夢を見たの
幸せな夢
ずっと見ていたかった夢
でもね、そんなことは運命が 許さなかったの
ピッピッピッ
ずっとなり続ける機械の音
ポタポタ
液体が落ちる音
看護師さん
大丈夫ですか?!
看護師さん
聞こえますか?!
小さく聞こえてくる看護師さんの声
言うことを聞かない身体に 小さく鳴る心臓
苦しくなっていく呼吸
あぁ私は
るか
(もうすぐしんじゃうんだ)
るか
(相変わらず、お父さんもお母さんもいないんだ)
それに彼も
るか
(最期ぐらいは会いたかったなぁ)
そんな淡い願いは誰の声にも届かず 泡となって消えていく
るか
(叶わないけど)
るか
(ねぇ、神様)
るか
(どうか、もう一度あの人に…)
るか
(彼に会わせてください)
るか
(好きと言わせてください)
看護師さん
るかさん!!
ピ-ピ-ピ-
看護師さん
るかッさん…
2×××年3月6日 齢18にして、琉叶が亡くなった
ねぇ、琉叶さん
その願い叶えてあげる
だから____。