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1 - 第1話 執事の思い

♥

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2025年01月10日

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もし貴方が主じゃなかったのなら。

もし俺が悪魔執事ではなくなったのなら。

貴方は俺を一人の人間として愛してくれるだろうか。

俺は貴方を一人の人間として愛せただろうか。

高望みしても、自分が苦しくなるだけだ。 そんなこと、分かっているんだ。 それでも俺は、貴方がいいんだ。

コンコン…

主様

はい

ベレン

ベレンだよ。主様、入ってもいいかな?

主様

どうぞ

ベレン

おはよう、主様。昨日はよく眠れた?

主様

まあまあ…かな。

ベレン

そっか…何か寝つきづらい理由でもあったのかな?もし良ければ聞かせてほしいな。

主様

よく分からないな…。少し、疲れちゃったのかもしれない…。

ベレン

それは…どういう意味か聞いてもいい?

主様

私の生きる世界と、皆の世界との両立に…

ベレン

…そっか、そうだね、主様の生活する世界にも色々あるよね。最近は、こっちでも天使の動きが前より目立ち始めてる。やっぱり、知能天使が現れたのが一番大きいのかな。

主様

そうだね…。

そう話す主様は、どこか遠くを見ているような気がして。

俺が頑張って追いかけても、主様の世界へ行けるわけでもないし、主様の想いの行く先へたどり着く訳でもない。

そもそも、主様の生活の基盤は俺たち悪魔執事の世界では無い。 あくまでも俺たちは、主様の生きる世界を元にそれをサポートすることが役目。

俺たちの天使討伐に協力してもらっているのは、主様が選ばれたからであって、主様自ら望んできた訳では無い。

屋敷のほかの執事にとっては、主様は初めての主様じゃないと思う。

でも俺にとっては初めての主様で、そして俺を眠りから覚ましてくれた恩人でもある。

そんな主様に誠心誠意お仕えしたいと思う気持ちは本物だし、主様が屋敷にいようがいまいがその思いは変わらない。

でも妙に胸騒ぎがするのは何故だろうか。

主様の視線の先には何があって 何が映っていて 何を想って 俺と会話を交わしているのだろうか。

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