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フランス(帝国)
大英帝国
イングランド
フランク王国
くじら🐋
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Let’s go↓
父上と一緒に住んでいる、宮殿の一室。
いつものように自分の部屋で 朝食を食べていた時のこと。
コン、コンコン
部屋の扉が優しくたたかれた
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
ドアが開いて、
メイド
表れたのは、この時間はあまり顔を見せないメイド。
フランス(幼少期)
そう思っていると同時に、メイドの口が開く
メイド
メイド
メイド
フランス(幼少期)
メイド
メイド
フランス(幼少期)
メイド
「国」だから…… 特別措置……か 大国なのかな…?
フランス(幼少期)
メイド
メイド
パタン
扉が閉まり、目の前の朝食を ナイフで切り分けながら思う
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
口に運んだステーキを飲み込んでから、呟く
もし、来てくれる国が選べるのなら。
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
そうして朝食を平らげ、いつもの正装に着替える
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
紺色の靴下に、ローファーを履いて。
鏡の前で立ち姿を再確認する
フランス(幼少期)
ガチャ
それと同時に、部屋の扉が開いた
メイド
メイド
メイド
フランス(幼少期)
メイド
フランス(幼少期)
メイド
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
メイド
フランス(幼少期)
メイド
時刻7:30
そうして中庭へ向かい、父上と稽古に臨んだ
父上との稽古を終えてすぐ
メイドに言われるまま急いで身支度を整え、
玄関へと向かう
フランス(幼少期)
メイド
メイド
メイド
メイド
グレート…ブリテン島???
フランス(幼少期)
メイド
メイド
お父様の対応で来た…? どういうことだろ……
フランス(幼少期)
カタッガタッパタッ
そう思った矢先、外から馬車の音が聞こえる
メイド
メイド
メイド
フランス(幼少期)
メイド
キィィィッ
宮殿の扉が開く音とともに、挨拶をする
フランク王国
フランス(幼少期)
??
表れたのは、赤い十字の国旗をした「国」 ________彼が、イングランドだ。
イングランド
ふと、その後ろにいる子と目が合う
フランス(幼少期)
イングランド
イギリス(幼少期)
イギリス(幼少期)
小さくその子が声を出す
イングランド
イングランド
フランク王国
フランク王国
フランス(幼少期)
イングランド
そう言い笑うイングランドさん
フランク王国
その顔に一瞬移った冷たい目は、 父上の言葉とともに消えた
彼を自分の部屋に案内し、 僕は本性を現して自己紹介をする
敬語や作法なんて、ここではどうでもいい
僕はただ、この子と仲良くなりたい!
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
イギリス(幼少期)
どうやらイギリスの声は少し枯れてるみたい。
それでも凛とした綺麗な声をしてる。
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
イギリス(幼少期)
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
イギリス(幼少期)
イギリス(幼少期)
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
イギリス(幼少期)
すこし口角を上げて、優しく微笑むイギリス。
その顔が少しだけ嬉しそうで、僕まで嬉しくなった
父上から事前に教わった内容でレモン紅茶を作り
温かいままティーカップへ注ぐ
フランス(幼少期)
一緒にタルトも盛り付けて……
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
イギリス(幼少期)
部屋にはレモンと焼き菓子の匂いが流れている
フランス(幼少期)
二人で向かい合うように席に座り直して、
イギリス(幼少期)
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
イギリスがレモンティーを一口飲む
直後、その顔にかつてないほどの笑みがこぼれる
イギリス(幼少期)
フランス(幼少期)
イギリス(幼少期)
フランス(幼少期)
その姿を見届けた後、僕もタルトに口をつける
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
そう思いまたイギリスのほうを見ると、 とてもおいしそうに、小さな口でタルトを食べている
小さな口いっぱいタルトを詰める姿が 小動物のようで、少し可愛いと思った
フランス(幼少期)
イギリス(幼少期)
急に声を出すと、イギリスの肩が跳ねる
イギリス(幼少期)
フランス(幼少期)
イギリス(幼少期)
イギリス(幼少期)
フランス(幼少期)
フランス(幼少期)
そう言うとイギリスは目を輝かせて、
イギリス(幼少期)
イギリス(幼少期)
ティーカップを持ったまま微笑んだ
1066年、12月25日。 これが僕とイギリスの出会い。
1347.10.08.
イギリスとの交流関係が続いて300年。
僕らはすっかり大人になった
僕は勉学・鍛錬を積み上げ ある程度の力を持ち始めた。
小さい頃から頭が切れ、 勉学の成績で僕を遥かに 上回るイギリス。
彼は最近、 どんどんやつれている。
細くなった手足と体に、 目の下の少しの隈。
手のひらや顔、 首にある数多の傷や痣。
弱った小動物のように脆く、か弱い姿。
フランス(帝国)
誰が見ても不安になるだろう
「___とは……違い…… しっかりした子ですね…。」
ふと、子供ながらに見た 冷たい目が頭をよぎる。 イギリスの父親、ブリテン家当主のイングランド。
「イギリスとは大違い……、しっかりした子ですね…。」
もし彼の言った言葉がこうならば、
フランス(帝国)
フランス(帝国)
彼の赤い目は、いつもそう。
ゴミを見るような卑下の目。
憎くてたまらないような目。
愛情を感じさせぬ冷酷な目。
その目に吐き気が催した、 そんな記憶がある。
大英帝国
その時丁度、彼が登場する。
前よりも、無に近い表情の作り笑い。
フランス(帝国)
フランス(帝国)
大英帝国
フランス(帝国)
左目を隠してるな……
前までこんなの無かったのに
フランス(帝国)
大英帝国
大英帝国
フランス(帝国)
どうやらじっと見すぎていたようだ
……でも気になるものは しょうがない
それが特に愛する者ならば。
フランス(帝国)
フランス(帝国)
思いっきり彼の眼帯を取る
大英帝国
フランス(帝国)
澄んでいて、勿忘草色の瞳。
そんな彼の目の周りには、 青痣と切り傷があった。
明らかに自分では付けられぬ位置。
フランス(帝国)
何が起こったのか理解した イギリスは、
大英帝国
大英帝国
必死に叫び、手を伸ばして 眼帯を取り返そうとする。
大英帝国
フランス(帝国)
そんな彼の体に向け、 右手を上げる
大英帝国
まるで人を殴るときのような体制。
大英帝国
予想通り体が硬直し、 目を瞑って下を向いた
日ごろから殴られている証拠だ
右手を下げ、彼の頬に当てる
大英帝国
フランス(帝国)
フランス(帝国)
いきなり右手首を強く握られる
イングランド
フランス(帝国)
イングランド
フランス(帝国)
フランス(帝国)
イングランド
イングランド
ギロッ
イングランド
フランス(帝国)
あの冷たい目が僕に向けられる
体が……動かない
フランス(帝国)
フランス(帝国)
かく言うイギリスは、イングランドに引き寄せられ 腕の中で震えている
大英帝国
イングランド
イングランド
イングランド
大英帝国
…これ以上の抵抗は無駄。
そう直感で理解した。
フランス(帝国)
静かにそう告げた後、 僕は牢屋に入れられた
賑やかだった町とは一変。 冷たい静かな牢屋の中。
壁越しに言い争う声が聞こえている。
フランス(帝国)
「フランスはお前の罪を_____」
「それでも私の__に手を上げ__」
「だから___お前の罪が___」
「私はイギリスの為に____と___」
フランス(帝国)
「本当に___なのか?」
「勿論イギリスが___大切で_____」
フランス(帝国)
「態度にそれが____だから___」
「ならもう_____、戦争___」
「嗚呼、こちらも____、賛成です」
フランス(帝国)
フランス(帝国)
カペー朝…僕の国としての継続のための対立による、 イギリスとフランスの初めての戦争。
後にこの戦争は「百年戦争」と呼ばれるまでになる。
その後しばらく、戦争終結まで 牢屋内の生活が続いた。
毎日の鍛錬は隠し持っていた愛剣でやった。
フランス(帝国)
それでも、守りたいモノには出会えない日々
蒼い瞳に長い睫毛。
照れると少し赤くなる頬に、 小さくて可愛らしい口。
美味しそうに紅茶を飲む姿に、 細長くて綺麗で、繊細な指。
僕が、守りたいと思った彼の姿。
虐待で付けられた傷と痣だらけの手足。
細くなりすぎて折れそうな、弱った体。
辛いことを隠しながら笑顔を向ける、その表情。
えぐられて穴の開いた二度と戻らない心。
僕が、変えたいと思った彼の姿。
フランス(帝国)
その願いが届いたのか、
ガチャッ
牢屋が開いた
そこから戦争に勝ったのは安易に想像できた
だがその先に待っていたのは、
フランス(帝国)
フランス(帝国)
フランク王国
右足を無くし、右目を失明している、 傷だらけの父上が居るような、
フランク王国
フランク王国
イギリスともう会えないような、
フランス(帝国)
フランス(帝国)
フランク王国
フランク王国
イングランドがまだ生きているような、
そんな嘘みたいな地獄だった