どうも、主でございます。
今作を閲覧頂き、誠にありがとうございます。
⚠️アメ日で魔法パロ ※実際の国や団体とは一切関係ありません。地雷の方はUターンお願い致します。
それでは、
開幕。
これは、ひと夏の恋愛譚。
魔法使いと唯のヒト。 普通なら交わらない世界が変わってしまったキッカケ。
天才魔法使いと優等生。 彼等の想いの行方は何処に?
これは、そんな正反対の2人による 星の煌めきのような物語である────。
ジジじ....ミーンミンミンミーン...
蝉の声が木霊する林の一本道。 夏の音色が鼓膜を叩く中、重そうなリュックを背負った一人の少年が古い道を黙々と進んでいた。
日本
彼の名は日本。 普段は都会暮らしのごくごく普通な中学生だ。
今は夏休みなので、長期休暇を使って祖父の家に行く途中なのである。
しかし暑い...温暖化の影響しんどいな、等と考えながら足を動かす。
日本
"だからあれほど持ってけって言っただろうがぁ!日焼けしたらお風呂入るのも辛くなるって分かってるんでしょぉ〜!!" ....と、お茶をちゃぶ台に叩きつける姉の姿が脳内に映る。 こればっかりは至極真っ当な正論である。
しかし、そうこうしている内に古めかしい日本家屋が見えてきた。
日本
祖父宅:
チリンチリン....と風鈴が涼しげな音を奏でている和室にて、一人の男は座布団の上で静かな寝息を立てていた。
江戸
そんな時、風鈴が何かを知らせるかの様に弧を描く様に一際揺れる。
ガラガラガラ....
日本
孫の来訪だ。 じぃじ....もとい、江戸は欠伸をしながらゆっくりと起き上がった。
日本
江戸
日本
リュックを手近に置いて姿勢を正す日本。 我が孫ながら立派に育った...としみじみしていると、日本が何かに気付いた様な顔をして他所を見る。
視線の先にあったのは......
日本
江戸
日本
ちゃぶ台の上に置いてある小洒落た箱に、何か取扱注意の年代物アンティークでも渡されるのかと冷や汗が垂れる。
貴重品か...?と思案をめぐらせていると、江戸は箱の中身を取り出した。
日本
江戸
日本
江戸
くつくつと狸のように笑う江戸は、涙を拭いながら説明を始める。
日本
江戸
日本
はははと笑うじぃじを睨むが懲りてないのだろう、口元を裾で隠してケラケラ笑っている。
日本
江戸
日本
キラキラと光る緑色の宝石を縁取る銀。 年季が入っているが、不思議なことに妖しげな輝きを放っている。
飛行石....等と要らぬ事を考えたが、 まさか自分があの子の様なヒロイン向きな性格な訳でもあるまいし。
ただ......
日本
江戸
怪訝そうに目を瞬かせる江戸。
日本
江戸
日本
正直高価なものなら敬遠したい... 落としたり失くしたりしたら色々とダメージでかいし。
しかしそれに反して、じぃじは首を横に振って頷いた。
江戸
日本
江戸
ちゃぶ台の下から重箱が出てきた。 パカッと蓋を開けた中に入っていたものは....
日本
江戸
日本
艶々のみたらしに、たっぷりかかったきな粉に、いい豆を使っていそうな餡子。 見ただけでどれも絶品なのが分かる。
江戸
日本
江戸
こうして僕は、首に掛けたペンダントの事を忘れてお団子を楽しんだ。
そうして、ひと時の平穏を過ごしたのだった。
────夜:19時4分────
日本
もう敷かれてある布団の上に寝転がる日本。 江戸の料理は全部美味しくていくらでも食べられる。
明日は天ぷらがいいな....と、思いながらふとペンダントを見る。
日本
頭の中で「ぴっか!」と鳴き声を発する電気ネズミを思い浮かべながら、寝返りを打つ。
ふと隙間から外を見てみるともう真っ暗だ。田舎の夜の闇は深い。
日本
月明かりを探して隙間に近付くと、何か異様な気配を感じた。
日本
背筋に悪寒がゾゾッと走り抜ける。 それもそのはず、だって隙間の向こうに......
日本
体が縮みこむ。こわい、江戸の所に....
いや、江戸は急用があると言ってさっき家を出たばかりだ。 不審者だったら太刀打ちできない...!!
だがしかしこれでも自分は日本男児。 大声で騒ぎ立てれば近所の人が来てくれるかもしれない。
覚悟を胸に決め、いざ参る!!と心を武士にして襖を開こうとした瞬間。
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日本
目の前に現れた人影に、ばっと飛び退いて玄関まで走り出す。 先手打たれた!!ここは逃げるしかない、三十六計逃げるに如かず!
????
日本
はぁっ、はあっ.....
暗闇の中を必死に走る。
じぃじのいるオランダさんの家まではかなり遠い。 そこまで行く道が辛い....
日本
しかし、後ろを振り返ってみると......
日本
人影の姿が無い。もしかしたら、死に物狂いで逃げまくった結果諦めてくれたのかもしれない。
ほっと胸を撫で下ろしつつ、 戻るのは気が引けるのでまた前を向いて歩き出す。
日本
???:
日本
記憶だけを頼りに進んで行った所、 どうやら全く知らない場所に迷い込んでしまったらしい。
ここは深い森の入口。 スマホのバッテリーが切れてマップを開けない今、戻るに戻れない...
だが、幸いにもポケットの中にモバイル充電が入っている。 プラグを刺して少しまてば、じいじの所に....
日本
光沢を増して煌めき始めるペンダント。 そしてその時───。
くすくす、くすくすくす.....
日本
森の中からぼうっと輝く青い火の玉がひとつ、ふたつ、みっつと増えてゆく。
それらは段々日本の元へと近付いていき、やがてペンダント目掛けて飛んできた。
日本
"いやああああああぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!"
日本
こわい、こわい、こわい!!
何で追いかけてくるんだ、このペンダントを付けてからろくな事がない。
もう嫌だ...!!
日本
後ろは振り返れない。 何故なら、さっきまでバラバラだった火の玉が集結して "大きな炎の化身" となって襲いかかって来ているからだ。
捕まったら火傷どころじゃ済まない.... しかし。
日本
ぺしゃっ!と音を立てて派手にすっ転ぶ。 よく見ると靴紐が解けていた。
目前に迫る青色に、日本は為す術なく目を閉じる。
日本
ピカッッッッ!!!!!
月が、煌めいた。
日本
????
木でできた、杖....?
????
????
最大級に輝く月光が炎を打ち消す。
流星群とは全く違う、 宙がもたらす光の暴力に僕の目は一瞬で釘付けになった。
ダイヤモンドをも凌ぐ程の美しい白銀の閃光を、 世界一美しいこの光景を、僕は生涯忘れることは無いだろう。
日本
ポツリと呟く。 すると、目の前にそびえ立つ逞しい背中が視界から消え......
ぐいっ。
日本
????
高価そうなサングラス越しからも分かるブルーサファイアの瞳に、 星のワッペンが着いたムートンジャケット。 そしてゼロ距離で近付いた端正な顔立ちの男は言った。
????
日本
俺が居なかったらお前どうする気だったんだよと尋問してくる。 先程の輝かしい景色を作り出した張本人とは思えないほどの乱暴っぷりだ。
と、とりあえず謝って落ち着かせよう!!
日本
????
男が杖をクルクル回すと、 パチンと音が鳴って青色の宝石が埋め込まれたブローチに変わった。
あまりにも自然な動作に呆けそうになったが、慌てて気を取り直し、質問を挟む。
日本
アメリカ
日本
幻のペンダントって、まさかじぃじから貰ったコイツの事だろうか。 ちょっと待ってそんな大層な物だとは聞いていない!!
アメリカ
日本
スッとアメリカが日本の手に触れる。
アメリカの手は大きくてゴツゴツしていて、細い日本の手とは大違いだ。
アメリカ
日本
本当に、このペンダントを付けてから変なことだらけだ。
面倒事は御免だし、さっきみたいな怖いことも嫌だ。
............でも。
日本
アメリカ
日本
『すっごく綺麗で、見惚れちゃいました。』
日本
アメリカ
さっきみたいな光景が見られるのならば、悪くは無いかもしれない。
こうして二人は、運命の邂逅を果たしたのだった。
~Wizards Dancing Summer!!~
to be continued...
コメント
4件
王道な始まりでめちゃくちゃ面白そう、、、!アメリカの服装がスゲェ気になる、、、!✨️
最高です!神です!!いちこめ!