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rara🎼
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rara🎼
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8 好きになったら、いけませんか?
みこと
休日明けの月曜日。
みことは、自室のベッドに沈み込んだまま、毛布を頭までかぶって呻いた。
昨日より熱は下がっていたが、倦怠感と頭のぼんやりした感じは抜けきらない。
そのとき、控えめなノックの音がして、すちが部屋に入ってきた。
すち
すち
みこと
みこと
みこと
すち
すち
すちは静かに近づくと、氷嚢の入った冷たいタオルを額に乗せた。
その動きは自然で、どこか“いつもの朝”の延長のようだった。
みこと
みこと
すち
すち
丁寧な口調で答えるすちに、みことは一瞬目を伏せた。
──屋敷の中では、こうやって“主と執事”でいられる。
でも、だからこそ、どこかその関係が遠く感じる瞬間もあった。
みこと
みこと
すち
みこと
みこと
照れ隠しのように笑いながらも、心の奥ではずっと気になっていた問いだった。
それに、すちは静かに──けれどまっすぐな声で応える。
すち
みこと
すち
みことの目が、すっと大きく見開かれる。
その一言は、主従という枠を越えて、まっすぐ胸の奥に突き刺さった。
みこと
言葉の続きを飲み込んだのは、タイミング悪く響いたノックの音だった。
らん
扉が開いて、らんがトレイを手に入ってきた。
ふたりは慌てて距離を取り、無言のまま目を逸らす。
らん
らん
らんの問いかけに、みことは毛布の中に潜り込んでごまかした。
一方、六奏学園の教室。
こさめ
こさめが何気なく言うと、らんは頷いた。
らん
らん
こさめ
こさめ
そんなやり取りの傍らで、教室の後方からひそひそとした声が漏れた。
もぶ
もぶ
もぶ
もぶ
軽口まじりの噂話。
それがらんの耳にも、しっかり届いていた。
──別に、慣れてる。いつものことだ。
……でも、今日だけは、何故か少し胸に引っかかった。
そんな中、教室の扉の陰から覗いていたのは、いるまだった。
その目は静かに、けれど明確な怒りを秘めていた。
いるま
姿を現し、噂をしていた生徒たちに一言だけ告げると、空気が一瞬で静まり返った。
生徒たちは気まずそうに目を逸らし、何事もなかったように席へ戻っていく。
らん
らんが半ば呆れたように言うと、いるまはまっすぐに彼を見つめる。
いるま
いるま
らん
いるま
その言葉は、とても静かで、けれどらんの心の奥に深く届いた。
らん
いるま
どちらともなく、微かに笑い合う。
誰もが知らないところで、ふたりの距離は少しずつ、近づいていた。
放課後。
屋敷のリビングに戻ったみことは、毛布にくるまりながら録画したバラエティ番組を観ていた。
そこに、すちが再びやってきた。
すち
すち
みこと
みこと
すち
みこと
口をとがらせてみせるみことに、すちはふっと微笑む。
すち
みこと
みこと
すち
からかうような口調に、みことは思わず顔を赤らめてソファに潜り込んだ。
みこと
すち
みこと
短い会話の合間に、静けさが落ちる。
テレビの音だけが淡々と流れる中、みことはぽつりと呟いた。
みこと
その声は小さくて、すちに届いたのかどうかもわからない。
けれど、彼の視線はただひとつ。
隣にいる主を、変わらず見守っていた。
第8話・了
rara🎼
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡90
rara🎼
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