次の日
北園瑠璃
うたいさん!
うたい
ん〜?
うたい
どうかしたの〜?
北園瑠璃
あっえっと、、、その、、、
北園瑠璃
話し、、、
北園瑠璃
たいなって、、、
うたい
そっか
うたい
ゆっくりでいいよ
うたい
辛いだろうし
うたいさんが
話に似つかないような
あっけらかんとした
声を出す
北園瑠璃
それでね、、、
北園瑠璃
私、、、
北園瑠璃
お兄ちゃんが、、、
北園瑠璃
いたの、、、
うたい
うんうん
北園瑠璃
北園、、、
北園瑠璃
あふぇりる、、、
北園瑠璃
って言う、、、
うたい
そっか
うたい
やっぱりあふぇさんの妹だったんだね。
北園瑠璃
なんで知って、、、!
うたい
だってあふぇさんは、、、
うたい
だってあふぇさんは、、、
うたい
一時期、、、
うたい
一緒の研究所にいたから、、、
北園瑠璃
研究所?
うたい
そう
うたい
その時にね
うたい
きっとあふぇさんはお仕事だったんだろうけど、
うたい
私の
うたい
両親の働いてた研究所で
うたい
凸さんとあふぇさんと僕が同い年だったからさ
うたい
ずっと一緒にいたんだよね
うたい
6歳ぐらいの時まで
うたい
知っての通りこの国はさ
うたい
他の国で言うところの
うたい
保育制度的なのを設けてないからさ
うたい
学校に行くようになる6歳ぐらいまでは、
うたい
両親に引っ付いてるしかないからさ
うたい
僕は凸さんが行ってたから言っただけだけど
北園瑠璃
そうなんだ、、、
うたい
うん
うたい
あってか瑠璃さんが話すって言ったのにごめんね
北園瑠璃
い、いえ!
北園瑠璃
全然大丈夫です
北園瑠璃
むしろ兄の姿を聞けて良かったというか、、、
うたい
そっか
うたい
あんまりあふぇさんと仲良くなかったの?
北園瑠璃
い、いえ
北園瑠璃
ただ、、、
北園瑠璃
とても、、、
北園瑠璃
忙しい人だったので、、、
うたい
それで、、、
昨日見つけた
本を取り出す
うたい
ここさ、、、
うたい
黒塗りになるってるのは、、、
北園瑠璃
それは、、、
北園瑠璃
母と、、、
北園瑠璃
兄、、、
北園瑠璃
です、、、
空気が
凍る
少なくともリビングで話す内容じゃないということだけは
わかってしまった
うたい
ねぇ瑠璃さん
北園瑠璃
は、はい
うたい
地下。
うたい
地下で話さない?
うたい
ちょうどさもさんと
うたい
ななっし〜が
うたい
拷問者の処理終わったところなの。
北園瑠璃
じゃあ、、、地下で、、、!
北園瑠璃
こんな場所があったんだ、、、
うたい
そうそう
北園瑠璃
それで、、、
北園瑠璃
話してくね。
うたい
うん。
今から
何年も
前の話
西アジト
瑠璃の母の部屋
北園瑠璃
ママ!
瑠璃の母
あら瑠璃?
瑠璃の母
どうしたの?
瑠璃の母
今日は、、、
瑠璃の母
きちゃダメって言ったでしょう?
北園瑠璃
私ママと寝たいの!
今考えれば
いなくなる伏線は
この時にあったのだった
よく時計を見る母を
鮮明に
覚えている
瑠璃の母
そうね、、、
瑠璃の母
じゃあ
瑠璃の母
寝ましょうか、、、
北園瑠璃
うん!!!
この頃
お兄様は
仕事で隣国に行っていたためか
ほぼ帰ってくることはなかった
でも
たまに来るお手紙が嬉しくて
瑠璃の母
そうだ
瑠璃の母
瑠璃
北園瑠璃
どうしたの?
北園瑠璃
ママ
瑠璃の母
お兄ちゃんからお手紙来てるわよ
北園瑠璃
やった!やった!
感情豊かだな、、、
私、、、
瑠璃の母
じゃあ、、、
瑠璃の母
寝ましょうか
少し
お母さんが
寂しそうな顔をしたのを覚えてる
ただ
これが
始まりだった。
次の日
歯車が
狂い始めたのは
この辺りからだった
北園瑠璃
おはよう、、、
北園瑠璃
あれ?
北園瑠璃
ママ?
北園瑠璃
ママは?
北園瑠璃
ねぇ、、、
北園瑠璃
ママは?
北園瑠璃
ママはどこ?
北園瑠璃
ねぇ、、、
北園瑠璃
ママ、、、
北園瑠璃
ママどこ、、、?