コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
もし貴方が主じゃなかったのなら。
もし俺が悪魔執事ではなくなったのなら。
貴方は俺を一人の人間として愛してくれるだろうか。
俺は貴方を一人の人間として愛せただろうか。
高望みしても、自分が苦しくなるだけだ。 そんなこと、分かっているんだ。 それでも俺は、貴方がいいんだ。
コンコン…
主様
ベレン
主様
ベレン
主様
ベレン
主様
ベレン
主様
ベレン
主様
そう話す主様は、どこか遠くを見ているような気がして。
俺が頑張って追いかけても、主様の世界へ行けるわけでもないし、主様の想いの行く先へたどり着く訳でもない。
そもそも、主様の生活の基盤は俺たち悪魔執事の世界では無い。 あくまでも俺たちは、主様の生きる世界を元にそれをサポートすることが役目。
俺たちの天使討伐に協力してもらっているのは、主様が選ばれたからであって、主様自ら望んできた訳では無い。
屋敷のほかの執事にとっては、主様は初めての主様じゃないと思う。
でも俺にとっては初めての主様で、そして俺を眠りから覚ましてくれた恩人でもある。
そんな主様に誠心誠意お仕えしたいと思う気持ちは本物だし、主様が屋敷にいようがいまいがその思いは変わらない。
でも妙に胸騒ぎがするのは何故だろうか。
主様の視線の先には何があって 何が映っていて 何を想って 俺と会話を交わしているのだろうか。