城戸丈一郎
マスター、あっちの色男にキス・ミー・クイックを
浅倉潤
マスター、そちらの別嬪さんにキス・ミー・クイックを
苅込
いや、どうせ同じもん頼むならまとめて頼まんかい!マスターも困惑してんで!
今日も、二人の間に座っていた苅込のツッコミが冴え渡る。
城戸丈一郎
なんや自分おったんかいな
浅倉潤
道理でなんか邪魔や思っとったわ
苅込
始めからおったやん!そもそも一緒に店に入ったやん!お前らの目は節穴か!
城戸丈一郎
浅倉の目は節穴ちゃうで。たおやかな湖畔を彷彿させる綺麗な目をしとる。そんな目が節穴な訳あらへん
浅倉潤
星を閉じ込めたような輝きを放つ、城戸の兄貴の目が節穴な訳ない!そんな兄貴の魅力が分からんなんて、苅込お前こそ眼科行ってこいや
苅込
もう嫌やこいつら
自分をだしに、いちゃつくバカップルに苅込は深いため息と共に頭を抱えた。
浅倉潤
こっちこそ嫌やわ。空気呼んで、城戸の兄貴の横の席、俺に譲るもんやろ。これだから童貞は
苅込
誰が童貞やねん!お前、ほんま、ええ加減にせんと、尻の穴から指突っ込んで、奥歯ガタガタ言わすぞ!
城戸丈一郎
それはあかん!浅倉は俺のモンや。俺のモンに手出したら承知せんからな!浅倉の純血は俺が守るから、安心しい
浅倉潤
城戸の兄貴////そんな言われたら、惚れ直してまうやろ
苅込
いや、今のどこに惚れ直す要素あんねん!
浅倉潤
ほんま童貞は恋のイロハも分からんから嫌やねん
苅込
いやだから、誰が童貞や!
浅倉潤
城戸の兄貴安心して下さい。自分の身は自分で守れますから
そう言い放つと苅込の酒に、浅倉はポケットから取り出した3本の瓶の中身を全て入れ込む。
苅込
おい、俺の酒に何を混ぜとんねん!
浅倉潤
見たら分かるやろ。ただの媚薬や
苅込
問題あるわ!んなもん、3本も4本も飲んだら、心臓いかれて死んでまうわ!
浅倉潤
大丈夫や。我々の業界では100本とか当たり前やねん
苅込
我々の業界ってどこやねん!そもそも100本も飲んだら腹たぽたぽになるやないかーい!
城戸丈一郎
まぁまぁ、苅込そんなに怒んなや。浅倉の冗談や。それにあれは媚薬でなくて、下剤やから安心しい
苅込
いや、結局ショック死するんは一緒やん!
浅倉潤
ほな、後がよろしいようで
苅込
全然よろしないねん!もう、オー○事に電話掛けようかな
城戸丈一郎
懐かしいCMやな。でも、あれって、極道も対応してくれるもんやろか?
浅倉潤
さぁ?少なくとも俺は上司にも恋人にも恵まれてますから、関係あらへんですわ
城戸丈一郎
浅倉////
苅込
だ、か、ら、今の何処にときめく要素あんねん!誰でもええきん、誰か病院連れてきてーな
こうして、今日も今日とてバカップルに振り回される苅込なのでした。
あとがき
タイトルの『同じお酒で』で分かるかもしれんけど、気が向けば後日か、今日辺りに、同じお酒で戯れるもりさこをアップする予定。pixivに同時進行であげる予定の、のだかぶを書いてるので予定は未定。あっちはせめて今日にはあげたいけど間に合うかな(^_^;)