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シロとクロ

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シロとクロ

7 - シロとクロ 『到着』

♥

16

2020年05月10日

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『私』

ごめん、

『シロ』

なに?

『私』

今、泊まりだよって聞こえたんだけど

『シロ』

うん、そりゃそうだよ

『シロ』

そう言ったんだから

『私』

『君』は本当に何を言ってるの?

『シロ』

だってクロさん、明日も仕事休みだよね?

『私』

はぁ...

『私』

また石屋先生?

『シロ』

そうです!

『私』

とりあえず、一旦病院前に戻ろうか

『シロ』

何言ってんの!

『シロ』

昨日、ちゃんと行くって言ったよねぇ?

『君』はニヤニヤしながら 自分の携帯のメール機能を開いて

『私』とのメール画面を見せてきた

『私』

確かに言ったけど

『シロ』

クロさんはやっぱり嘘をつく酷い人間だったんだね

『私』

やっぱりってどういう事?

『君』は泣く演技をしていた

『シロ』

まぁいいじゃん!

『シロ』

俺の死ぬまでの思い出作りを手伝ってよ!

『私』

はぁ、仕方ないな

『シロ』

やった!ありがとうね、クロさん

そう、これはあくまでも 人助け

『シロ』

あ、クロさん、この目的地に昼までについてね

『私』

え?

『私』

12時だとすると、あと4時間しかないけど

『シロ』

4時間もあるじゃん!

『シロ』

んー、でもこの車の速さだと12時にはギリギリかな

『私』

ギリギリでも間に合えばいいんでしょ

『シロ』

さすがクロさん!

『シロ』

頼りになるね〜!

そう言って『君』は また鼻歌タイムに戻った

あれから『私』達は 車の中でくだらない会話を 続けていた

『私』

わぁ、お城がある

『シロ』

お城?どこどこ?

『私』

あそこだよ、見えないの?

『シロ』

.....

『シロ』

あれ、お城じゃないよ

『私』

え?どこからどう見てもお城だけど?

『シロ』

あれ、旅館だよ

『私』

旅館?

『シロ』

凄い有名な旅館だよ、知らないの?

『私』

うん、知らない

『私』

あの旅館の事を『私』が知らないから、あの旅館は「凄い有名」から「ちょっと有名」にランクが下がったね

『シロ』

うわははは!!!

そして車が山道に入った

『シロ』

ねぇ、クロさんさ、

『シロ』

もっと丁寧に運転できない?

『シロ』

めっちゃ揺れるんだけど

『私』

じゃあこの山道に『君』だけ降ろしていこうか?

『シロ』

それは嫌だね

『シロ』

山の中で死ぬなんて絶対に嫌だからね

『私』

そうなんだ

『私』

じゃあ『君』に登山家は向いてないね

『シロ』

あっははは!!そうだね!

そして時刻が11時30分を回った時

『シロ』

おぉー!もうすぐだよ!!

『私』

ねぇ、『君』の思い出の地はこんな山奥にあるの?

『シロ』

ついたら絶対に感動するから!

『私』

そうなの...

『私』達は『君』の思い出の地についた

『私』

.....

『私』

ねぇ、

『シロ』

なに?

『私』

さっきまで『私』達は山奥にいなかった?

『シロ』

そうだね

『私』

でも、なんで...

『私』

今、海にいるの?

『シロ』

クククッ

『君』は驚いてる『私』を 見下すように笑ってくる

『シロ』

言っただろ、絶対に感動するって!

確かに、この綺麗な海の青さに 感動しないわけがない

『私』

そうだね、凄く感動してるよ

『シロ』

その割には表情変わんないね

『シロ』

ほら、俺についてきて正解だっただろ?

『私』

うん、少しね

『シロ』

よしよし、12時にも間に合ったし!

『シロ』

今からちょっと歩くよ!

『私』

どうして12時に間に合わせたかったの?

『シロ』

そりゃー、決まってるじゃん!

『シロ』

あれだよ、あれ!!

『君』は少し奥にある レストランを指さした

『シロ』

12時過ぎちゃうと俺のお腹がピンチだからさ

『シロ』

ねぇ、クロさん今、くだらないって思ったよね?

『私』

どうして分かったの?

『シロ』

やっぱり思ったんだ

『私』

そんな事より、早く行こう

『シロ』

そうだね〜

そして『私』達は 『君』が指さしたレストランに 来た

『シロ』

んー!おいひぃ〜!!

『私』

それはおいしいって意味でいいの?

『シロ』

そうだよ

『シロ』

このステーキ本っ当に美味しいの!

『シロ』

ほら、クロさんも食べてみなよ!

『シロ』

はい!あーん!

『私』

あー...ん

『私』

確かに、美味しい

『私』

ん?なんでそんなにニヤニヤしてるの?

『シロ』

いやぁ〜、今俺たち恋人みたいな事してるな〜って

『シロ』

あ、もしかしてクロさん、俺に惚れちゃった?

『私』

惚れてほしいの?

『シロ』

ダメだよ、惚れちゃったら!

『シロ』

俺のかわりにクロさんが髪白くなって死んじゃうなんて

『シロ』

俺、耐えられないよ

『君』はまた 泣く演技をしている

『私』

『君』は今泣く演技にハマってるの?

『シロ』

まぁ、ちょっとね

『シロ』

昨日見たドラマの真似だよ

そう言って『君』は また泣く演技をした

『私』

大丈夫、『私』が『君』を好きになる事はないから

『シロ』

良かった良かった!

『シロ』

てか、クロさんオムライスだけで足りるの?

『シロ』

ステーキも頼んだ方がいいんじゃない?

『私』

『君』は『私』を太らせたいの?

『シロ』

うーん、確かに、クロさんはもうちょっと太った方がいいと思うよ

『シロ』

病人の俺よりも細いし

『私』

そりゃ男と女だからね

『シロ』

それでもクロさんは細いよ、細すぎる!

『私』

じゃあ、デザートを頼もうかな

『シロ』

そうしよう!俺も食べたい!

お互い、全ての料理を食べ終わった

『シロ』

ふぅー、お腹いっぱい!

『シロ』

ごちそうさまー!

『私』

ご馳走様でした

『シロ』

よーし、じゃあ海に行こう!

『私』

うん

『私』はこの時

珍しく乗り気だった

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