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テラーノベル(Teller Novel)

紫side

長時間インカムを付けていた所為か若干の耳鳴りを感じる

紛らわすようにぶんぶんと首を振り、辺りに目を配ると至る所に死体が転がっている

歩く度にピチャピチャと音が鳴るこの地面はとても汚い

なーくん終わったー?

後ろからの声に振り返るとオレンジ髪を揺らしながら、死体の山を足にかけて座り込んでいるジェルくん

ジェルくんソレは汚いから座っちゃダメ

あと一応終わったよ

ヒョイっと軽くジャンプをして降りてきたジェルくんとお互い汚れた手袋を外してグータッチを交わす

そっちは?

バッチリやで!

よしよしと頭を撫でてもう1人の彼を探す

バンッ!

突如鳴り響く銃声に少し肩を揺らしながら振り向くとどうやらピンクの彼がしたみたい

銃口を向けている先にはもう息をしていない者

もう話は終わったかな?

さとみくんはこっちを向いて微かに頷いた

ってなるとー…

後は日本のみ…です

ボソッと呟く彼の言葉

そうだね

そういえば君たちに出会ったのもそこだったな

……ふふ、懐かしい

ん?何が?

んふふ、内緒

耳に手を当て死体の処理を頼み、踵を返す

それじゃ、さっさと此処はおさらばしよう

橙桃

了解

赤side

生徒会室、と名付けられた教室の中で雑談混じりに作業をする

莉犬くんそれは美味いかい?

美味しいよ

目の前に置かれたポテチの袋をころちゃんが取りやすいように向けると手を伸ばして1枚を手に取り、口に頬張る

するところちゃんは目をキラキラと輝かせ、数枚を手に取って敷かれたティッシュの上に置いた

るぅとくんもどーぞ

1枚をパソコンと睨めっこするるぅとくんの口元に運ぶとパクッと端を咥える

ん………え、美味しい

でしょでしょ!

うん……てか2人とも!作業をしろ!

これで何度目かも分からない注意にころちゃんは口を尖らせて再び作業をとパソコンに目をやる

ぶーぶーと頭上に煙を立たせているころちゃんに苦笑いをしつつ自分もパソコンへと目を向けた

…あ、そうそう

暫くして再びお菓子に夢中になっている俺たちにるぅとくんは口を開く

青赤

………転校生?

ころちゃんと被った言葉にるぅとくんは頷いた

そう、明日から。今日の昼休み急に言われたの

「これがその資料」と渡されたクリップでまとめられたプリント

條檻(ジョウオリ)ななもり…橙柳(ジュウヤナギ)…桃夜(モモヤ)さとみ…

今はもう夏も終わろうとしている時

なんでこんな中途半端な時期に…?

なんで、こんな微妙な時期に転校生か、気になるんですよねぇ…

微かに感じる殺気に顔がひきつる

ころちゃんも見る?

そう言うところちゃんは俺の肩から顔を出して覗き見た

瞬間ころちゃんは目を見開いて固まり、口に咥えていた黄色い飴が床に落ちて割れた

………は?

ころちゃんの瞳は微かに揺れて動揺しているように見える

…ころちゃん?

名前を呼ぶとピクっと動いて我に帰ったのか落ちた飴を急いでティッシュに包んだ

「あ''あ''あ''ぁぁああ!!!バナナ様ぁぁあ''あ''あ''」と叫ぶころちゃんにどうしたのか聞こうと伸ばしかけた手を引っ込める

そろそろ帰ろうか

腕時計も見ながら立ち上がったるぅとくんに頷いて散らかっている物の片付けを始めた

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