん

みお、まな宿題は終わったの？

まなお姉ちゃん

終わったよ

まなお姉ちゃん

今日は難しくて苦戦したよ〜

お父さん

そうかお疲れ様

お父さん

分からないとこがあったら聞いてくれ

お父さん

こう見てたって昔は大学教授だったんだからな！！

お母さん

またその話なの？

お父さん

ワハハハハ

お母さん

みおはやったの？

みお

後でやるよ

お父さん

今やりなさい

お父さん

みおはいつも後回しにして、宿題を忘れるじゃないか

お母さん

そうよこの前の個人懇談で言われたんだからね

まなお姉ちゃん

みお、宿題は復習と同じなんだからきちんとやれないと馬鹿になっちゃうよ？

お母さん

そうよ

お父さん

みお、お姉ちゃんを見習いなさい。

みお

なんでよ！

みお

いつやるのかなんて勝手でしょ？

みお

グチグチ言わないでよ！

みお

もういいよ！

みお

はぁ

みお

なんでいつもいつもお姉ちゃんを見習え見習えって

みお

お姉ちゃんの方が頭いいからって

みお

ｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗ

みお

そういえば前先生に.....

先生

みおさんあなたは自分をコントロールするのが苦手なようですが、

先生

誰かに八つ当たりしたり、

先生

いじめに発展するようなことだけは避けてくださいね

先生

反抗期なのは分かりますが、自分なりに努力してください

先生

何かあれば相談に乗りますから

みお

はい....

先生

私もあなたのお姉さんの担任になったことがありますが、

先生

賢く、生活面でもいい所が沢山ありました。

先生

あなたのお姉さんなのですから、

先生

貴方だってできるはずです

先生

頑張って下さいね

みお

って懇談で言われたよね

みお

はぁ〜結局先生だってお姉ちゃんを見習えってうるさいんだよね

お父さん

おいみお！

お父さん

宿題はやっているのか？

みお

（うるさいなぁ）

みお

.........

お父さん

.....下に降りて来なさい

みお

今ゲーム中だから終わったらね

数分後

みお

何？

お父さん

しばらくの間はケータイは預からせてもらう

お母さん

ゲームも1時間までよ

みお

!! どうしてよ

お母さん

もうすぐ中間テストじゃない

お父さん

一学期も二学期もほとんどの教科科目が赤点

お父さん

テスト期間もゲームや友達と出歩いてばかり.....

お父さん

それで許されると思っているのか！

みお

で、でも！

みお

紗菜だって、私と同じようなことしてるけど、スマホ取り上げられてないし、私と普通に出歩いてるもん！

お母さん

よそはよそ！うちはうちよ！

お父さん

そうだ！

まなお姉ちゃん

それにみお、その子...紗菜ちゃん...?って子、私の友達の妹だけど、そうやってやってても、成績はトップらしいじゃない

みお

それは！才能があるからじゃないの！

みお

私は生まれつき馬鹿だからいくら努力したって無駄なのよ！

まなお姉ちゃん

みお、紗菜ちゃん小学生の頃頭悪い方だったんでしょ？

みお

え？.....うん。そうだね

まなお姉ちゃん

でも今、学年の上位まで登り詰めている理由は分かる？

みお

勉強分かるようになったからでしょ？

まなお姉ちゃん

確かにそうなんだけど...

まなお姉ちゃん

紗菜ちゃんはね、朝や夕方遊び歩いたり、ゲームしたりしても、

まなお姉ちゃん

1週間の殆どは、夜徹夜して、その日の復習や予習をしてるんだって

みお

え.....

まなお姉ちゃん

前ねたまたまいい点をとって、ご両親共々とても喜んだらしいの

まなお姉ちゃん

それを見て紗菜ちゃんはね、もっと頑張ろう！って思えて、それから勉強して

まなお姉ちゃん

わかる面白さを見つけて、

まなお姉ちゃん

勉強が大好きな子になったんだよ

お母さん

まぁそうなのね

まなお姉ちゃん

だからみんな努力してるんだよ？

まなお姉ちゃん

クラスメイトやお姉ちゃんや、きっと、学生時代のお母さんや、お父さんもだから .........

みお

結局なによ！

みお

馬鹿にしてるんでしょ？

みお

私は頭が悪いから！

みお

勉強しないといけないからって！！

お父さん

みお！

みお

（あ、なんか頭がぼやぼやしてきた....）

みお

（なんでだろう）

みお

（頭に血が上ったから....？）

そのあとのことはよく覚えていない

みお

んん.....

みお

え...

みお

お母さん？お父さん？お姉ちゃん？

起きると皆血を流して倒れていた

死んでいた

みお

え、どうして？

みお

どうして？

私は手元を見て全てを理解した

私の手には包丁が握られていた

みお

そういえば前病院に行った時、

みお

私は自分で自分をコントロールすることが出来ない何らかの障害か病気なのかも.....って

みお

でも....でも...こんなことになるなんて

みお

もういいや

みお

こんな世界に未練は無い

みお

ちょっと痛いだけ

みお

そしたらまたお母さん達に会える

みお

今度は楽しい未来がいいな....

グサッ！！

みお

ヒューヒューヒュー

みお

ハァハァ思ったより....痛........ぃ

みお

ごめんなさいお母さん.....お父さん......お姉ちゃん.........

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寺田真央

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