テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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プロセカ曲パロ

第3話 - #3 くらべられっこ後編

214

2024年04月21日

#プロセカ

#創作

#曲パロ

#闇堕ち

#初音ミク

#ボカロ

天音リズ@低浮

咲希

……お兄ちゃん───

ちょっとだけ

司

咲希……

咲希

(口聞かないって言ってたのは、アタシなのに)

少しだけど

咲希

...ごめんなさい

ありのままで

司

え……？

向き合っていた

数週間前

咲希

お母さん！話って何？

母

ああ、咲希。あのね、

母

司に「ショー」なんかやめなさいって、言ってくれない？

咲希

え？

V W ＆

咲希

無理だよ、そんなの

母

言いなさい！！

咲希

出来ないよ！！

母

咲希……早く言って……「やります」って───

X Ｙ Z

咲希

(また、これだよ)

咲希

(この間は、お兄ちゃんのものを捨てろ)

咲希

(その前は、お兄ちゃんに嫌いと言え)

咲希

(もう、おかしいよ)

咲希

(お母さん───どうしてそうなっちゃったの？)

咲希

(ホントはもっと、優しいはずなのに)

咲希

───やります……っ

母

あら、良かったわ！お願いね！

どのチームに属してみても

咲希

お兄ちゃん……

司

ああ、咲希！どうかしたのか？

咲希

いい加減、……「ショー」なんてやめたらどう……？

司

っ！？

司

どうして……

咲希

……ごめんね

母

咲希！！

失敗の方が多くって

咲希

ぁ……お母さん……

母

ちょっとこっちに来なさい！

咲希

いや、違う！！違うよお母さん！！

司

咲希───！

母

……咲希。もう、勉強以外はしなくていいわ

咲希

え？

咲希

嫌、アタシはバンドを───

母

もう、そんなのやめなさい

咲希

……

あれ？悪化しちゃった

咲希

(もう、嫌だよ……)

咲希

(心が限界なの───)

咲希

はい……

咲希の部屋

暗いの暗いの

咲希

……怖いよ、お母さん

怖いなって

ｶﾞﾁｬ

母

咲希、勉強してる？

咲希

い、今やる……

思ったら身体一つでさえ

咲希

(身体が、動かないよ……)

動かなくて

咲希

(震えが止まんない……)

咲希

い、今からやるから…出てていいよｯ

母

そう、分かったわ

咲希

───もう、いいや。

蓋して

咲希

……ギター

好きなことも霞むから

咲希

そのまま捨てられるっけ……

咲希

めんどくさいから押し入れに入れよう

咲希

お母さん、お茶───

司

ごめんなさい……ごめんなさい……！！！

母

ちゃんと謝りなさい！！

司

ごめんなさｯ……

隣の彼女

司

もう、やめてくれ……

旗を揚げていた

咲希

(……いいな、そんなこと言えて)

眩しすぎるわ

母

あら、咲希。どうしたの？

咲希

あ、お茶が飲みたくて

母

じゃあ今入れるわね、待ってて

咲希

はーい

くらべられっ子

母

司は早く戻りなさい

司

……分かった

くらべられっ子

咲希

(もう知ってるよ。)

とっくに知ってるよ

母

はい、お茶。

咲希

ありがとう、お母さん

母

そういえば、この前のテストどうだったの？

咲希

あ……70点だったよ

大した結果も出せないのに

母

───そう。なら、もっと勉強しなくちゃね

咲希

うん……

咲希

(お兄ちゃんはいいな。期待されなくて)

図々しく生きてるよ

だから息を吐いて

咲希

はぁ……

口を塞いだ

咲希

(これで、おしまい)

私をほっといて

そしたら瞳閉じるの

咲希

さよなら、お兄ちゃん

終わりだね

咲希

───

司

……咲希？

咲希

おにいちゃん……っ！！！

平行線から交わって

咲希

行こう？

司

どこに……？

咲希

お母さんのところ。

司

どうして？

ほら全部外側に置いてってみよう

咲希

アタシ達の想いを伝えるの

咲希

もう……こんな生き方は嫌なの！！！

無理だよ

司

無理だ……っ！！！

司

オレはずっと咲希と比べられてきた

あぁくらべられっ子

司

生きているのが辛くて

くらべられっ子

司

もう、追いつけないって解って

とっくに知ってるよ

司

オレの努力は報われないって知って

最期の日まで報われそうにないことも

司

───もう、限界なんだ。

解ってるよ

司

だからもう、いいんだ。

司

咲希が幸せになれば。

だから構わないで

司

オレの事は気にするな

話しかけんな

司

咲希は、きっと幸せになれるはずだから

私をほっといて

司

(初めから知っていれば)

最初から知りたかったなぁ

司

(こんなことにはならなかったのかな。)

司

(ショー、やりたかったな)

嫌いになっちゃった

咲希

そんなの、解ってる

咲希

アタシが1番知ってる

咲希

アタシはお兄ちゃんが羨ましくて

くらべられっ子

咲希

期待されなくていいなって

くらべられっ子

咲希

そんなアタシが、遠い存在だと思われてたなんて

咲希

知らなかった。

私に言ってるの

咲希

アタシはバンドをやめて、好きなことはなくなって

咲希

───もう、終わりにしようと思ってた

周りがなんにも見えなくなって

司

……咲希

咲希

アタシはきっと、お兄ちゃんから嫌われてるんだろうって

司

違う！！

勝手に決めつけてるよ

だから思い出して

咲希

───アタシは

もう忘れんな

司

───オレは

司

大好きだ、咲希

咲希

大好きだよ、お兄ちゃん

本当は大好きだって

司

咲希……！！

息を止めていた君を

司

ｷﾞｭｯ(抱き

抱きしめて

咲希

お兄ちゃん……ごめんなさい……

司

いいんだ...咲希

司

ほら、行こう

咲希

うん……

咲希

アタシがアタシでいるために

司

これからも大好きなことをやり続けるために

2人は

手を繋いで───

───END───

NEXT＝【きゅうくらりん】

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