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夏の煙

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夏の煙

6 - 狭山という男

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2021年11月18日

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子供の頃の記憶が朧げに浮かんだ

親父のバイクで海に行き 貝殻を太陽にかざしたりした。

親父は小さく笑うだけ 記憶は美しく彩られるものだ。

狭山

おい

甘い記憶に ハスキーな声が耳を障った

てめぇ…

狭山

聞かれた事だけ答えろ
いいな?

ボスってのは誰の事だ?

腹に痛みが走る。

狭山

聞かれた事に答えるんだよ
状況が把握できねぇか?

後ろ盾があると人間
大きく出れるもんだな

顎に蹴りがくる。

狭山

威勢だけは一人前ときたか

サコ

狭山さん
早く聞いて
やりましょうよ!

サコ

この兄さん死んじまいますよ

狭山

サコ、てめぇ
いつから俺に意見
できるようになった?

サコ

すみません。

若いのいい事言うじゃねぇか

狭山

お前早川さんからの
仕事なぜ受けねぇ?

てめぇらのような
得体の知れん連中と
仕事なんか出来ねぇよ

狭山

バカのてめぇでも
分かりやすく言ってやるよ

狭山

お前は職を失い
俺らの商品に
手を出している

狭山

アレは試作段階だが
気が狂わなかったのは
お前が初めてだ

狭山

だから早川さんは
お前を仕事に引き入れたい

ほぉ。やっぱり怪しいじゃねぇか

あの煙草なにか
秘密があるんだな?

狭山

聞かれたことだけ答えろ
何度も言わせるな

ナイフを目の前に突きつけ 低い声で狭山は哭く

サコ

狭山さんはマジだぜ
兄さんやめときなよ

狭山

仕事を受けるかここで
死ぬか選べ

こいつ本気だな 目が据わってやがる

俺の体はあの怪しい煙草に 適合してるようだ

どの道、もう俺には 何も残ってはいない

要件を聞かせろ。

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