LANくん短編集

ご本人様には関係❌ 苦手な人は回れ右！ 誤字注意 ワンクッション⚠️ いるらん

「大好きな子は病気持ち」

午後20:00

今日は一段と人が多いな…

怪我人に病人に

待合室は人でごった返している

曲がり角から出てきた子供は俺が担当している患者

らんだった

世話が焼ける

ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

らんの他に病室にいたのは

病気を患っている２人の男の子

らんと同い年で、良く仲良くしているのを見かける

こんのガキィ…💢

数日後

午前10:16

病室に入ると、いるのはらん１人だけ

残りの２人はどこに行ったのだろう

そんなん無理な話し

軽く走っただけで息切れや咳をする

遊ぶなんて、危険すぎる

ある日のこと

午後16:58

医者が集まるオフィスみたいなところでそれぞれの患者の状態を確認したりする

それぞれ３～４人の斑に別れて行う

俺は６斑、なつとすちの担当医師の

こさめと、みことと一緒だ

ナースコール〈ﾌﾞｰ…ﾌﾞｰ…

ナース〈あ、っ…

ナース〈６斑の方！

ナースコールが入った

ｶﾞﾗｯ

なつとすちに飛びつかれた

ｼﾞｬｯ(カーテン)

ナース〈はっ、はい！

らんの容態が悪化した

緊急手術だ

午後21:47

約５時間ほどの手術の末

健康状態は徐々に元通りになってきた様子

どうやったらこいつの病気は治せるんだろう

俺がまだ医者になる前からいる

どうしても治せない病気

いろんな手術もしたし、たくさんの薬や注射もしている

だが、治らないのだ

ただ謝ることしかできない

数年後…

月日は経って、らんは１６歳

更に病態は悪くなる一方で

視力がなくなってしまい

更には、体を動かすことも困難になってきた

あの２人は徐々に回復していき

今はリハビリをしている

だから、らんとは日中あまり会えないのだ

馬鹿眩しいほどの晴天

最近はほとんど開くことがなくなってしまった目

綺麗だった桜色の目が、もう一度みたい

綺麗な桜色の瞳がしっかりと開き

満面の笑みを浮かべた、素敵な写真

宝物だ

午後20:58

トイレに行くときに先生に呼び止められ

具合はどうか？とか、変わったことは？とか

言ってもなんの得のないことをたくさん聞かれた

らんのベッドは、すでにカーテンが閉められていた

なんとも眠たそうな声が聞こえた

やっぱり、眠かったようだ

らんのベッドの横にある窓

ちょうど左前に大きい桜の木がある

なぜが発する文章に間が開いている

ナース〈静かにね

午前08:12

ﾋﾟｯ…ﾋﾟｯ…ﾋﾟｯ…

………………

ﾋﾟｰｰｰｰ…

朝方から心拍が弱まっていき

今、眠った

俺はらんの病気を治せなかった

外で遊びたいという願いも

叶えてやれなかった

抱き締めた体は

まだほんのり、温った

数日後

オフィス

こさめとみことが俺のディスクに寄ってきた

まぁそりゃそうだ

目がしっかりと開き

笑顔で映っているらんの写真が

立てかけられてるんだから

「大好きな子は病気持ち」