主
主
主
帰り道、真っ先に来るのは後悔だった。
ないこ
脳裏に張り付いて鳴り止まない いむの苦しみを詰めたような叫び。
ほとけ
ほとけ
ないこ
ないこ
ないこ
俺の後をついてくる弟みたいな存在だった。 …そんないむしか見てこなかった。
…いや、見せないようにしてくれていたのか。
あんなになるまで気づいてあげられなかった。
今どれだけ言い訳をしようと、 もういむの心には響かないのに。
ないこ
…もう、彼を助ける事は叶わないのか。
ないこ
探せ、彼を助ける方法を。
俺に出来る事はないのか。
ないこ
ないこ
ないこ
そう意気込んだ。
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あの日から一週間程経った。
…僕は、一度も学校に行っていない。 親に何を言われても、友達からのラ◯ンが来ても。
全部無視して、部屋にこもっている。
…もう、いいかな、って思ったんだ。
救いすら嫌う僕は、もう堕ちるしかない。 …大切な人にまで、酷い事をしたから。
ほとけ
ほとけ
傷だらけの腕も、足も。 どれだけしても罪悪感は消えなくて。
貧血で倒れても、もう何も感じなくて。
もう、…死ねば全部解決するのかなって ずっと考えてるけど、踏み出せなくて
ほとけ
一番中途半端なのは僕じゃないか。 ないくんに偉そうな口聞いたくせに。
もう、死んでるのと同じなのにね、。
しょう
不在着信
しょう
不在着信
ほとけ
ほとけ
でも、それは心配なの? それともっー…
ほとけ
ーーーーーーーーーーーーーー
しょう
りうら
しょう
スマホに表示されている大量の"不在着信"の文字。 連絡をしても、既読すらつかない。
しょう
りうら
言葉に詰まる。"何かあった"ではないのだ。 ずっと、僕らは見ないふりをしていただけで。
しょう
りうら
しょう
りうら
2人の間に重い空気が流れる。 クラスのざわめきが耳を刺してうるさい。
このクラスの気持ち悪さが浮き彫りになって 耳に響き渡る。
しょう
りうら
しょう
しょう
いむくんをあそこまで追い込んで。 いざ来なくなっても事の重大さに気づいちゃいない。
…いむくんを、遊び道具としか思ってない。
本当に、虫唾が走る。
りうら
りうら
しょう
そんな、軽い約束を交わした。
帰り道、2人で重い空気の中歩き出した時、 ある人から声がかかる。
ないこ
しょう
りうら
しょう
ないこ
りうら
予想はしていた。この話題なんだろうな、って。 だからといって、答えられるかは別で。
りうら
しょう
ないこ
睨むようにないこ先輩が言う。
りうら
しょう
そう、同じ目に遭うのは嫌だ。嫌だ、けど。 ………それでも、ほんとは、
しょう
本当は、…助けたくて。
りうら
ないこ
しょう
いむくんを助ける最後のチャンス。 そう思ったから。
りうら
少しの沈黙の後
りうら
りうらが震えた声でそう問う。
震えている。本当は怖いんだろう。 …でも、決意したんだ、彼は。
……絶対に助けてみせる、って。
すると、ないこ先輩はその期待に 応えるかのように
ないこ
ないこ
にやっと笑ってそう言った。
今回も省略!! 続きをお楽しみに〜!
コメント
7件
光が見えてきた…!水くんはだいぶ墜ちてってるけども…。ほんとにリアルな、ドラマを見てるように思うほどの心情描写で引きづり込まれます。 次回もまったりお待ちしております。
本当に、💎くんには幸せになってほしいなぁ…、 作品とか書くの上手すぎて尊敬しかないですっ!✨