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自分は小さい頃、我慢強くて 礼儀も正しいとして風評からも盛運だった。
自分の父親を見習って、がんばってがんばって
ここまで辿りついたのに。
東京
東京
服の上から胎髄へと血が落ちる。
外が暗い。
父親が亡くなってから夜が明けようとしている
俺は、なにをやっているんだ
東京
一生懸命、育ててもらった親を、 この手で殺めた。
あーあ、父親にあれほど「命の大切さ」と 言う名の説教を迫られたのに。
…でも、もう遅い。今更謝ったって…
数年前
江戸
東京
江戸
東京
江戸
東京
江戸
俺は、いつも怒られてばかりだった。 別に、瓶を壊したとか、障子を破ったとか、 そこまでの大袈裟ではないが、
でも俺にはそれが“日常“だったから、 それが当たり前なんだと、納得していた。
東京
俺は、首都になんか、なりたくなかった。
カタカタ…、カチッ。
静寂を破る独りのオフィス。
壁はガラス張りになっていて、下を見ると 沢山の商店街や遊郭店、街並みがライトで照らされている。
東京
みんな苦労しているんだなと、自己解決をする
私が首都になってから、24年が経過。 後少しで25年になるのだろうか。 昔のことを思い出すな、と上の空を見つめる ただ、見えるのはオフィスの天上だけ。
…今頃、江戸が生きていたらどうなってたんだろ
深夜の道路、昼間は人集りで息が苦しいぐらいなのに、シーンと沈黙が貫いている
残業のことばっかり考えていたら、頭がパンクしそうになり手際が不安定ながら、 そそくさと残業を進めていたら 帰れた。
こんなことなら早く進めとけばよかった…と 再び溜息と共に安堵する。
コツコツと靴を響かせ歩くと後ろから 懐かしい声がした。
「久しぃな。」
その落ち着く声を聞き、振り返った頃には “彼“の姿がハッキリ見えていた。 幻覚でも見ているのかと不安になりながらも、江戸に抱きついた。
不思議と何故か体の感覚がなかった。