初めに…
るぅり
るぅり
るぅり
るぅり
るぅり
るぅり
るぅり
ガヤガヤ
高校生が元気よく学校へ登校しに来る。
その光景を見ながら懐かしい思いに浸っていた。
🐮
今日は教育実習、1日目。
久しぶりな空間にワクワクしながらも、 初めての教師としての立場で緊張していた。
教員用の下駄箱で靴を履き替え、 スリッパの音が廊下を奏でながら
職員室に向かった。
※背景の関係で今後文字色を変えることがあります。
職員室
今日からお世話になる先生と、 それぞれの教科担当の先生にご挨拶をしていた。
俺が受け持つ教科は国語。
どの教科も得意なものがこれと言ってないため、
無難な国語にしたのだが…
正直かなり不安…
ただ受け持つクラスが3年生のクラスで、
受験生ということもあり あまり授業を丸々というのはなさそうだった。
高校生の頃の国語…どんな感じだっただろう。
先生達
思い詰めた顔をしてしまっていたのか、 担当してくれる先生に心配をかけさせてしまった。
🐮
笑顔で答えた。
そのままHRへ一緒に向かった。
先生達
教室の扉の外から、 担当の先生が話している声がする。
俺は呼ばれるまで待機していた。
先生達
ガラガラッ!
先生に呼ばれ教室のドアを開ける。
教室内にいる生徒全員が俺を見ていた。
うわ…見られんの緊張する…
少し眉間を強張らせたが、 そのまま教壇に立ち笑顔を作る。
🐮
先生達
挨拶、こんなんでよかったのだろうか…
不安が隠しきれない中、 先程職員室で渡された出席簿を開いて辺りを見渡す。
パチパチパチ…
複数人が拍手をしている中で1人、 窓の外を眺めてる男子生徒が目についた。
窓が空いていてそこから流れる小さな風が その子の髪を撫でている。
何見てんだろ…
ふとその子が見ている先をみると、 電柱の線に止まっている鳥がいた。
鳥見てんのかな
その子の顔は少し微笑んでいて、 その時なぜかその子の横顔がとても綺麗に見えた。
放課後
新しい先生にみんな興味が湧くものなのか、 今日一日散々質問攻めにあった。
すごく…疲れた。
部活動に向かう生徒や帰宅する生徒など、 ぞろぞろと移動する中で
今は特にやることもないため、 ひとり裏庭に避難し休憩していた。
🐮
つい、独り言が漏れてしまう。
ガサッ
どこからか、 地面を踏みつける音がした。
やべ…誰かいるか?
そっと音のする方へ向かおうとしたが…
??「んんっ……はっ……////」
🐮
漏れる声に体が固まる。
明らかに…なにかしてる…
??「んあっ……やぁ……////」
ドクンドクンとうるさい鼓動が鳴り止まない。
見たらだめだ…
でも…声が明らかに女性ではない…
好奇心が前に前にと体を押してくる。
俺は好奇心に負けてしまった…
🦀
そこにいたのは、 窓際に座り外の鳥を眺めほほ笑んでいた
綺麗な男子高校生。
相手も同じく男。
男が男に覆いかぶさっていて、 服に手を入れながら必死にかぶり付いていた。
嫌ならもっと、抵抗しろよ…
俺が綺麗だと思ったその生徒は、 やられっぱなしで抵抗はしていない。
…そんな声で嫌だって言っても意味ねーぞ。
俺はその光景をまじまじ見てしまっていた。
バチッ!
🐮
思わず建物に身を隠す。
明らかに綺麗な生徒と目が合った。
俺はそのまま後退りをし、 足早に職員室へ向かった。
数日後の放課後
あの事件があった初日から数日が経った。
学校にはすっかり慣れ、 生徒とも普通に話せるようになっていた。
ただ、あの日以来その子とは上手く話せないでいた。
何回か話しかけられたことがあったが、 軽く流してすぐ逃げるを繰り返していた。
申し訳ないことをしてるのは分かっている。
でも俺にはあの光景を見た事以外に、
その子にとても後ろめたい気持ちがある。
🦀
生徒はもう部活か帰宅をしていていないはずの教室に
彼が入ってきていた。
🐮
考え事して気づかなかった…
ふたりきりは余計気まずい…
🦀
🐮
だめだ…会話が続かない。
それどころか、顔もまともに見れない。
俺は彼に背を向け教室から出ようとする。
ぎゅっ
服の裾を何かに引っ張られる。
🦀
振り返ると彼が俺の裾を引っ張り泣いていた。
🐮
泣いている生徒を…一人にはできない。
それにこの子は俺に話を聞いてほしいと言ってる。
もしかしたらあれも、 この子には断れない事情があったのかもしれない。
でもごめん…俺は君の声を思い出して何度も抜いた。
だからとても…複雑な感情でいっぱいだった。
🦀
そんな俺の感情は知る由もなく、 ポロポロと涙を流す。
🐮
コクコクと首を縦に振り、 席に座る。
俺は彼の正面に座った。
🐮
🦀
やっぱ…あの話か…
🦀
🐮
🦀
あぁ…なるほどそーいうことか。
🦀
嫌なら嫌だって抵抗すればいいのに…
🦀
そりゃあんな抵抗の仕方じゃあな…
🦀
あれは完全によがってたもんな…
🦀
🐮
しまった…心の中で会話していた…
🦀
確かに、ここは共学。 寧ろ女子生徒の方が多いくらいだ。
🐮
女子にすればいいのにってのは、 それはそれで違う気がする。
🦀
🐮
少しだけ顔を近づかせて問いてくる。
確かに可愛らしい顔はしてるけど…
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🦀
🐮
🦀
こちらに両手を広げへにゃりと笑ってみせる。
🐮
🦀
🐮
🦀
急に椅子から立ち上がり、 俺の目の前に立っては見下ろしてくる。
🦀
🐮
顔を上げびっくりした表情で彼を見る。
🦀
バクンバクンと心臓が跳ね上がる。
🦀
そう言って俺に跨ろうとする。
ドンッ!
思い切り彼を後ろへ押した。
よろけて後ろの机に手をつき体勢が崩れたところに、 俺は急いで立ち上がり彼から離れる。
🦀
🐮
ギロリと彼を睨みつける。
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顔を歪ませる。
🦀
気づかれてる…
この子は多分、 そんな扱いをされてしまうから
周りの目が気になってしまうのかもしれない。
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🦀
なぜそんなことを思うんだろうか。
そういう目でしか見られなかったからなのか。
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🦀
ぽかんとしている彼をよそに話を続ける。
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🦀
🐮
🦀
🐮
彼はしばらく沈黙していた。
なんかまずいこと言ったか…?
教室の時計の針の音が響く。
もう出ていってもいいだろうか…
そう思った矢先、 彼はスタスタと教室のドアに向かって歩き出す。
ドアの前に立つとくるりとこちらを向き、
今度は可愛らしい笑顔を向けた。
🦀
🐮
🦀
🐮
名前は知っていたのに、 なぜか呼んだことなかった。
忘れられていると思われたのか…
🦀
🐮
🦀
🐮
急いで廊下を見たがそのまま走って消えてしまった。
これが俺とレトルトの出会いだった。
コメント
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ピャァァァァァァァァァァァァァァァァアアアアァァァアァアァァ!!!!!\\\\ꐕ ꐕ ꐕ////\\\\ꐕ ꐕ ꐕ////(訳 最高すぎる)
🦀さんの沈黙はなんだったのか!? 🐮さんと今後どうなるのか!?どうなるのでしょう!?← それにしても🦀さんも🐮さんも…口調が少し似てないところがあるかもしれませぬ…暖かい目でご覧くださいませ(ーωー;)