黒い天使はただ座っている
イツまでここに居るのだろうか
空間に投げ込まれた時、訳もわからず抵抗したが…
母から大人しくしてくれ、と懇願され、自分が不味い状況にあると理解した
…この空間に入れられてから、食べ物を口に運んでいない
俺が神話上の生物でなければ、今頃餓死していたかもしれん
ゼルト
初めてこの空間に入った時、二つ程わかったことがある。
一つ。この空間は脆く、自分が少し動いただけで壊れてしまう可能性が高い。
それ故に、今までは、できる限り動かないようにしてきた
…二つ。この空間は、クナロスが作ったのだとわかる。
昔、毎日のようにクナロスの空間で、黒猫と遊んだ。だからわかった。
…黒猫とは、鬼ごっこ、模擬戦、花札、オセロに将棋。時々相談なんかも受けた
相談は、復讐だとか、尻尾の無い猫?といった内容だった。
…子供に聞く事なのか、それ?
自分の組織に入らないか、などと言われた事もある。
…その時は、家族が居るからと断った。
…母親と、何処かへ行った父親、そして黒猫の…ベルとか言った奴。
あいつらは元気だろうか。
ゼルト
ゼルト
…時間感覚がおかしくなっている。
ゼルト
頭が薔薇に寄生された人間と、頭に翼がある鷹。
見た時は驚いたが、最終的に「幻覚を見た」と言う結論になった。
ゼルト
借りに来たとしても、何をするのだろうか
あの神々がしそうなコトは、処分、解放…くらいしか思いつかない
ゼルト
処分、開放。ゼルトにとっては、どちらも良い待遇では無い
処分は、自分の魂を抜かれ、地上の生き物に転生する。
つまり、死ぬと言うことだ。
開放は開放で、「何もしない」ことに慣れたゼルトが、外の世界に慣れることは難しい。
慣れたとしても、また他の神々から距離を置かれ、「そこに無い物」として扱われる
ゼルト
他よりも「違う」だけで淘汰されるのは、正直腹が立つ
昔、一人の邪神が神々に暴れ散らかしたらしい。
それが、俺達邪神の立場を危うくさせているのだろう
…その邪神が何をしたのかは知らんが、嫌なとばっちりだ
ゼルト
だが、ここでイライラしても意味は無い。 時間が経てば、怒りも少しは収まった
そして、また考えずぼーっと過ごす。
ゼルト
ゼルト
ゼルト
遠くに何かが見えた。幻覚だろうか
…こちらに近づいてきている
イービル
ファルケ
目の前に来た。
イービル
鷹の方はこちらをガン見している。
イービル
イービル
ゼルト
こいつ、眼科に行かせたいな
イービル
イービル
やけに喋る幻覚を無視する。
ファルケ
鷹がこちらを警戒の目で見ている。
イービル
ゼルト
イービル
人間は、俺に十字架?を見せた。
…恐らく、クナロスが作った奴だろう
イービル
ゼルト
イービル
イービル
ゼルト
ゼルト
ゼルト
ゼルト
ファルケ
ゼルト
イービル
会話している中、コイツらが幻覚で無いことは何となくわかった。
ゼルト
イービル
ゼルト
ゼルト
ファルケ
ゼルト
ゼルト
ファルケ
ゼルト
イービル
ゼルト
ゼルト
ゼルト
ゼルト
ゼルト
イービル
ゼルト
イービル
ゼルト
イービル
ゼルト
イービル
ファルケ
ゼルト
ファルケ
ゼルト
イービル
ゼルト
ゼルト
イービル
ファルケ
ゼルト
ファルケ
ゼルト
イービル
イービル
ゼルト
イービル
ゼルト
ファルケ
イービル
イービル
ゼルト
イービル
ゼルト
ファルケ
ゼルト
ファルケ
ゼルト
イービル
イービル
ゼルト
イービル
ゼルト
ファルケ
ゼルト
イービル
ファルケ
イービル
ゼルト
イービル
ゼルト
イービル
イービル
ゼルト
イービル
ファルケ
ゼルト
イービル
ゼルト
イービル
ゼルト
イービル
ゼルト
ゼルト
ゼルト
俺は、人間の持っている十字架を、目を動かして見つめる
イービル
ゼルト
イービル
ゼルト
イービル
人間は、恐る恐る俺の手に十字架を当てた
ゼルト
今の今まで、銅像のように動かなかったゼルトの手が、神速で十字架を掴んだ
イービル
ゼルト
多分、今の俺の顔はニヤついているのだろう
イービルは恥ずかしさで頬を赤らめながら言った
イービル
ゼルト
人間に、手刀を頭に落とされた
ゼルト
イービル
俺が顔を上げると、人間のニヤついた顔が見えた
ファルケ
ゼルト
イービル
ファルケ
ファルケ
ゼルト
ファルケ
イービル
ゼルト
ファルケ
ゼルト
イービル
ゼルト
ファルケ
ゼルト
ファルケ
イービル
ゼルト
喚くぜルトを、イービルとファルケの二人がかりで連行した
ゼルト
ずっと真っ黒な空間に居た身としては、外の光が眩しく、少し痛かった。
イービル
ファルケ
イービル
ゼルトが光に慣れるまで待っていると、ぜルトの後ろから声をかけられた
シヴァ
イービル
ゼルト
シヴァ
イービル
シヴァ
シヴァ
イービル
ゼルト
シヴァ
…そこからは、皆と暫く話した
シヴァとは何を話せば良いのかわからなかったが、幸いにもシヴァから話題を振ってくれた
シヴァ
ゼルト
シヴァ
ゼルト
シヴァ
ゼルト
シヴァ
ゼルト
ゼルト
シヴァ
ゼルト
…こんな感じで、暫く話した。
イービル
ゼルト
ファルケ
シヴァ
シヴァ
イービル
シヴァ
イービル
シヴァ
シヴァ
そんなこんなで、三人は別れ… ゼルトは、正式にルユイアへと入ることになった。
…ぜルトが、行方不明になるまでは
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