陽向 怜音
ここ、もうちょっと暗い色の方がいいかな
陽向 怜音
あと、影も丁寧に描き直して
葵 笑心
はい
陽向 怜音
背景はよく描けてるからこのまま続けて
陽向 怜音
じゃあ、職員会議あるから鍵閉めよろしく
葵 笑心
わかりました
バタン
葵 笑心
(陽向先生に褒めてもらえた…)
葵 笑心
(昨日、頑張った甲斐があったな)
葵 笑心
…やっぱりかっこいいな、陽向先生
春坂 湊
へえ、陽向が好きなんだ?
葵 笑心
いっ、いつからそこに…!?
葵 笑心
(同じクラスの春坂くんだ…)
葵 笑心
(話したことないけど)
葵 笑心
(皆から人気だから、クラスメイトに興味無い私でも知ってる)
葵 笑心
(いつもクラスの中心にいる春坂くんと)
葵 笑心
(クラスの隅にいる私が話すことなんて無いと思ってたけど)
春坂 湊
あいつ好きとか趣味悪いな
春坂 湊
超無愛想なやつじゃん
葵 笑心
えっ…まあそうだけど
葵 笑心
(意外だな)
葵 笑心
(こういう悪口とか言わない人だと思ってた)
春坂 湊
何?驚いた?
春坂 湊
俺がこんなやつだと思わなかった?
葵 笑心
いや、別に
葵 笑心
誰だって裏表の性格はあるでしょ
葵 笑心
(まあ、ちょっとびっくりしたけど…)
葵 笑心
ていうか、ここに何の用?
春坂 湊
ちょっと休憩しようと思って入ったら
春坂 湊
たまたま美術室だったんだよ
葵 笑心
じゃあ保健室行ったら?
葵 笑心
(ここにいられると集中できない…)
春坂 湊
いいじゃん、葵しかいないんだし
葵 笑心
…私の名前、知ってたんだ
春坂 湊
クラスメイトなんだから、当たり前だろ?
葵 笑心
(そういうものなのかな)
葵 笑心
そろそろ集中したいんだけど
葵 笑心
出てってよ
春坂 湊
じゃあ、葵が陽向のこと好きだって言っちゃおうかな
葵 笑心
なっ!
春坂 湊
嫌なら…
春坂 湊
俺も美術部入れてよ