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俺らはアトラクションにチャレンジをするために休憩所を出た。
ほむらくんのおかげで不安も消えたし、みんなもだいぶ元気な様子になってきた。
さんど。
ゆん
るる
るるくんが指す方向に視線を向ける
るる
一部の人たちがしかめっ面をするのが分かった。 正直俺もしていたと思う。
さんど。
るる
さんど。
るる
さんど。
ほむら
アベヨースケ
オタ
くそ……でもここから出るにはチャレンジするしかないのか………
さんど。
…………誰もやりたがらないじゃねえか!!!!
誰一人として手を挙げていない。 そりゃあそうだ!!オバケ屋敷だからだ!! いくら迷路で簡単そうでもオバケ屋敷!! そう、このひとつの単語が俺らを不安にさせている!!
JACK
アベヨースケ
さんど。
ぴぇこ
さんど。
ぴぇこ
ぜある
カンキャラ
さんど。
オバケ屋敷に向かおうとした、そのときだった
フォーチュン
さんど。
ぜある
やあ、シャーディーだよ。
さんど。
大丈夫だ。これからもっと心臓に悪いことが起こるからね。
そう、そいつの説明を忘れていた。
そいつは案内ロボ、「フォーチュン」だ。
アトラクションのやり方を教えてくれたりするロボットだよ。
フォーチュン
さんど。
そう。アトラクションの説明をしに来たんだよ。
じゃあ、楽しんで。
ぜある
フォーチュン
フォーチュン
フォーチュン
フォーチュン
フォーチュン
カンキャラ
JACK
アベヨースケ
フォーチュン
アベヨースケ
さんど。
アベヨースケ
さんど。
さんど。
入ってみると真っ暗で、細かいところまで丁寧に作られていた。
………何かがおかしい…?
さんど。
ぜある
JACK
アベヨースケ
暗闇に消えていくJACKさんとアベさん。
あの二人流石だなあ…
ぜある
カンキャラ
さんど。
JACK
「JACK」
JACK
後ろからアベに声をかけられ、やれやれ、と振り向く
顔がよく見えない。なんだか不気味な感じがする。
JACK
話しかけても返答はない。
数分、そこでたたずんでいたら、アベから何かを話し出した。
「足でまといになってるのはお前だろ?」
JACK
「怖いんだろ?」
「この状況が。誰よりも怖がってるじゃねえか」
JACK
「強がりやがって。気持ち悪い」
…………こいつ本当にアベか?
……アベは……アベは気持ち悪いとか…本心で言うようなやつじゃ……
JACK
その瞬間後ろから何かが歩いてきた。
振り返ってみると、しんきゃらさんだ。
しんきゃらさんもそこにたたずんでいる。
小さく吹く風が、彼の白衣を靡かせている。
JACK
「怖がってるんでしょ?強がるの、きもいよ」
また、違う方向から声が聞こえる
振り返ると、オタくんだ。
オレは……おれは……
JACK
また、奥から何かが歩いてくる
白髪。イキって乱したシャツとネクタイ。暑くて腰に巻いた黒コート。中二病チックなブーツ。
………あれは……オレか…??
オレは死んでるのか?…いや、今ここにいる。じゃああれは…
なんて、血迷っていると目の前のオレにそっくりな何かが嘆き出した。
「怖いよぉッ!!いやだッ!怖いッ……怖い怖い怖いッッ!!!」
なんて…泣きそうな声で…
コイツ…?!?!
JACK
「今すぐにでも逃げだしたいッ!!あのとき入ろうなんて思わなければよかった!!いやだッ!!!死にたくないよぉッ!!」
JACK
「分かってるんでしょ?!自分のことでしょ?!ボクだよ?キミの目の前にいるのは自分なんだよ?」
JACK
「みんな…みんなこわいって思ってるよね…ボクだけじゃないのはわかってるよ…でも怖いんだよッ!!!いやだよッ!!死にたくないんだよぉッ!!」
コイツは……コイツは……コイツは……
オレはコイツの胸ぐらを掴もうとした
…手が…抜けた…?
コイツに目掛けて手を…
コイツは…?コイツはなんなんだ…?
オレは一気に不安になって逃げだした。その場から。 一刻でも早くアイツと離れないと。 オレは……オレは壊れちまう。
夢中になって逃げていると何かにぶつかった。
ドンッと音を立て、オレはその場に倒れた
JACK
アベヨースケ
JACK
アベヨースケ
……オレはアベから差し出された手をとり、起き上がった。
アベヨースケ
JACK
短時間だったか…?オレは…もう結構たったとおもってたが…
アベヨースケ
JACK
ぜある
ぜある
ぜある
はやく出口を探してポイントを取ろう。 そう思って足を急かせた。
「ぜあるくん」
ぜある
「……ぜあるくんって頭いいよね」
黒髪で、ピンクのグラデーションが入ったボブヘアー。 頬のリボンのパッチワークが特徴的な女の子。
ぜある
「だからだよね。頭がいいから、他の人を蹴落とすことしか考えてないもんね」
ぜある
「私知ってるもん。ずっとそういうこと考えてるんでしょ」
ぜある
「ぜあるくんの嘘つき!考えてるでしょ?」
また、後ろから声がする。
振り向いてみると、すこし、オレンジ色の入った金髪の子。
「僕たちのこと、どうでもいいんでしょ?」
ぜある
「考えてるだろ?失望したよ」
また声がする。
茶髪に赤のグラデーションが入った髪。クマのピンがとめられている。
ぜある
ぜある
「お前、俺たちに死んで欲しいんだろ?」
「自分さえ、助かれば俺達のことなんかどうでもいいんだろ?」
まただ。また……
緑の短髪で、寝癖を整えず、そのままにした男。
ぜある
「みーんな死んじゃえばいいんだ」
「僕さえ、助かればいいんだから」
「それ以外解決策が思いつかないんだ」
白髪に、紫メッシュ。サスペンダーを着ていて、その上に犬のパーカーを着た…
僕に似た男
ぜある
「だけどッ!!だけどッ!!僕はそんな自分が嫌いだッ!!仲間を売るようなことしか考えられないッ!!そんな自分がァッ!!!」
男は嘆き出した。悲痛な声で。僕の気持ちを表すかのように。
「もういいッ!!みんな死ねェッ!!死んでしまえッ!!!そうしたらッ!!僕は誰かのことを考えずに済むんだぁッ!!」
ぜある
一気に気味が悪くなって僕はその場から逃げ出した。
もう嫌だ。なんなんだアイツは
まるっきり僕の気持ちを表している
アイツは…
カンキャラ
自分がよそ見しながら歩いていたら、さんど。さんとはぐれていた。
2人でも怖かったのに、1人だともっと怖い。
「カンキャラさん」
カンキャラ
振り返ってみると、銀髪で洒落たパーカーを着た男。 るるくんだ。
カンキャラ
問いかけても返事は無い。
あれ、と思いもう一度声をかけようとしたそのとき
「頼りないよね。カンキャラさんって」
カンキャラ
「弟のしんきゃらさんと全然違うね。しんきゃらさんの方がなんでも出来るじゃん」
カンキャラ
「どう?この状況」
…どう?どうって?どういうこと?
カンキャラ
「この状況、このデスゲームに巻き込まれたとき、どう思った?」
カンキャラ
「へぇ、ダッサイね」
カンキャラ
「しんきゃらさんの方がなんでも出来るよね。カンキャラさんなんて要らなかったんじゃない?」
カンキャラ
「へー、それって自分がまだ無熟なのを自覚してるんでしょ?」
「じゃあ、なんで生きてるわけ?だったら死ねば?」
カンキャラ
確かに自分は無熟で、何も出来なくて、頼りなくて…
でも、そんなに言う…?
奥からなにか歩いてくる
くすんだ緑色のパーカーの上にジャージを着た… 俺…?
「………」
何も喋らず、こちらをじっと見てくる。いや、向いている。
カンキャラ
「俺、しんきゃらのこと嫌いだなぁ」
カンキャラ
「兄より上になりやがってさぁ。弟なんて要らなかったのに。」
「信頼があるし、頭もいいし、運動神経もいいし、機械系も得意だし、可愛いからモテるし、優しいし、ノリいいし、俺とは大違いだよね」
「気持ち悪い」
カンキャラ
「…とぼけないでよね」
「俺はお前なんだからさ」
カンキャラ
息が詰まる。その場から逃げだしたい。無理だ。体が動かない。
誰か助けて。誰か。もう。やだ。しんきゃらのこと好きになるから。もう嫌わないから。お願い。どこか行って。お願い。
後ろからドタドタと走る音が聞こえる
「カンキャラさーんッッ!!!」
さんど。
カンキャラ
よかった…本当に……よかった…。
多分、もう30分はたっただろう。
諦めるしかねぇのかなぁ…
ぜある
さんど。
ぜある
さんど。
ぜある
アベヨースケ
耳を塞いでガタガタするJACKさんを連れて、アベさんもやってきた。
さんど。
JACK
今まで俺に気づいていなかったのか、焦って耳を塞いでいた手をどけ、やれやれ、というポーズをしてそっぽを向いた。
さんど。
ぜある
さんど。
カンキャラ
JACK
アベヨースケ
さんど。
ぜある
ぜある
JACK
アベヨースケ
さんど。
…自分のコンプレックスとなるところを…か…
JACK
さんど。
こうして、俺らははぐれることはせず、そのままで口へと向かった。
しんきゃら
JACK
フォーチュン
アベヨースケ
ほむら
さんど。
ゆん
ぜある
さんど。