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学校終わり。

いつも通り教会へと 向かう。

教会の場所は、 学校から西へ曲って 数km程先にあって

僕は聖書を抱えて 歩いた。

教会の十字架が刻まれた大きな扉を押し開ける。

開けた先には白い空間が広がっていて、

十字架に掛けられた イエス様の像があった。

こよん

今日もお守り戴き

こよん

ありがとうございます

像の前で一礼して、 小部屋に向かう。

小部屋に置いてある、 教徒の制服を手に取る

制服はワンピース みたいな感じ。

タートルネックの下の四角い襟の中心に 十字架が縫われている。

まぁ、僕は男だから 下に短パン履いてるけどね。

着替え終わって、 大きな十字架の付いた ネックレスはポケット

辞書くらい分厚い聖書を右手に抱えて小部屋を出た。

バサバサバサッ

こよん

っ?!

何かが力強く羽ばたく音に思わず肩が跳ねる

鳩かな?

よく迷い込んでくるし

でも、鳩はあんなに 大きな音しないし、

もう少し細かく 羽ばたくでしょ。

コウモリかな?

でももっと音 小さいかも

??

ねぇ…

こよん

ひっ、何?!

低く唸るような声が したのは

イエス様の像がある方

声がした方に顔を 向けた。

こよん

あぁ…ッ

声の主を見た瞬間 情けない声を 上げてしまった。

そこに居たのは

"サタン"

像の右腕辺りに腰を 下ろしていた。

桃色の髪をしたその 悪魔は、紫がかった 青色の瞳で

僕の事をじっと 見ていた。

教会という神聖な 場所にこんな生物 居てはならない

という一心で僕は 行動に出た。

こよん

サタンよ立ち去れ!!

右手に持った聖書を 構えて

悪魔に向かって投げた

??

い゙っ…?!

聖書は顔面にヒット。

そのまま聖書は バサッと音を立てて 床に落ちた。

??

いってぇなぁ…

なんで消えないの…!

投げ付けたんだよ?!

悪魔は像から飛び 降りて見事着地。

こよん

な、なんで…っ!

??

あのなぁ、

??

ただの本だろ?

??

んなもん投げても効果ねぇよ

こよん

あっ…

悪魔は床に落ちた 聖書を拾い、

黒い爪で丁寧に1枚1枚めくって目を通す。

効果があるのは 聖書の中の呪文…

こよん

か、かえして!

僕は悪魔に向かって 突進する。

が、ヒョイと簡単に 躱されてしまった。

??

返せって言われて

??

素直に返すとでも?w

そうだ、十字架なら いけるかも?!

ポケットの中で 十字架を握る。

こよん

神よ、悪魔を払いたまえ!!

そう叫び、悪魔に 十字架を押し付ける。

??

あぁぁぁあ゙…!

苦しそうに叫び声を 上げる悪魔。

だか、その叫び声は だんだん笑い声へと 変化した。

??

HAHAHAwww

こよん

な、なな何で!

??

ばーかw

ば、か、?

??

んなもん雑魚しか効かねぇわ

腹を抱えて笑う悪魔。

コイツいちいち 腹立つな?!

??

んで、さっきから思ってんたんだけど

悪魔は僕に近づき、顎をクイッと持ち上げた。

??

お前、

??

すげー、可愛いね♡

こよん

は?

??

名前は?

何言ってんのコイツw

こよん

残念だけど、

こよん

僕、男だよ?

??

そんなの知ってるよ〜

??

んで、名前は?

知ってんのに可愛い とか、言ったの?

まじかコイツ。

こよん

ころんだけど?

??

へー、ころんか

あ、待ってこれ

名前教えちゃ ダメなんじゃね?!

やっべ、やらかした。

バサバサバサッ

こよん

へっ?!

またもや大きな羽の音

今度は何!?

??

おー、さとちゃん

??

えらい、ええもん持ってんな?

今度来たのは橙色の少し伸びた襟が特徴的な悪魔

??

残念だけど、コイツもう俺のだから

僕の事を抱きしめた 桃色の悪魔は、 橙色を敵対視する ように見ていた。

??

ほーん、てか

僕を頭の先から爪先 まで拝見した橙色は 口を開く。

??

シスターて

??

ええ趣味しとんなw

??

だろ?

『やらねーよ?』 なんて言いながら桃色は僕の事を抱き締める力を強めた。

??

うわー、気に入ったん?

??

まぁなw

僕の頭上で2人の悪魔は会話を続ける。

??

んじゃ、俺も獲物探すわな

??

おー、じゃあな

バサバサッ

また音が教会中に 響き渡って、橙色の悪魔は立ち去ったようだ。

??

んで、俺さとみって言うんだけど

さおみ

お前、一緒に来てもらうから

こよん

なんで!!

さおみ

いーの、いーの

そう言って悪魔は僕の唇にキスを落とした。

鼻から通る悪魔の、 怪しい香りを最後に

僕は気を失った。

弱虫シスターは最強悪魔に気に入られちゃいました。

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