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テラーノベル(Teller Novel)
薄水色が零れる

薄水色が零れる

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9

9話(BADend)

♥

171

2023年03月25日

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ダッダッダッダッダッ……

sn

……はぁっ、はぁっ。

sn

同じ所を行ったり来たりしてる……っ。

sn

出口は…何処にあるの?

syp

ペ神さん。今日も来ましたよ。

sn

!!

syp

…そろそろ目を開けてください。
2ヶ月経ってますよ…?

sn

2ヶ月…!?

2ヶ月もの間、俺は何も進捗を得られなかったことがショッピくんの言葉でわかった。

sn

そんな…!!

sn

ショッピくん…俺、どうしたらいいかな。

syp

…行く道を、変えたらどうっすか…?

sn

!!

ショッピくんは、俺を支えてきてくれた、頼り甲斐のある優秀な後輩だ。

信じよう。

でも…ここは廊下しかないのだ。

sn

…病院のはずなのに…。

sn

病院って5、6階はあるよな…?

sn

なのに、階を移動するための階段、エレベーターが無いなんて……。

幽霊みたいな奴らから逃げてて気づいたが、ここにある扉は全て開けることができないのだ。

sn

…部屋の中に手掛かりとか無いのかな…。

sn

あったとしても…開かないんだった……っ。くそっ…。

俺は、さっきまで見ていた方向に背を向け走り出した。

隣に紫色の扉がある事に気づかないで。

syp

ペ神さん。今日も来ましたよ。

syp

そろそろ目を開けてください。2ヶ月もたってますよ…?

sn

……

今日も彼は目を開けない。

syp

…。

syp

行く道を変えてみたらどうっすか…?

ペ神さんは、天国への道を歩いてるんじゃないか。

そういう思いが横切り、俺はそう言葉を発した。

syp

…信じてますよ。

sn

っ。

あれから数時間。未だに走っている俺は、疲れてきていた。

sn

…っ。前までは疲れなかったのに…。

sn

ずっとここに居るせいなのか…?

理由はともかく、早くここを出たいし、ここを出なければ行けない。

sn

…出口…。

出口はどういう形なのだろうか。

出口について何も知らない俺は、考える時間をとった。

だが、そんな俺を許さないというように奴らが現れた。

??

あ……

sn

しつこい!!

??

…ペ…

sn

??

神…さん

sn

!…

なんで奴らは俺の名前を知っている?

sn

…ついてくんな…っ!

ダッダッダッダッダッ…

syp

ペ神…さん。

syp

ペ神さーん。元気ですか?

sn

syp

ま、声は帰ってこないか…。

syp

…、心臓、失礼しますね。

俺は、彼の心臓の音を聴こうと、耳を近づけた。

syp

…!?

syp

あ…音…音が…っ

音が

聴こえなかった。

syp

インカム「皆さん!集合です!!」

syp

っ。

sn

syp

あ゛ぁっ!

kn

ごめんね。俺が…助けれなくて…っ。

俺は、すぐさまインカムでみんなに伝えた。

「ペ神さんの心臓が動いていない」…と。

だが、呼んだところで、誰も医療には詳しくなかった。

そのため、友好国であるWT国に連絡をし、青色の彼を呼んでもらったのだ。

syp

いえ…。俺らが不甲斐なばかりに…

sho

俺らが医療をペ神に任せっぱなしにしてたから…っ。

kn

…ご愁傷さまです…っ。

…みんなから、薄水色が零れる。

そんななか、薄水色の彼は、微笑んでいるように見えた。

…来世があったら、また会いましょうね。

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コメント

2

ユーザー

泣いた。゚(゚´ω`゚)゚。 神作ありがとうございます😭

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