あの時たいちは死んだんだ
たいちは居眠り運転の車に跳ねられて
即死だった
その日から母さんは病んでしまった
僕達は何とかして元気づけようとした
でもたいちの代わりになるものはなくて
母さんは何もしなくなった
おばあちゃんはそんな母さんに気を使って、家事は全てしていた
だけどその夜全てが変わった
おじいちゃん(安太郎)
お父さん
おばあちゃん(ふね)
おじいちゃん(安太郎)
お母さん
おじいちゃん(安太郎)
お母さん
それはたいちほどの大きさのクマのぬいぐるみだった
お母さん
お父さん
お母さん
おじいちゃん(安太郎)
れお(兄)
お母さん
お母さん
みな(妹)
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
クマのぬいぐるみ(たいち)
おじいちゃん(安太郎)
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
お父さん
みな(妹)
れお(兄)
お母さん
それから母さんはあのぬいぐるみをたいちだと思い込んで半年たった
最初は元の明るい母さんに戻ったから
そのうち気づくだろう。とそっとしておいていた
しかし半年たった今も気づかず
逆に毎日お風呂に入れたり
ご飯を食べさせたりして
ぼろぼろだ
だから僕達はこっそりぬいぐるみを持ち出して
裁縫が上手な妹に綿をつめてもらったり汚れを綺麗にしてもらっている
そして母さん以外のみんなが僕達のしていることに協力してくれていた
タタタタタタタッ
れお(兄)
みな(妹)
チクチクチクチク
もう何回もしている作業だ 慣れてきた
ジーーッ
みな(妹)
みな(妹)
れお(兄)
みな(妹)
れお(兄)
お母さん
れお(兄)
れお(兄)
みな(妹)
気がつくと母さんの姿はなかった
コメント
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続きが気になるー(っ ॑꒳ ॑c)