紗良
探偵である以上、このまま放っておくわけにもいかないと考えたジョナサンは、 とりあえず、ロレインの言葉を信じて、彼女の宿泊先に行くことにする。
するとそこには、彼女と共に暮らす老夫婦がおり、彼らはジョナサンを見ると、突然銃を突きつけてきた! 理由を問うと、老人の方は「お前こそ何者だ!」といい、 ロレインが、自分が夫と別れてからのことをすべて話したのかと聞いてくる。
どうやらロレインには、何らかの目的があるようだが・・・ 次の日の朝、ジョナサンはロレインの言葉を思い出しながら、あの植物を調べていた。
すると、その葉は、やはりただの葉ではなく、特殊な薬効のある薬草だということがわかった。
ただ、それは、普通の人間に使うものではないらしく、人為的に投与された場合、強い副作用が出るらしい。
さらに調べると、このあたりの山間では最近妙な噂があるらしいことがわかる。
なんでも、人里離れた山中にある謎の施設跡が突然現れ、そこが無人のまま放置され続けているとかなんとか。
そんな話を聞きながら、ジョナサンはその施設跡を探索しようと決意するが、 その時、彼の脳裏にはあの悪夢の記憶がよぎる。
かつて宇宙飛行士であった時に起きた事故。それは、ほんの些細なミスが原因だったが、それが命取りとなったのだ。
それからというもの、彼は宇宙に関わることを避け続けていたのだが・・・ 翌朝。
朝になっても起きようとしないジョナサンを起こすために、彼の妻は部屋に入ってゆく。
するとそこには、机の上に置かれた手紙と、一輪の花が置かれていた。
妻はそれを見つけ、手に取る。どう見てもラブレターとは思えない内容の手紙を読み進めるうちに、 妻の顔からは血の気が引いてゆき、ついには床にへたり込んでしまう。
その中身とは、次のようなものだった。
―――お前との結婚生活は終わりだ。俺を愛していない女など、こちらから願い下げだ! 昨夜のうちに荷物をまとめて出て行ったんだろうが、二度と帰ってくるんじゃねえぞ!!
・・・ 手紙を読んだ後、ふと窓の外を見ると、いつの間にか
するとそこには、彼女と共に暮らす老夫婦がおり、彼らはジョナサンを見ると、突然銃を突きつけてきた! 理由を問うと、老人の方は「お前こそ何者だ!」といい、 ロレインが、自分が夫と別れてからのことをすべて話したのかと聞いてくる。
どうやらロレインには、何らかの目的があるようだが・・・ 次の日の朝、ジョナサンはロレインの言葉を思い出しながら、あの植物を調べていた。
すると、その葉は、やはりただの葉ではなく、特殊な薬効のある薬草だということがわかった。
ただ、それは、普通の人間に使うものではないらしく、人為的に投与された場合、強い副作用が出るらしい。
さらに調べると、このあたりの山間では最近妙な噂があるらしいことがわかる。
なんでも、人里離れた山中にある謎の施設跡が突然現れ、そこが無人のまま放置され続けているとかなんとか。
そんな話を聞きながら、ジョナサンはその施設跡を探索しようと決意するが、 その時、彼の脳裏にはあの悪夢の記憶がよぎる。
かつて宇宙飛行士であった時に起きた事故。それは、ほんの些細なミスが原因だったが、それが命取りとなったのだ。
それからというもの、彼は宇宙に関わることを避け続けていたのだが・・・ 翌朝。
朝になっても起きようとしないジョナサンを起こすために、彼の妻は部屋に入ってゆく。
するとそこには、机の上に置かれた手紙と、一輪の花が置かれていた。
妻はそれを見つけ、手に取る。どう見てもラブレターとは思えない内容の手紙を読み進めるうちに、 妻の顔からは血の気が引いてゆき、ついには床にへたり込んでしまう。
その中身とは、次のようなものだった。
―――お前との結婚生活は終わりだ。俺を愛していない女など、こちらから願い下げだ! 昨夜のうちに荷物をまとめて出て行ったんだろうが、二度と帰ってくるんじゃねえぞ!!
・・・ 手紙を読んだ後、ふと窓の外を見ると、いつの間にか
紗良
探偵の勘なのか、それとも別の理由があるのかは不明だが、 ジョナサンは、このときすでに、北条の件に対する調査を開始することを決めていた。
第1章 ~潜入開始!~
西暦2041年2月某日。ジョナサンは、とある研究所に来ていた。
目的は、北条の残した植物に関する資料を探すためだ。
研究所の受付で、研究員を呼んでもらい、話をすると、ちょうどいいものがあると言われ、 倉庫まで案内される。そこで見せてもらったものは、
「プラトーで採取された新種の植物」と書かれたラベルのついた段ボール箱であった。
その中身を見たとき、ジョナサンは衝撃を受ける。そこには、確かに見覚えのある
第1章 ~潜入開始!~
西暦2041年2月某日。ジョナサンは、とある研究所に来ていた。
目的は、北条の残した植物に関する資料を探すためだ。
研究所の受付で、研究員を呼んでもらい、話をすると、ちょうどいいものがあると言われ、 倉庫まで案内される。そこで見せてもらったものは、
「プラトーで採取された新種の植物」と書かれたラベルのついた段ボール箱であった。
その中身を見たとき、ジョナサンは衝撃を受ける。そこには、確かに見覚えのある
紗良
探偵の仕事を続けながら、ジョナサンは再び自分の過去を振り返る。
あの時、もし自分が彼女について行っていれば・・・そんな思いがよぎるが、もうどうにもならないことでもある。
ただ一つ気にかかるとすれば、北条が最後に言った言葉だ。
『プラトーに何かがある』
この言葉の意味するところとは一体?それにプラトニックってどういう意味なんだ? 結局、北条の行方の手掛かりは全くなく、そのまま数日が過ぎてしまう。
そんなある日のこと、事務所に一通の手紙が届く。差出人はロレインだ。
中身は手紙ではなく、一枚の写真とメモだった。写真には、得体の知れない機械のような物体があるだけ。
さらに、そこにはこう書かれていた。
「あなたに見せたいものがある。一人で来てほしい」
メモにはそれだけが書かれている。
こんな怪しげなものに付き合う義理はないのだが、あの時の彼女の言葉を思い出し、 気が変わったら連絡してほしいと言っていたことも思い出す。
そして、ジョナサンはその誘いに乗ることにした。
指定された場所は、以前行ったことのある場所。そこはかつて、ジョナサンたちが働いていた研究所のある場所だった。
研究所の跡地に着くと、入り口の前に女性が立っているのが見える。
近づいていくと、それは見知った顔の女性研究員、エミリー・アンダーソンだった。
「お久しぶりです、先生」とあいさつをする彼女に、ここは立ち入り禁止の場所じゃないのかと言うと、
「ええ、そうですよ。でも、関係者の許可はもらっていますよ?」
そういうと、彼女はジョナサンについてくるよう言い、奥へと入っていく。
エミリーの後を追うようにして、しばらく歩くと、そこには、地下への階段があり、二人はそこを下っていった。
地下へ降りると、目の前には、巨大なコンピュータールームが広がっている。
そしてその中央には、先ほど見た謎の物体が鎮座しているのだ。
「これはいったい・・・」といいかけたその時、背後から声がかかる。
振り返るとそこには誰もいない。あの時と同じだ。そう思いながら、ジョナサンは再び、自分の過去の世界に沈んでいった。
数日後。ロレインが再び訪れたとき、すでに彼女の姿はなく、代わりに、一通の手紙が置かれていた。
手紙を読むと、やはりそれは、かつて別れ際に渡されたものと全く同じものだった。
ただ一つ違うのは、今度は宛先が『北条ケンゾウ様へ』となっていることだけ。
内容は、自分を助けてくれたあなたへのお礼と、自分がこれからしようとしていることについての話だった。
『あなたのことを愛している。だから、私は私のできる精一杯のことをやる』
そう言い残した彼女の言葉が心に引っかかりながらも、ジョナサンは再び、思い出の中に戻ろうとするのだが……。
その時! 突然けたたましいサイレンと共に緊急放送が流れる。
『緊急事態発生! 緊急事態発生! 現在、この惑星は、正体不明の勢力によって攻撃を受けています!』
その声の主は、先ほど帰ったばかりのロレインの声だ。
一体どういうことなのかと混乱する人々に向かって、彼女は叫ぶ。
「私の名前はロレイン・イングラム。元地球連邦軍大尉です!」
その言葉と同時に、窓の外では爆発が起き始める。
「私が、あなた達を救い出します! どうか逃げてください!!」
その言葉で我に帰った人々は慌ててシェルターに逃げ込もうとするが、外はすでに敵に囲まれていた。
やむなく応戦するも、圧倒的な物量の前に劣勢に立たされてしまう。
そんなとき、どこからともなく一機のロボットが現れる。それはかつてロレインが搭乗したものと同じ姿だったが、 明らかに武装が強化されており、さらにビーム兵器まで搭載されていた。
「待たせたわね」
「遅くなってすまない」
「さあ、反撃開始よ」
そう言うなり、ロレイン機は敵の群れに飛び込んでゆく。
その姿を見た人々の顔には希望の色が浮かぶ。
一方その頃、地下深くにある特別室で、トクガワ製薬の会長であるトクガワ・トオルと、 彼の秘書兼愛人のミシマ・タチカワがいた。彼らは今回の件について話をしていた。
「まったく、あの女のせいでこんなことになったんだぞ。
あいつが余計なことをしたせいで、こんな事態になってしまった。
これじゃあ計画が台無しじゃないか」
「仕方ありません。所詮、ロレインさんも使い捨ての女だったということでしょう」
「まあいい。どうせ奴らは皆殺しにする予定だったのだ。
それにしても、このタイミング
あの時、もし自分が彼女について行っていれば・・・そんな思いがよぎるが、もうどうにもならないことでもある。
ただ一つ気にかかるとすれば、北条が最後に言った言葉だ。
『プラトーに何かがある』
この言葉の意味するところとは一体?それにプラトニックってどういう意味なんだ? 結局、北条の行方の手掛かりは全くなく、そのまま数日が過ぎてしまう。
そんなある日のこと、事務所に一通の手紙が届く。差出人はロレインだ。
中身は手紙ではなく、一枚の写真とメモだった。写真には、得体の知れない機械のような物体があるだけ。
さらに、そこにはこう書かれていた。
「あなたに見せたいものがある。一人で来てほしい」
メモにはそれだけが書かれている。
こんな怪しげなものに付き合う義理はないのだが、あの時の彼女の言葉を思い出し、 気が変わったら連絡してほしいと言っていたことも思い出す。
そして、ジョナサンはその誘いに乗ることにした。
指定された場所は、以前行ったことのある場所。そこはかつて、ジョナサンたちが働いていた研究所のある場所だった。
研究所の跡地に着くと、入り口の前に女性が立っているのが見える。
近づいていくと、それは見知った顔の女性研究員、エミリー・アンダーソンだった。
「お久しぶりです、先生」とあいさつをする彼女に、ここは立ち入り禁止の場所じゃないのかと言うと、
「ええ、そうですよ。でも、関係者の許可はもらっていますよ?」
そういうと、彼女はジョナサンについてくるよう言い、奥へと入っていく。
エミリーの後を追うようにして、しばらく歩くと、そこには、地下への階段があり、二人はそこを下っていった。
地下へ降りると、目の前には、巨大なコンピュータールームが広がっている。
そしてその中央には、先ほど見た謎の物体が鎮座しているのだ。
「これはいったい・・・」といいかけたその時、背後から声がかかる。
振り返るとそこには誰もいない。あの時と同じだ。そう思いながら、ジョナサンは再び、自分の過去の世界に沈んでいった。
数日後。ロレインが再び訪れたとき、すでに彼女の姿はなく、代わりに、一通の手紙が置かれていた。
手紙を読むと、やはりそれは、かつて別れ際に渡されたものと全く同じものだった。
ただ一つ違うのは、今度は宛先が『北条ケンゾウ様へ』となっていることだけ。
内容は、自分を助けてくれたあなたへのお礼と、自分がこれからしようとしていることについての話だった。
『あなたのことを愛している。だから、私は私のできる精一杯のことをやる』
そう言い残した彼女の言葉が心に引っかかりながらも、ジョナサンは再び、思い出の中に戻ろうとするのだが……。
その時! 突然けたたましいサイレンと共に緊急放送が流れる。
『緊急事態発生! 緊急事態発生! 現在、この惑星は、正体不明の勢力によって攻撃を受けています!』
その声の主は、先ほど帰ったばかりのロレインの声だ。
一体どういうことなのかと混乱する人々に向かって、彼女は叫ぶ。
「私の名前はロレイン・イングラム。元地球連邦軍大尉です!」
その言葉と同時に、窓の外では爆発が起き始める。
「私が、あなた達を救い出します! どうか逃げてください!!」
その言葉で我に帰った人々は慌ててシェルターに逃げ込もうとするが、外はすでに敵に囲まれていた。
やむなく応戦するも、圧倒的な物量の前に劣勢に立たされてしまう。
そんなとき、どこからともなく一機のロボットが現れる。それはかつてロレインが搭乗したものと同じ姿だったが、 明らかに武装が強化されており、さらにビーム兵器まで搭載されていた。
「待たせたわね」
「遅くなってすまない」
「さあ、反撃開始よ」
そう言うなり、ロレイン機は敵の群れに飛び込んでゆく。
その姿を見た人々の顔には希望の色が浮かぶ。
一方その頃、地下深くにある特別室で、トクガワ製薬の会長であるトクガワ・トオルと、 彼の秘書兼愛人のミシマ・タチカワがいた。彼らは今回の件について話をしていた。
「まったく、あの女のせいでこんなことになったんだぞ。
あいつが余計なことをしたせいで、こんな事態になってしまった。
これじゃあ計画が台無しじゃないか」
「仕方ありません。所詮、ロレインさんも使い捨ての女だったということでしょう」
「まあいい。どうせ奴らは皆殺しにする予定だったのだ。
それにしても、このタイミング
紗良
探偵事務所に戻ったジョナサンは、調査のために、ロレインの夫の会社へ行ってみることにする。
そこで、ジョナサンはかつての同僚であった、レイナード・キャリントンに出会う。
彼もまた、北条とは同僚だったが、今は部署が違うらしく、詳しい事は分からないらしい。
ジョナサンは彼に案内され、彼の上司である、専務のカグヤに会いに行く。
カグヤは、まだ30代後半ぐらいの女性で、いかにもやり手のキャリアウーマンといった感じだ。
話によると、彼女もやはり、北条について何も知らないようだった。
ただし、彼女が言うには、失踪直前、妙なことを言い出していたという。
それは、北条が「自分は、これからプラト―で恐ろしいことが起きるのを止めなくてはいけない」と言っていたとか。
また、その際に、会社の備品の携帯端末を使ってどこかに連絡を取っていたとも言っていた。
もしそれが本当ならば、失踪直前に、何らかのトラブルに巻き込まれていた可能性があるかもしれない。
その後、カグヤの紹介で、北条の妻・ロレインの友人であるミユキと出会うことになるのだが、それはまた別の話。
第1章 ~火星・秘密基地~
1
『マーズベース』の司令官室で、火星人特有の青い肌をした男が、通信相手に怒鳴っている。
「バカモン!だから言っただろうが!こんなものを地球に渡せばどうなるかわかったもんじゃないって!」
男はそう言いながら机の上にあった小箱を投げ捨てると、受話器を叩きつけるように置く。
男はしばらく頭を抱えていたが、やがて気を取り直したのか、部屋の隅に置いてあったアタッシュケースを手に取ると、 部下を呼び出す。
「おい、すぐに火星に戻るぞ!例のものを持ってこい!!」
「はっ、わかりました。」
男はアタッシュケースを持つと、部屋を出て行く。
「全く、地球人どもめ。何を考えているんだ?」
2
「あー、くそっ。まったくもってついてねえぜ。まさか隕石まで降ってくるとはなぁ
そこで、ジョナサンはかつての同僚であった、レイナード・キャリントンに出会う。
彼もまた、北条とは同僚だったが、今は部署が違うらしく、詳しい事は分からないらしい。
ジョナサンは彼に案内され、彼の上司である、専務のカグヤに会いに行く。
カグヤは、まだ30代後半ぐらいの女性で、いかにもやり手のキャリアウーマンといった感じだ。
話によると、彼女もやはり、北条について何も知らないようだった。
ただし、彼女が言うには、失踪直前、妙なことを言い出していたという。
それは、北条が「自分は、これからプラト―で恐ろしいことが起きるのを止めなくてはいけない」と言っていたとか。
また、その際に、会社の備品の携帯端末を使ってどこかに連絡を取っていたとも言っていた。
もしそれが本当ならば、失踪直前に、何らかのトラブルに巻き込まれていた可能性があるかもしれない。
その後、カグヤの紹介で、北条の妻・ロレインの友人であるミユキと出会うことになるのだが、それはまた別の話。
第1章 ~火星・秘密基地~
1
『マーズベース』の司令官室で、火星人特有の青い肌をした男が、通信相手に怒鳴っている。
「バカモン!だから言っただろうが!こんなものを地球に渡せばどうなるかわかったもんじゃないって!」
男はそう言いながら机の上にあった小箱を投げ捨てると、受話器を叩きつけるように置く。
男はしばらく頭を抱えていたが、やがて気を取り直したのか、部屋の隅に置いてあったアタッシュケースを手に取ると、 部下を呼び出す。
「おい、すぐに火星に戻るぞ!例のものを持ってこい!!」
「はっ、わかりました。」
男はアタッシュケースを持つと、部屋を出て行く。
「全く、地球人どもめ。何を考えているんだ?」
2
「あー、くそっ。まったくもってついてねえぜ。まさか隕石まで降ってくるとはなぁ
紗良
探偵事務所に一人残されたジョナサンは、妻の残した謎の植物を調べ始めることにする。
カプセルの中には乾燥した何かの葉が入っている。
それは一見すると普通の植物の葉のように見えるのだが、ロレインの話によれば、 地球では栽培されていない新種のものだという。
ただ、これ自体に何かがあるわけではなく、特に問題はないようだ。
次にカプセルの中の葉を調べることにした。
見た目はやはり普通のものと変わらないものの、匂いを嗅ぐと、わずかに花の香りのようなものを感じた。
しかしその程度だ。これも特に問題はなさそうだが、一応調査だけしておくことにする。
数日後、ジョナサンは再びロレインに会いに行く。
するとロレインの方でも気が変わったらしく、もう一度話したいことがあると言ってきた。
今度は、あの時とは逆に、ロレインの方が依頼を受けてくれるかと聞いてくる。
彼女の話では、やはり、失踪直前に会った時から様子がおかしくなり始めていて、 最初は仕事でミスをしたのかと思ったが、どうにもそういう感じではなかったらしい。
そして先週ついに、職場内でトラブルを起こして辞めてしまい、 その後の行方が全くつかめなくなったのだという。
しかもその一週間前に、突然会社宛に謎の手紙が届いたというのだ。その内容は、
「あなたの会社は危険にさらされています。早急に対策を取らないと、取り返しのつかないことになりますよ」といった内容だったという。
ロレインの話によると、これは脅迫状ではないかということで、 もし事実ならば由々しき事態なので、警察に届けようと思っていたところだという。
だが、そんなことをしても無駄だろうと思う反面、もし本当に会社が危ない状況に陥っていた場合を考えれば、 とても無視はできないとも思った。そこでロレインは、自分が持っている情報の提供と引き換えに、 依頼という形で自分を助けてほしいと言う。ジョナサンとしても、ここまで来て見捨てるわけにはいかないので、 依頼を受けることにして、翌日会う約束をする。
そして次の日。ロレインとの待ち合わせ場所に向かうと、そこにはなぜか、北条の妻である美和がいた。
実は北条美和もまた、夫の失踪に関して不審な点があると感じており、 そのため独自に調べていたのだが、その過程で、自分の身の危険を感じるようになり、 それで仕方なくロレインに相談を持ちかけていたのだという。
二人は同じ日に同じような相談を受けたことで、お互いを信頼するようになり、 三人で力を合わせて事件を解決しようと決意するが、そこへ突如、銃を持った男たちが現れる。
そして彼らは、いきなりロレイン
カプセルの中には乾燥した何かの葉が入っている。
それは一見すると普通の植物の葉のように見えるのだが、ロレインの話によれば、 地球では栽培されていない新種のものだという。
ただ、これ自体に何かがあるわけではなく、特に問題はないようだ。
次にカプセルの中の葉を調べることにした。
見た目はやはり普通のものと変わらないものの、匂いを嗅ぐと、わずかに花の香りのようなものを感じた。
しかしその程度だ。これも特に問題はなさそうだが、一応調査だけしておくことにする。
数日後、ジョナサンは再びロレインに会いに行く。
するとロレインの方でも気が変わったらしく、もう一度話したいことがあると言ってきた。
今度は、あの時とは逆に、ロレインの方が依頼を受けてくれるかと聞いてくる。
彼女の話では、やはり、失踪直前に会った時から様子がおかしくなり始めていて、 最初は仕事でミスをしたのかと思ったが、どうにもそういう感じではなかったらしい。
そして先週ついに、職場内でトラブルを起こして辞めてしまい、 その後の行方が全くつかめなくなったのだという。
しかもその一週間前に、突然会社宛に謎の手紙が届いたというのだ。その内容は、
「あなたの会社は危険にさらされています。早急に対策を取らないと、取り返しのつかないことになりますよ」といった内容だったという。
ロレインの話によると、これは脅迫状ではないかということで、 もし事実ならば由々しき事態なので、警察に届けようと思っていたところだという。
だが、そんなことをしても無駄だろうと思う反面、もし本当に会社が危ない状況に陥っていた場合を考えれば、 とても無視はできないとも思った。そこでロレインは、自分が持っている情報の提供と引き換えに、 依頼という形で自分を助けてほしいと言う。ジョナサンとしても、ここまで来て見捨てるわけにはいかないので、 依頼を受けることにして、翌日会う約束をする。
そして次の日。ロレインとの待ち合わせ場所に向かうと、そこにはなぜか、北条の妻である美和がいた。
実は北条美和もまた、夫の失踪に関して不審な点があると感じており、 そのため独自に調べていたのだが、その過程で、自分の身の危険を感じるようになり、 それで仕方なくロレインに相談を持ちかけていたのだという。
二人は同じ日に同じような相談を受けたことで、お互いを信頼するようになり、 三人で力を合わせて事件を解決しようと決意するが、そこへ突如、銃を持った男たちが現れる。
そして彼らは、いきなりロレイン
紗良
探偵事務所を出たロレインは、そのままタクシーに乗り込むと、ホテルではなく、別の行き先を告げる。
タクシーはその目的地に向かい走り出す。やがてたどり着いた場所は、 トクガワ製薬の研究所であった。
研究所の門の前でタクシーを降りたロレインは、受付に行くと、北条の妻であると名乗り出る。
すると、警備員たちは彼女の顔を確認するなり態度を変え、すぐに応接室へと通される。
そこでしばらく待つように言われると、数分後、白衣を着た初老の男性が現れる。
男性はロレインの顔を見ると驚いた表情を浮かべるが、それは一瞬のこと。
すぐに冷静さを取り戻すと、彼女に対し丁寧な態度で接する。
どうやら、この男性が、トクガワ製薬の研究所所長のようである。
所長はロレインに対して、今日はどのような用件できたのか聞いてくる。
それに対してロレインは、夫の捜索に協力してもらえるよう頼みに来たのだと言う。
所長はそれを聞き少し考えるそぶりを見せると、彼女に協力するのは構わないが、 今はどこに行っても人手が足りていない状態であり、協力できるかどうかはわからないと言ってくる。
それでもいいから協力してほしいと頼むと、所長は渋々といった感じではあるが、了承してくれる。
そうこうしているうちに、応接室に一人の女性が入ってくる。女性は、所長の秘書だと名乗った。
秘書の女性は、ロレインとは幼馴染なのだとかで、彼女のことをよく知っているらしい。
彼女いわく、ロレインは昔から強い意志を持ちながらも、自分の気持ちを抑えてしまう性格なので、 今回のような行動に出たことが信じられないという。
また、それだけ今回の件に強い決意を持っていて、もし自分が力になれなかったらと気が気でないようだ。
そして翌日、ロレインは会社を退職届を出しており、すでに家を引き払ってどこかへ行ってしまった後だった。
ロレインが失踪してしまったことに驚きつつも、今は仕事に専念しようと、ジョナサンは考えることをやめ、 探偵業を再開することにした。
一方そのころ、ビヨンドでは、一人の女科学者が、
タクシーはその目的地に向かい走り出す。やがてたどり着いた場所は、 トクガワ製薬の研究所であった。
研究所の門の前でタクシーを降りたロレインは、受付に行くと、北条の妻であると名乗り出る。
すると、警備員たちは彼女の顔を確認するなり態度を変え、すぐに応接室へと通される。
そこでしばらく待つように言われると、数分後、白衣を着た初老の男性が現れる。
男性はロレインの顔を見ると驚いた表情を浮かべるが、それは一瞬のこと。
すぐに冷静さを取り戻すと、彼女に対し丁寧な態度で接する。
どうやら、この男性が、トクガワ製薬の研究所所長のようである。
所長はロレインに対して、今日はどのような用件できたのか聞いてくる。
それに対してロレインは、夫の捜索に協力してもらえるよう頼みに来たのだと言う。
所長はそれを聞き少し考えるそぶりを見せると、彼女に協力するのは構わないが、 今はどこに行っても人手が足りていない状態であり、協力できるかどうかはわからないと言ってくる。
それでもいいから協力してほしいと頼むと、所長は渋々といった感じではあるが、了承してくれる。
そうこうしているうちに、応接室に一人の女性が入ってくる。女性は、所長の秘書だと名乗った。
秘書の女性は、ロレインとは幼馴染なのだとかで、彼女のことをよく知っているらしい。
彼女いわく、ロレインは昔から強い意志を持ちながらも、自分の気持ちを抑えてしまう性格なので、 今回のような行動に出たことが信じられないという。
また、それだけ今回の件に強い決意を持っていて、もし自分が力になれなかったらと気が気でないようだ。
そして翌日、ロレインは会社を退職届を出しており、すでに家を引き払ってどこかへ行ってしまった後だった。
ロレインが失踪してしまったことに驚きつつも、今は仕事に専念しようと、ジョナサンは考えることをやめ、 探偵業を再開することにした。
一方そのころ、ビヨンドでは、一人の女科学者が、
紗良
見えてこない事件の全容に頭を悩ませながら、自宅に戻ったジョナサンだったが、その夜、謎の男の襲撃を受けてしまう! 翌日、目を覚ましたジョナサンは、昨夜の出来事を思い出し、急いでロレインに連絡を取る。
しかし、いくら電話をかけても出る様子がなく、留守電にもつながらない。
そこでジョナサンは、ロレインの身を案じ、彼女の泊まる宿に向かうことにしたのだが・・・ その途中、ジョナサンは、昨夜の男のものと思われる足跡を発見する。
それは明らかに人外のものであり、足跡の大きさからもかなりの巨体であることがわかる。それにしても、一体誰がこんなことを…….. そんなことを考えながら私は森の奥へと進んでいった…………. あれからどのくらい歩いただろうか?体感的には2時間程歩いている気がするが実際には1分も経っていないだろう。それほどまでにこの世界では時間がゆっくりと流れているのだ。
しばらくすると大きな湖が見えてきた。
どうせ水を飲むだけなのだからわざわざ湖まで来る必要はなかったのだがなんとなくここまで来てしまった。
さあ水を飲もうとしたその時!水面が揺れたかと思うとそこから巨大なドラゴンが現れたではないか!しかもかなり大きいぞ!?まさかこいつが私を食おうとしているのか!! そう思った時には既に遅く、ドラゴンの大きな顎が開かれていた。
ああ、これは食われると思った次の瞬間、視界は暗転した。…………ここはどこだ?確か私はドラゴンに襲われてそのまま意識を失った
しかし、いくら電話をかけても出る様子がなく、留守電にもつながらない。
そこでジョナサンは、ロレインの身を案じ、彼女の泊まる宿に向かうことにしたのだが・・・ その途中、ジョナサンは、昨夜の男のものと思われる足跡を発見する。
それは明らかに人外のものであり、足跡の大きさからもかなりの巨体であることがわかる。それにしても、一体誰がこんなことを…….. そんなことを考えながら私は森の奥へと進んでいった…………. あれからどのくらい歩いただろうか?体感的には2時間程歩いている気がするが実際には1分も経っていないだろう。それほどまでにこの世界では時間がゆっくりと流れているのだ。
しばらくすると大きな湖が見えてきた。
どうせ水を飲むだけなのだからわざわざ湖まで来る必要はなかったのだがなんとなくここまで来てしまった。
さあ水を飲もうとしたその時!水面が揺れたかと思うとそこから巨大なドラゴンが現れたではないか!しかもかなり大きいぞ!?まさかこいつが私を食おうとしているのか!! そう思った時には既に遅く、ドラゴンの大きな顎が開かれていた。
ああ、これは食われると思った次の瞬間、視界は暗転した。…………ここはどこだ?確か私はドラゴンに襲われてそのまま意識を失った
紗良
雪降る夜の街角で、一人残されたジョナサンは、
「もしあの時、彼女の頼みを受けていたら・・・」と考えてしまうのであった。
1章 ~月面基地にて~
あれから1ヶ月後。ジョナサンは再び地球に戻ってきた。
それは、やはりロレインの依頼を受ける決心をしたからだ。
その決意を伝えたとき、ロレインは驚きながらも喜び、 すぐにでも出発したいと申し出たが、ジョナサンはそれを止める。
というのも、実は先月から、月面で大規模なテロがあり、そのせいで警備体制が強化され、 今はどこに行っても検問が敷かれていて、とてもじゃないが簡単に出入りできる状況ではなかったのだ。
それでもなんとかしようと、ジョナサンが苦闘していると、一通の手紙が届く。
手紙の差出人は、ロレインの元婚約者にして、現在月面の国連軍最高司令官であるエドワード・スミス大将だ。
その内容は、自分が月面に作った軍事施設への招待状であり、 そこには、自分と直接会って話がしたい人間がいるということが書かれている。
その差出人の名前を見て、ジョナサンは驚いた。
「もしあの時、彼女の頼みを受けていたら・・・」と考えてしまうのであった。
1章 ~月面基地にて~
あれから1ヶ月後。ジョナサンは再び地球に戻ってきた。
それは、やはりロレインの依頼を受ける決心をしたからだ。
その決意を伝えたとき、ロレインは驚きながらも喜び、 すぐにでも出発したいと申し出たが、ジョナサンはそれを止める。
というのも、実は先月から、月面で大規模なテロがあり、そのせいで警備体制が強化され、 今はどこに行っても検問が敷かれていて、とてもじゃないが簡単に出入りできる状況ではなかったのだ。
それでもなんとかしようと、ジョナサンが苦闘していると、一通の手紙が届く。
手紙の差出人は、ロレインの元婚約者にして、現在月面の国連軍最高司令官であるエドワード・スミス大将だ。
その内容は、自分が月面に作った軍事施設への招待状であり、 そこには、自分と直接会って話がしたい人間がいるということが書かれている。
その差出人の名前を見て、ジョナサンは驚いた。
紗良
秋も深まりつつあるある日のこと。ジョナサンはいつも通り仕事を終え、 事務所兼自宅である古びたビルに戻ると、郵便受けの中に手紙が入っていることに気付く。差出人の名前は書いていない。
ただ、封筒の裏には、どこか見覚えのある筆跡で書かれた住所があるだけだ。
嫌な予感を感じながら部屋に入り、封を切ると、中には一枚の写真が入っていた。
それは、明らかに隠し撮りと思われる、彼の妻と娘の写真だった。
写真を見た途端、彼の脳裏に浮かんだのは、数年前のあの悪夢のような出来事だ。
慌てて電話を手に取ると、やはり、留守番
ただ、封筒の裏には、どこか見覚えのある筆跡で書かれた住所があるだけだ。
嫌な予感を感じながら部屋に入り、封を切ると、中には一枚の写真が入っていた。
それは、明らかに隠し撮りと思われる、彼の妻と娘の写真だった。
写真を見た途端、彼の脳裏に浮かんだのは、数年前のあの悪夢のような出来事だ。
慌てて電話を手に取ると、やはり、留守番
紗良
雪はまだ降り続いている。
その夜、ジョナサンは再びあの頃のことを思い返しながら眠りにつく。
翌朝、目を覚ました彼の元に、一本の電話が入る。それは、かつての同僚のエバン・イングラムからのものだった。
どうやら、昨日の今日で決心がついたらしい。
エバンの話によると、やはり今回の件は単なる行方不明ではなく、犯罪の可能性が極めて高いため、 FBIにも協力を要請しており、現在、極秘裏に捜索が行われているとのことだ。
そこで、かつての同僚であり親友でもあるエドに連絡を取り、相談を持ちかけることにした。
エドは、ジョナサンとは逆に、23年前のあの時以来一度も会っていなかったのだが、 ジョナサンの話を聞き、昔のよしみもあってすぐに駆けつけてくれる。
ジョナサンはまず、事件のことよりも先に、妻のことを心配した。
いくら何でも、このまま一人で放っておくわけにもいかないだろうと言うと、 エドは少し考えるそぶりを見せつつ、「実は、お前に相談があるんだ」
その夜、ジョナサンは再びあの頃のことを思い返しながら眠りにつく。
翌朝、目を覚ました彼の元に、一本の電話が入る。それは、かつての同僚のエバン・イングラムからのものだった。
どうやら、昨日の今日で決心がついたらしい。
エバンの話によると、やはり今回の件は単なる行方不明ではなく、犯罪の可能性が極めて高いため、 FBIにも協力を要請しており、現在、極秘裏に捜索が行われているとのことだ。
そこで、かつての同僚であり親友でもあるエドに連絡を取り、相談を持ちかけることにした。
エドは、ジョナサンとは逆に、23年前のあの時以来一度も会っていなかったのだが、 ジョナサンの話を聞き、昔のよしみもあってすぐに駆けつけてくれる。
ジョナサンはまず、事件のことよりも先に、妻のことを心配した。
いくら何でも、このまま一人で放っておくわけにもいかないだろうと言うと、 エドは少し考えるそぶりを見せつつ、「実は、お前に相談があるんだ」
紗良
雪降る夜の街に残されたジョナサンは、その夜のうちにロレインのことを思いだし、後悔するが、 同時に、彼女から預かった謎の植物にも興味を持ち始める。
次の日の昼過ぎ、ジョナサンは事務所を出て、昨夜聞いた言葉を頼りに、 北条の妻であるロレインの家を訪ねることにする。すると、そこには彼女の姿はなく、代わりに彼女の友人と名乗る女性が現れる。
友人の女性は、ロレインは急な用事があって出掛けているが、じきに戻るはずだと言う。
そこでジョナサンは、それまで待つことにしたのだが、その間暇なので、 友人の女性が話してくれた昔話に興味を抱く。それは、かつて人類がまだ月にいた頃、 月に基地を作った人間たちの一人が、ある日突然消えてしまったという話だ。
当時のニュースでは、彼の死が確認されたため、事故による死亡扱いになったということだったらしい。
しかし、どうも様子がおかしいということで、真相を調べたところ、驚くべき事実が発覚したというのだ。
なんと、消えた人間は、実は月に行ったのではなく、火星に向かっていたことが判明したのだという。
なんでも、当時火星には、地球外生命体が存在していたらしく、 彼らは、人類とのコンタクトを図るために、火星に向けて出発したのだそうだ。
ところが、出発後まもなく、火星からの通信が途絶えてしまい、 その後10年以上経っても、連絡が取れていないので、とうとう死亡したものとされたのだという。
そんな話を聞いた直後、家のドアが開き、ロレインが現れた。彼女はジョナサンを見つけるなり抱きつき、 涙を流しながら再会を祝うが、すぐに
次の日の昼過ぎ、ジョナサンは事務所を出て、昨夜聞いた言葉を頼りに、 北条の妻であるロレインの家を訪ねることにする。すると、そこには彼女の姿はなく、代わりに彼女の友人と名乗る女性が現れる。
友人の女性は、ロレインは急な用事があって出掛けているが、じきに戻るはずだと言う。
そこでジョナサンは、それまで待つことにしたのだが、その間暇なので、 友人の女性が話してくれた昔話に興味を抱く。それは、かつて人類がまだ月にいた頃、 月に基地を作った人間たちの一人が、ある日突然消えてしまったという話だ。
当時のニュースでは、彼の死が確認されたため、事故による死亡扱いになったということだったらしい。
しかし、どうも様子がおかしいということで、真相を調べたところ、驚くべき事実が発覚したというのだ。
なんと、消えた人間は、実は月に行ったのではなく、火星に向かっていたことが判明したのだという。
なんでも、当時火星には、地球外生命体が存在していたらしく、 彼らは、人類とのコンタクトを図るために、火星に向けて出発したのだそうだ。
ところが、出発後まもなく、火星からの通信が途絶えてしまい、 その後10年以上経っても、連絡が取れていないので、とうとう死亡したものとされたのだという。
そんな話を聞いた直後、家のドアが開き、ロレインが現れた。彼女はジョナサンを見つけるなり抱きつき、 涙を流しながら再会を祝うが、すぐに
紗良
春まで地球に留まることになったジョナサンは、とりあえず、失踪した北条を探すことにする。
ロレインからもらった植物について調べてみると、どうやら、特殊な麻薬の原料となるもののようだ。
その麻薬とは、幻覚剤の一種なのだが、服用すると、自分の意思とは無関係に体が動き出し、 その行動を止めることができないという代物だ。もしそんなものを摂取させられた場合、命の危険がある。
そこで、ジョナサンは、この麻薬を
ロレインからもらった植物について調べてみると、どうやら、特殊な麻薬の原料となるもののようだ。
その麻薬とは、幻覚剤の一種なのだが、服用すると、自分の意思とは無関係に体が動き出し、 その行動を止めることができないという代物だ。もしそんなものを摂取させられた場合、命の危険がある。
そこで、ジョナサンは、この麻薬を
紗良
春になり、雪解けとともに、ジョナサンは再び、宇宙へ出る決意をする。
それは、妻ロレインとの再会だけが理由ではなかった。
BCPによる不可解な事件の多発を受け、FBI捜査官となったかつての仲間の忠告もあり、 このままではいけないと思い立ったのだ。
そんな矢先、今度はBCPからの依頼が来る。その内容は、
「極秘事項につき詳しくは言えないが、機密情報の入ったディスクを盗まれたので取り返してほしい」というものだった。
引き受けるか迷うジョナサンだったが、報酬額を見て引きうけることを決める。
その額は、なんと100万ドル!さらに、仕事が終わった暁には、BCPへの就職の推薦状を書くとも言っている。
これは受けるしかないと思ったジョナサンは、早速準備に取り掛かることに。
そうしているうちに、一通の手紙が届く。差出人の名前はない。
開けてみると、そこにはこう書かれていた。「私からのささやかなプレゼントです」
手紙を読み終えると、ジョナサンは激しい頭痛に襲われる。その痛みに耐え
それは、妻ロレインとの再会だけが理由ではなかった。
BCPによる不可解な事件の多発を受け、FBI捜査官となったかつての仲間の忠告もあり、 このままではいけないと思い立ったのだ。
そんな矢先、今度はBCPからの依頼が来る。その内容は、
「極秘事項につき詳しくは言えないが、機密情報の入ったディスクを盗まれたので取り返してほしい」というものだった。
引き受けるか迷うジョナサンだったが、報酬額を見て引きうけることを決める。
その額は、なんと100万ドル!さらに、仕事が終わった暁には、BCPへの就職の推薦状を書くとも言っている。
これは受けるしかないと思ったジョナサンは、早速準備に取り掛かることに。
そうしているうちに、一通の手紙が届く。差出人の名前はない。
開けてみると、そこにはこう書かれていた。「私からのささやかなプレゼントです」
手紙を読み終えると、ジョナサンは激しい頭痛に襲われる。その痛みに耐え
紗良
春になり、ロレインが再び訪ねてきたとき、彼女は驚くべきことを告げてくる。
なんと、北条が死んだのだと言う。死因は不明だそうだが、自殺ではなく他殺らしいということだけはわかったという。
そのあともロレインの話を聞き続けていくうちに、ジョナサンは、彼女の話が真実であることに気づいていく。
なぜならば、彼女が話してくれた北条の行動パターンに、あまりにも合致している部分が多いからだ。
また、その話をしていく中で、ロレインもまた、自分の知らない事実を知っており、それが北条の死の原因であることがわかる。
そして、北条の妻であり、現在、夫の後を追うようにして自殺したロ
なんと、北条が死んだのだと言う。死因は不明だそうだが、自殺ではなく他殺らしいということだけはわかったという。
そのあともロレインの話を聞き続けていくうちに、ジョナサンは、彼女の話が真実であることに気づいていく。
なぜならば、彼女が話してくれた北条の行動パターンに、あまりにも合致している部分が多いからだ。
また、その話をしていく中で、ロレインもまた、自分の知らない事実を知っており、それが北条の死の原因であることがわかる。
そして、北条の妻であり、現在、夫の後を追うようにして自殺したロ
紗良
春休みとはいえ、学生であるロレインがどうしてこんなところにいるのか。
それを不思議に思ったジョナサンは、翌日もう一度会って話を聞こうと思い立つ。
しかし、次の日になっても、結局会うことはできず、 その次の日に会ったときには、ロレインは行方知れずになっており、そのまま二度と戻ってこなかった。
ロレインの最後の言葉が気になったジョナサンは、彼女の泊まっていた部屋を訪ねてみることにする。
するとそこには、おびただしい数の書類が散乱しており、その中に紛れるように、一枚の写真が落ちていた。
写真には、ベッドの上で横になりながら微笑む、美しい女性の顔が写っている。
その顔を見て、どこか見覚えのあるような気がしたが、それが誰なのかまでは思い出せない。
とりあえず写真を拾い上げてみると、それはどう見ても隠し撮りされたもので、 さらによく見ると、ベッド脇の小さなテーブルにメモ用紙があり
それを不思議に思ったジョナサンは、翌日もう一度会って話を聞こうと思い立つ。
しかし、次の日になっても、結局会うことはできず、 その次の日に会ったときには、ロレインは行方知れずになっており、そのまま二度と戻ってこなかった。
ロレインの最後の言葉が気になったジョナサンは、彼女の泊まっていた部屋を訪ねてみることにする。
するとそこには、おびただしい数の書類が散乱しており、その中に紛れるように、一枚の写真が落ちていた。
写真には、ベッドの上で横になりながら微笑む、美しい女性の顔が写っている。
その顔を見て、どこか見覚えのあるような気がしたが、それが誰なのかまでは思い出せない。
とりあえず写真を拾い上げてみると、それはどう見ても隠し撮りされたもので、 さらによく見ると、ベッド脇の小さなテーブルにメモ用紙があり
紗良
春になり、暖かくなってきた頃。ジョナサンは再び、あの日のことを思い出す。
「そういえば、あの時、なぜ自分は断ったんだろう?」と。
それは、自分の心の奥底にあった、もう一度宇宙に出てみたいという気持ちに気付いたためだ。
こうして、ジョナサンは再び宇宙へと旅立つことになる。
1stシーズン:プロローグ~再会~
2ndシーズン:プロローグ~出発~
3rdシーズン:プロローグ~
「そういえば、あの時、なぜ自分は断ったんだろう?」と。
それは、自分の心の奥底にあった、もう一度宇宙に出てみたいという気持ちに気付いたためだ。
こうして、ジョナサンは再び宇宙へと旅立つことになる。
1stシーズン:プロローグ~再会~
2ndシーズン:プロローグ~出発~
3rdシーズン:プロローグ~
紗良
春になり、ジョナサンは再び旅立つことを決意。そして、再び宇宙へ飛び出す。
・・・その前に、妻と娘の墓参りに行き、そこで偶然にも、あの時出会った少女と再会する。
彼女の名は、メアリー=ミネルヴァ。かつて会ったときと同じ姿の少女だ。
彼女との出会いをきっかけに、ジョナサンはかつての記憶を思い出し始める。
それは、自分の中にあるもう一つの記憶であり、それが誰のものなのか、今ははっきりわかっている。
自分の中のもう一人の自分が、今の自分をどう思っているのかを考える
・・・その前に、妻と娘の墓参りに行き、そこで偶然にも、あの時出会った少女と再会する。
彼女の名は、メアリー=ミネルヴァ。かつて会ったときと同じ姿の少女だ。
彼女との出会いをきっかけに、ジョナサンはかつての記憶を思い出し始める。
それは、自分の中にあるもう一つの記憶であり、それが誰のものなのか、今ははっきりわかっている。
自分の中のもう一人の自分が、今の自分をどう思っているのかを考える
紗良
春先とはいえまだ肌寒い夜の街を歩きながら、ジョナサンは、彼女の言ったことが気になり始めていた。
このまま放っておいていいのか?いや、そんなはずはない! ジョナサンは決心すると、翌日すぐに空港へ向かい、単身冥王星へと向かった。
・・・あれから一週間後。
ジョナサンは無事、太陽系最大の惑星である冥王星に到着していた。
そこは、まさに星空に浮かぶ大地といった風景で、ところどころに巨大な岩
このまま放っておいていいのか?いや、そんなはずはない! ジョナサンは決心すると、翌日すぐに空港へ向かい、単身冥王星へと向かった。
・・・あれから一週間後。
ジョナサンは無事、太陽系最大の惑星である冥王星に到着していた。
そこは、まさに星空に浮かぶ大地といった風景で、ところどころに巨大な岩
紗良
春になり、暖かくなってきたある日のこと。
突然、ジョナサンの元に一通の手紙が届く。差出人の名前はないが、宛名は自分だ。
中身を読んでみると、そこには信じられないことが書いてあった。
自分が消えた後、自分の持ち物の中に残っていたものを預かっているので、取りに来てほしい。
手紙の指示通り、彼の家に行くと、家の前には、あの時会った女性がいた。
彼女によると、自分はあの時すでに死んでいて、今は幽霊なのだと言う。
そして、彼女の話によれば、自分は北条の自殺を止められなかった後悔の念から悪霊となり、 北条に取り憑き、彼の人生を滅茶苦茶にした張本人だというのだ。
その証拠に、彼は自分を恨んでいるはずなのに、自分を見るなり、涙を流したという。
さらに彼女は、自分が生前持っていた記憶を全て取り戻しているといい、 その記憶を元に、北条の身に何が起こったのかを話し始める。
それは
突然、ジョナサンの元に一通の手紙が届く。差出人の名前はないが、宛名は自分だ。
中身を読んでみると、そこには信じられないことが書いてあった。
自分が消えた後、自分の持ち物の中に残っていたものを預かっているので、取りに来てほしい。
手紙の指示通り、彼の家に行くと、家の前には、あの時会った女性がいた。
彼女によると、自分はあの時すでに死んでいて、今は幽霊なのだと言う。
そして、彼女の話によれば、自分は北条の自殺を止められなかった後悔の念から悪霊となり、 北条に取り憑き、彼の人生を滅茶苦茶にした張本人だというのだ。
その証拠に、彼は自分を恨んでいるはずなのに、自分を見るなり、涙を流したという。
さらに彼女は、自分が生前持っていた記憶を全て取り戻しているといい、 その記憶を元に、北条の身に何が起こったのかを話し始める。
それは
紗良
春休みの時期とはいえ、平日の昼間に事務所を空けるのは不安だったが、どうしようもなかった。
結局、仕事の依頼も来ないので、そのまま1日中寝ていたのだが、 翌日になっても、やはり誰かに見張られているような気がして落ち着かない。
そこで、ジョナサンは、少し気分転換をすることにする。
それは、かつて妻と二人で訪れた、懐かしい場所を訪れることだった。
場所は・・・「ニューオリンズ」
当時住んでいた家はそのまま残っていたものの、そこには誰も住んでいなかった。
妻は、あの後離婚届だけを残して、どこかへ消えてしまったのだ。
ジョナサンは、一人で住む
結局、仕事の依頼も来ないので、そのまま1日中寝ていたのだが、 翌日になっても、やはり誰かに見張られているような気がして落ち着かない。
そこで、ジョナサンは、少し気分転換をすることにする。
それは、かつて妻と二人で訪れた、懐かしい場所を訪れることだった。
場所は・・・「ニューオリンズ」
当時住んでいた家はそのまま残っていたものの、そこには誰も住んでいなかった。
妻は、あの後離婚届だけを残して、どこかへ消えてしまったのだ。
ジョナサンは、一人で住む
紗良
春になり、少し暖かくなってきたころ。
今日も相変わらず閑古鳥が鳴く事務所の中、ジョナサンはふと思い立って、 北条の残した謎の植物を調べることにした。
調べてみると、その葉は「月光草」と呼ばれる、特殊な薬草であることがわかった。
これは水の中に浸すと、淡い青色に輝くことからそう呼ばれており、主に精神安定剤として使われるもので、 特にこれといった効果はないのだが、なぜかこれに魅かれたのか、ジョナサンは、その葉を持って帰ることにする。
数日後。ジョナサンは再び、あの時と同じ場所で、ロレインと再会する。
今度は直接
今日も相変わらず閑古鳥が鳴く事務所の中、ジョナサンはふと思い立って、 北条の残した謎の植物を調べることにした。
調べてみると、その葉は「月光草」と呼ばれる、特殊な薬草であることがわかった。
これは水の中に浸すと、淡い青色に輝くことからそう呼ばれており、主に精神安定剤として使われるもので、 特にこれといった効果はないのだが、なぜかこれに魅かれたのか、ジョナサンは、その葉を持って帰ることにする。
数日後。ジョナサンは再び、あの時と同じ場所で、ロレインと再会する。
今度は直接
紗良
春休みに入ってすぐのこと。
俺こと佐藤裕也(さとう ゆうや)は地元の公立高校に通う二年生になった。
中学の頃と違ってクラス替えもなく顔ぶれもほとんど変わらないため新鮮味はあまり感じられないが、それでもやはり高校生というのは少しだけ大人になった気分になれるものだ。
だからだろうか。入学式を終えて数日経った頃だというのにクラスメイト達はみんな楽しげな雰囲気で談笑をしている。
そんな空気に当てられたのか、つい最近まで中学生だったというのに入学式の時に仲良くなった友達と一緒にいることが多くなっていた。
今日
俺こと佐藤裕也(さとう ゆうや)は地元の公立高校に通う二年生になった。
中学の頃と違ってクラス替えもなく顔ぶれもほとんど変わらないため新鮮味はあまり感じられないが、それでもやはり高校生というのは少しだけ大人になった気分になれるものだ。
だからだろうか。入学式を終えて数日経った頃だというのにクラスメイト達はみんな楽しげな雰囲気で談笑をしている。
そんな空気に当てられたのか、つい最近まで中学生だったというのに入学式の時に仲良くなった友達と一緒にいることが多くなっていた。
今日
紗良
夏の終わり、秋の始まりを告げる風が吹くころ。
ジョナサンは再び地球を離れ、宇宙へと旅立つ決意をする。
それから2日後の朝、ジョナサンはロレインに再び会うため、彼女の泊まるホテルに向かうが、 そこで、ロレインの遺体を発見してしまう。
遺体の傍らには、先ほど話に出ていたカプセルがあり、中には手紙が入っていた。
内容は、「私が死んだらカプセルを開けて欲しい」というもので、そこには、こう書かれていた。
『ロレインはなぜ俺に会いに来たのか?』
疑問を抱えたまま、数日を過ごすことになるが、結局そのことばかり考えてロクに仕事ができない。
そんな時、彼の下に、一通の手紙が届く。差出人は不明だ。
中には便箋が一枚だけ入っており、そこにはこう書かれていた。
「ロレイン・ブラウンからの伝言です。
あなたが再び自分の元に戻ってきてくれることを祈っています。どうかお気をつけて。
P.S 私の家に来てくだされば、
ジョナサンは再び地球を離れ、宇宙へと旅立つ決意をする。
それから2日後の朝、ジョナサンはロレインに再び会うため、彼女の泊まるホテルに向かうが、 そこで、ロレインの遺体を発見してしまう。
遺体の傍らには、先ほど話に出ていたカプセルがあり、中には手紙が入っていた。
内容は、「私が死んだらカプセルを開けて欲しい」というもので、そこには、こう書かれていた。
『ロレインはなぜ俺に会いに来たのか?』
疑問を抱えたまま、数日を過ごすことになるが、結局そのことばかり考えてロクに仕事ができない。
そんな時、彼の下に、一通の手紙が届く。差出人は不明だ。
中には便箋が一枚だけ入っており、そこにはこう書かれていた。
「ロレイン・ブラウンからの伝言です。
あなたが再び自分の元に戻ってきてくれることを祈っています。どうかお気をつけて。
P.S 私の家に来てくだされば、
紗良
夏の終わりに始まった一連の出来事。
それは、何かが起こる予兆なのか、それとも、単なる偶然の産物なのか・・・
1日目:(3月1日)朝 翌朝。ジョナサンは目覚めるとすぐに身支度を整え、ロレインの泊まっているホテルに向かうことにした。
ロビーに降りてみると、ちょうどロレインが出て来るところだ。どうやら朝食をとっていたらしい。
そこでジョナサンは、昨日の話の続きをすることにする。
結局、依頼を引き受けるかどうかは別にして、北条の失踪直前に口にしていたという
「プラトー」について調べたいことを伝えると、ロレインは快く了承してくれた。
ただし、条件
それは、何かが起こる予兆なのか、それとも、単なる偶然の産物なのか・・・
1日目:(3月1日)朝 翌朝。ジョナサンは目覚めるとすぐに身支度を整え、ロレインの泊まっているホテルに向かうことにした。
ロビーに降りてみると、ちょうどロレインが出て来るところだ。どうやら朝食をとっていたらしい。
そこでジョナサンは、昨日の話の続きをすることにする。
結局、依頼を引き受けるかどうかは別にして、北条の失踪直前に口にしていたという
「プラトー」について調べたいことを伝えると、ロレインは快く了承してくれた。
ただし、条件
紗良
夏の終わりに別れてからずっと会っていなかった妻の突然の訪問に戸惑いながらも、 自分の心のどこかではやはり未練があるのかと思いつつ、仕事に戻ったジョナサンだったが、 その夜、自宅に帰る途中、誰かに襲われてしまう。
薄れゆく意識の中、何とか犯人の顔を見ようとするが、目がかすんでよくわからなかった。
ただ、その男の口から漏れていた言葉だけは覚えていて、それは、
「これで
薄れゆく意識の中、何とか犯人の顔を見ようとするが、目がかすんでよくわからなかった。
ただ、その男の口から漏れていた言葉だけは覚えていて、それは、
「これで
紗良
夏だというのにうすら寒い風を感じながら、ジョナサンは家路につく。
そこで、突然背後から銃を突きつけられる。そのまま車に連れ込まれ、どこかへ連れて行かれてしまう。
車の中にあった荷物の中から、ロレインの手紙を見つける。手紙の内容はこうだ。
あなたがこれを読んでいるということは、おそらく私は殺されてしまったのでしょう。
そしてあなたの身にも危険が迫っています。でも心配しないでください。
私の事はいいのです。それより、私達を襲った犯人の目的は、きっと・・・ とにかく、急いで警察に知らせてください。そうすれば、きっと・・・。
手紙を読み終えた時、車はとある廃墟のような場所に到着する。そこには大勢の男たちがおり、 その中のリーダー格と思われる男が話しかけてくる。
「あんたがジョナサン・イングラムさん
そこで、突然背後から銃を突きつけられる。そのまま車に連れ込まれ、どこかへ連れて行かれてしまう。
車の中にあった荷物の中から、ロレインの手紙を見つける。手紙の内容はこうだ。
あなたがこれを読んでいるということは、おそらく私は殺されてしまったのでしょう。
そしてあなたの身にも危険が迫っています。でも心配しないでください。
私の事はいいのです。それより、私達を襲った犯人の目的は、きっと・・・ とにかく、急いで警察に知らせてください。そうすれば、きっと・・・。
手紙を読み終えた時、車はとある廃墟のような場所に到着する。そこには大勢の男たちがおり、 その中のリーダー格と思われる男が話しかけてくる。
「あんたがジョナサン・イングラムさん