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転校してきたのは〇〇〇くんの妹！？

第20話 - 演劇会編第8話『2組による鶴の恩返し』

2023年02月26日

#時間割男子

#創作キャラあり

リオ！

算数ケイ（若者役）

今回は鶴の恩返しだ

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

ぜひ見てね

算数ケイ（若者役）

早速、スタート

昔、山に1人で暮らす若者がおりました

働き者ですが、暮らしは貧しいものでした。

寒さも厳しくなり始めたある日のことです。

算数ケイ（若者役）

ﾄｺﾄｺ(((((*´･ω･)

集めた薪を背負い、家路を歩いていると

どこからか物音が聞こえてきました。

算数ケイ（若者役）

……？

不思議に思った若者が、そちらの方へ行ってみると

鶴役

（もがいている）

罠にかかってもがいている美しい鶴がいました

若者は鶴を可哀想に思い、罠を外してあげました。

算数ケイ（若者役）

（鶴に駆け寄り、罠を外す）

算数ケイ（若者役）

『よし、もう大丈夫だ。』

算数ケイ（若者役）

『これからは気をつけるんだよ……』

鶴役

ｷｪｪ!（飛んで去っていく）

鶴は挨拶をするかのように一際大きく鳴き、空高く飛んでいきました。

それからいく日がすぎた、しんしんと雪が降る夜のことです

算数ケイ（若者役）

（何か作業をしている）

ｺﾝｺﾝｺﾝ

算数ケイ（若者役）

『はて、こんな夜更けに誰だろう……？』

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『旅のものです。道に迷ってしまって……』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『どうか、一晩だけ止めてください……』

算数ケイ（若者役）

『それは難儀な……』

算数ケイ（若者役）

『さぁ、どうぞ入ってください……』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

（中に入る）

若者は娘に粗末ですが、暖かい食べ物を食べさせました。

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『……美味しい』

算数ケイ（若者役）

『それは良かった……』

外はいつの間にか吹雪となり、次の日もその次の日も続きました。

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『泊めてもらっているお礼に、色々させてください。』

算数ケイ（若者役）

『お礼？別にいいのに……』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『いいえ、私がしたいのです』

その女性は、ご飯を作ったり、掃除や繕いものをしました。

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

（破けた部分を縫っている）

算数ケイ（若者役）

（見つめている）

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『！……ﾆｺ』

算数ケイ（若者役）

ﾄﾞｷ……

1人で寂しかったこの家に、なんだか華が咲いたようでした。

若者は女性がずっと居てくれたら、どんなにいいことかと思いました。

算数ケイ（若者役）

『このまま雪がやまなければいいのに……』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『それは……困りますけどね』

算数ケイ（若者役）

『それも…そうだな』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『ふふふ』

自分の本音が声に出てしまうほど、若者は女性とずっと一緒にいたいと願いました

やがて雪がやみ、空が青く晴れた日に女性がいいました

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『私をお嫁にしてください……』

算数ケイ（若者役）

『！！……あぁ、喜んで』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『ありがとう、ございます……！』

こうして2人は夫婦（めおと）になりました。

慎ましいけれど、幸せな暮らしでした。

正月も近づいたある日、若者はぽつりと言いました。

算数ケイ（若者役）

『嫁さまも来たことだし、今度の正月はもうちょっと華やかにしたいな……』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

ﾁﾗ『…………』

次の日、女性は若者に言いました。

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

「はたを織りたく思いますので、はたばを作ってくださいませんか？」

算数ケイ（若者役）

「あぁ、もちろんいいよ」

若者は快く受け入れ、奥の間にはたばを作りました

算数ケイ（若者役）

『……作り終わったよ』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『ありがとうございます。』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『早速やろうと思うのですが……あなたと約束したいことがあります。』

算数ケイ（若者役）

『約束？』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『いいですか？私がはたを織っている間、決して中を覗かないでくださいね……』

算数ケイ（若者役）

『え、あ、わかったよ……』

ｶﾀﾝ……（戸が閉まる音）

算数ケイ（若者役）

『…………』

戸の向こうからはたを織る音が聞こえてきます。

女性は部屋から出てこようとせず、はたを織り続けました

若者は約束通り、はたばを覗くことはありませんでした

ｶﾀﾝ……（戸が開く音）

3日後の朝、女性ははたばから出てきて、織りあがった反物を若者に差し出しました。

算数ケイ（若者役）

『こ、これは……』

それは艶やかで美しいものでした

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『これを町へ売りに行ってくださいな。』

女性にそう言われた若者は、その反物を持って町へと出かけました

通りで反物を広げていると、人々が集まってきました

町人1

なんて、美しい反物なんだ……！

町人2

本当に……綺麗で艶やかだ

みな、その美しさに感心しています

町人1

これ、買わせてくれ。

算数ケイ（若者役）

『あ、はい！ありがとうございます』

反物はすぐに売れてしまいました。

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『あら、おかえりなさい。』

算数ケイ（若者役）

『聞いてよ、反物がすぐに売れたんだ！』

算数ケイ（若者役）

『でさ……』

若者は家に帰ると嬉しそうにその話をしました。

算数ケイ（若者役）

『本当にたくさん人が集まってな。凄かったんだ！』

算数ケイ（若者役）

『すごい反物を作ってくれてありがとう。おかげで当分は暮らしていけそうだ』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『それは良かったですﾆｺ』

お正月になりました。お金が入ったおかげでいつもより美味しいものを食べ、良い年を迎えることが出来ました。

しばらくして、女性は再びはたばに入りました。

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『覗かないでくださいね……約束ですよ』

算数ケイ（若者役）

『……あぁ』

ｶﾀﾝ……

女性は昼も夜もはたを織り続け、4日後の朝、やっとはたばから出てきました

算数ケイ（若者役）

『これは……こないだのよりも美しい反物だ……！』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『ふふ』

算数ケイ（若者役）

『……あ…』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『どうかなさいましたか？』

算数ケイ（若者役）

『いや……なんでもない』

女性は少しやつれたように見えました。

町に出ると、噂を聞きつけた呉服屋の主人が高い値段で買ってくれました。

算数ケイ（若者役）

『これでしばらく食うものには困らない。本当にありがたいな……』

算数ケイ（若者役）

『……それにしても、嫁さんの顔が少し、やつれてたな……』

算数ケイ（若者役）

『大丈夫かな……』

家に帰ると再び嬉しそうに話します

算数ケイ（若者役）

『今度は前よりもっと高く売れたんだよ。』

算数ケイ（若者役）

『本当にお前さんが作る反物はすごく評判だよ』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『……そう、なんですね』

それからいく日もたたないうちに、呉服屋の主人が若者を訪ねてきました

呉服屋の主人役

あの反物を殿様がとても気に入られてな。

呉服屋の主人役

この次はもっと高く買うと言っておられる

算数ケイ（若者役）

『！！』

呉服屋の主人役

ところで…あの反物はどうやっておるのだ？

呉服屋の主人役

あのような美しさはこれまで見たことがない

算数ケイ（若者役）

『それが…おれもよく見た事がないのです。嫁との約束なもので……』

呉服屋の主人役

夫婦でも見られないっていうのは妙な話だ。

若者は、それはそうだと思いましたが嫁との約束を破れないので見せるのも断りました

その晩、若者は女性に殿様が反物を高く買ってくれることを話しました。

算数ケイ（若者役）

『もっといい暮らしができるようになるんだぞ！』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『はい……ですが、はたを織るのはしばらく休みたいのです。』

算数ケイ（若者役）

『それなら、もう一度だけ…………な？』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『…………わかりました……』

娘ははたばの中へと入っていきました

算数ケイ（若者役）

『……』（作業をする）

しかし、今日ははたの音が時折途切れます

算数ケイ（若者役）

『……また途切れた…』

算数ケイ（若者役）

『そういえば…嫁さん、最近少し痩せたか？』

算数ケイ（若者役）

『……大丈夫だろうか…』

若者は急に不安になりました

そして、呉服屋の言葉を思い出したのです

夫婦でも見せられないとは妙な話だ。

算数ケイ（若者役）

『そうだ、夫婦なんだ。少し様子を見るくらい構わないだろう……』

算数ケイ（若者役）

『……』

若者ははたばへ行き、戸をそっと開けました。

算数ケイ（若者役）

『……え、？』

そこには女性の姿はなく、鶴がはたを織っていたのです

鶴役

…………

鶴役

（自分の羽を抜いて織り込む）

鶴は自分の羽を抜き、織り込んでいたのです

算数ケイ（若者役）

『つ、つ、鶴が……！』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『！！』

女性の影には鶴が映っていました

算数ケイ（若者役）

『そんな……！』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『……』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『私はあの時助けて頂いた鶴です。』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『恩返しがしたくて、ここまでまいりました。』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『あなたの喜ぶ顔をずっと見ていたかったのですが……』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『正体を知られてしまった以上、ここにいることはできません。』

算数ケイ（若者役）

『すまない……！許してくれ！』

算数ケイ（若者役）

『もう機織りはしなくていいから……！』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

（首を振る）

算数ケイ（若者役）

『そんな……お願いだからどこにも行かないでくれ……！』

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

『さようなら……』

算数ケイ（若者役）

『え…………』

女性は外へと走っていきました

算数ケイ（若者役）

『あ、待て！』

若者は必死に追いかけます

若者は外に出ました。すると……

鶴役

ｷｪｪ!

算数ケイ（若者役）

『あ……』

1羽の鶴が空の彼方へと飛んでいくのが見えました

算数ケイ（若者役）

『……』

若者は空を見上げ、雪の中でただ立ち尽くすのでした……

おしまい

算数ケイ（若者役）

……終わった……

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

（舞台へ戻ってくる）

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

……ケイ、まだ終わってないわよ

算数ケイ（若者役）

あ……

算数ケイ（若者役）

以上で、2組の鶴の恩返しを終わります

算数ケイ（若者役）

気をつけ、礼……

ありがとうございました！

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

……ケイ

算数ケイ（若者役）

…なんだ

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

ケイの演技、凄かったよ！！

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

今までで1番良かった！

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

本当に若者に見えた……すごい！

算数ケイ（若者役）

……( ﾟдﾟ)ﾎﾟｶｰﾝ

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

？

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

どうかした？

算数ケイ（若者役）

いや……ララってそうやってはしゃいで喜ぶ時もあるんだなって……

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

……あ…///

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

だ、だって……嬉しくて…つい……

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

（は、恥ずかしい……/////）

社会レキ

2人ともおつかれー！

社会レキ

すごく良かったよ！

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

ふふ、ありがとう

算数ケイ（若者役）

……ありがとな

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

あ、そういえば……シンデレラ役の子が体調不良で出れないって言ってたけど……代役は決まったの？

社会レキ

おかげさまでね

社会レキ

まぁ、誰なのかはお楽しみってことで……

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

ふふ、そうするよ

算数ケイ（若者役）

……あぁ

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）

レキくん、頑張ってね

算数ケイ（若者役）

失敗するなよ

社会レキ

わかってるって

社会レキ

2人ともプレッシャーかけないでよ！

成島優

……ﾄﾞｷﾄﾞｷ

社会レキ

優ちゃん！

成島優

しゃ、社会くん！？

社会レキ

優ちゃん、代役になってくれて本当にありがとう！

社会レキ

助かったよ！

成島優

……ううん、大丈夫よ

成島優

それにしても…私は不安なんだけど……

社会レキ

大丈夫だよ、やりきることだけ考えよーよ

社会レキ

変に緊張せずにさ

成島優

……そうね

放送

『続いては3組による[シンデレラ]です！3組の皆さん、お願いします！』

成島優

行きましょうか

社会レキ

うん！

社会レキ

次回はシンデレラ！

成島優

是非見てね

ララ・イングリッシュ（美しい女性役）