放課後の静かな教室。
ふわり と、あの子の香水の香りが風と共に流れてくる。
しつこい香りじゃなくて、 『あの子』らしい香り。
強いて言えば、
琥珀糖
みたいな、甘い優しい香り。
あの子が、私の方を見た。
意識が薄れた。
___薄暗い、何処か。
周りは、煌めく宝石みたいで。
___ここは、水中。
夢でも見ているんだ。
あの子 の香り。
微か じゃなくて、はっきりと。
傍に、いるような。
水中 なのに、
ほんのり暖かい。
甘くて、優しい香り。
___琥珀糖のように。
『大丈夫?』
優しい声で、目が覚める。
『随分起きなかったから心配してたんだよ』
『___大丈夫だよ』
『いい夢、見たから。』
琥珀糖 みたいな、あなたの夢を。
【GL】琥珀糖
fin.
コメント
12件
遅くなってごめんね! わあああぁぁぁぁぁぁ『あの子の甘くて優しい香り』を琥珀糖に例えてるんだね!素敵すぎる…!!! 心配してくれる『あの子』は、きっと優しい雰囲気の子なんだろうね…。 今回もゆっぴーの世界観が素敵すぎて…最高だったよ〜!!
もう好き……💓 琥珀糖食べてみたい←
文章が凄く綺麗(´;ω;`)