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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

東堂 瑠美

…穂崎の事?

私は引き続き聞き込みをしていた

はい…何か知りませんか?

東堂 瑠美

レオ

東堂 瑠美

…詳しい事は知らないけど
親関係らしいわよ。

親関係?

東堂 瑠美

"父親が生まれた時から
居なかった"らしくて

ぇ…

栞ちゃんはシングルマザーの 家庭で育ったんだ…

レオ

他には?

東堂 瑠美

…さぁね

あ、ありがとうございました…

東堂 瑠美

…頑張りなさいよ、貴女

え?

東堂さんは意味深な言葉を残し 部屋から出て行ってしまった

……

ねぇレオ…
東堂さんに"あの事"

もしかしてバレてるんじゃ…

レオ

…いや、問題ないよ

…どうしてそんな事言えるの?

あ、そうだ…
私…まだこの図書館の
全景の事知らないんだけど…

レオ

…確かに言ってなかったね

レオ

1階にはここのダイニングと
書斎、あと大広間があるよ

レオ

2階は各個人の部屋と
トイレに…研究室。

研究室?

レオ

地下はバー兼厨房と
記憶保管室がある。

そっか…ありがとう

レオ

…聞き込みを続けるなら
大広間に行ってみれば?

分かった。

大広間って…私が最初に 目を覚ました所か

来栖 愛莉

あ、彩ちゃん!

南雲 健永

どしたの?なんか探し物?

愛莉ちゃんに…南雲さん…!

それと詩帆ちゃんが 少し離れた所で本を読んでいる

レオ

話を聞きに来たんだよ

来栖 愛莉

何々〜?話って?

えっと…栞ちゃんの
事なんだけど…

2人に東堂さんの話含め これまでの経緯を話した

来栖 愛莉

聞いたことないな〜
まぁボクも最近来たし…

南雲 健永

…本当に瑠美さん
それしか話さなかったの?

どうゆう事ですか?

南雲 健永

栞ちゃん…父親も勿論
"母親に見放された"んだよ…

見放された?

来栖 愛莉

うっそ…それ本当なの??

南雲 健永

あぁ…俺はそう聞いた。

南雲 健永

瑠美さんも知ってる筈
なんだけどな…

あえて…言わなかった
って事ですか…?

南雲 健永

そう考える事も出来るね

………

どうして…東堂さんは この事を隠していたの?

来栖 愛莉

…暗い話ばっかじゃ
彩ちゃん疲れちゃうでしょ?

え?

来栖 愛莉

ここの本読んでいきなよ!
記憶とか関係なく
面白い本揃ってるからさ!

ありがとう…
じゃあこれ借りようかな

来栖 愛莉

お、良いの選んだね!

レオ

レオ

ねぇ、ちょっと良い?

南雲 健永

ん?…分かった。

南雲さんとレオが大広間を 出て行こうとする

レオ?

レオ

ちょっと用事。
好きに動いてて良いよ

分かった…

来栖 愛莉

彩ちゃんほったらかしに
するなんてひどいな〜

あ、私は大丈夫だよ…?

来栖 愛莉

冗談だって〜
彩ちゃんは気にし過ぎ!

ごめん…

来栖 愛莉

そこ!謝るとこじゃないから!

あ、ご────

来栖 愛莉

だから簡単に謝らないの!
相手に舐められちゃうよ?
男は皆ケダモノなんだから!

あはは…

来栖 愛莉

ど…どうしたの?

来栖 愛莉

ごめ…

来栖 愛莉

ちょっとトイレ!!

そう言って愛莉ちゃんは お腹を押さえながら飛び出して行った

あ…

………

…どうしよう

私の脚は…自然と出口らしき扉に向かう

私は…扉に手を掛け────

結城 詩帆

やめておいた方が良いですよ。

え…

いつの間にか背後に 詩帆ちゃんが立っている

結城 詩帆

貴女はまだそれを
知るべきではありません

どういう…意味…?

結城 詩帆

…物事には、順序があります

…どうして

どうして私を外に
出してくれないの…?

結城 詩帆

……何故でしょうね
私も甚だ疑問です。

結城 詩帆

一体これに何の意味が
あるのでしょうか。

"これ"って…詩帆ちゃんは
何の事を言っているの?

結城 詩帆

あの方の言っていた通り
勘は良いみたいですね。

結城 詩帆

ただ…私の口から
お話する事は出来ません

結城 詩帆

なので…その扉の事は
気にしない事をお勧めします

何も…教えてくれないんだな

結城 詩帆

貴女はただ─────

レオ

何の騒ぎ?

レオが大広間に入って来る

結城 詩帆

結城 詩帆

私はこれで。
また会いましょう。

あ…!

詩帆ちゃんはレオの横を抜け 出て行ってしまった

レオ

彼女に何か言われたの?

レオ

…まぁ、彼女は特殊だから
早い内に慣れておきなよ。

…うん

渡したい物があると言われ 私は書斎に来ていた

あの…渡したい物って…

神宮寺 拓哉

来てくれたね。

神宮寺 拓哉

…これはレオの分なんだが
君にはこれを渡したくてね

神宮寺さんがこれと言ったそれは 宝石の様に綺麗なガラス玉だった

わぁ…

よく見るとガラスの中に うっすらとLeoの文字がある

神宮寺 拓哉

えっと…君のはこれだね

そう言って手渡された物を見る

さっきの物と同じく 輝きのあるガラス玉だ

…?

さっきの物と違うのは 中に書かれている文字だ

Canser…?

あの…これ間違って────

レオ

間違ってないよ

レオ

君に渡すのはそれで合ってる

そう…なの?

…何の為にこれを?

神宮寺 拓哉

君も手伝ってくれると
レオから聞いてね

神宮寺 拓哉

ここの人達には
全員に渡しているんだ

なるほど…

ありがとうございます

神宮寺 拓哉

私はそう言い残し 書斎を立ち去っていった

……

レオ

…迷ってる?

うん…これから
どうすれば良いんだろう

レオ

やっぱり…
本人から話を聞いてみれば?

え……良いの?

レオ

良いって言うか…
あまり勘づかれないでね

それって結構難しいんじゃ…

まぁでも…それが1番の近道か

分かった…!
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213

コメント

5

ユーザー

Canser…外国語か……?←

ユーザー

これからなんか、面白くなりそうやな

ユーザー

・図書館の外は存在する ・情報源はこの図書館に居る誰か

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