きょうも、くらいおへやで あにきをまってた
ギギィ……
りうら
どあがひらく音がして、 はやくあにきに会いたくて すぐはしってちかくにいった
りうら
悠佑
かえってきたあにきを ぎゅーってだきしめる。
りうら
まいにちあにきのぼうけんのお話を きくのが、ぼくのたのしみだ。
悠佑
りうら
悠佑
おててをチョキのかたちにして あにきはわらいながら話した。
でも、それでもぼくは心ぱいだった。
りうら
悠佑
なんだかよくわからないけど、 あにきに、ぎゅーってされた
りうら
おおきくて、あったかいあにき。 いちばん、大すきなひと。
りうら
悠佑
でもね、なんだかなきそうだったから あにきによしよししたんだ。
りうら
やっぱりあにきはおおきくて あったかくて、ふわふわしてた。
悠佑
りうら
悠佑
りうら
あにきはごめんばっかりいうから りうらがだめしてるんだ。 ありがとうならあにきもりうらも しあわせになれるからいいの!
悠佑
りうら
あにきはおりょうりがじょうずで、 いつもぼくのためにつくってくれる 火はあぶないからおりょうりべやは ちがうとこにある
りうら
悠佑
そういって、あにきはおへやから でていった。
りうら
りうら
第一章 くらくてさむいばしょ
あさ、おきるとあにきはもう いなくなってた
りうら
さみしくなったふとんをたたんで ほんだなからほんをとる。
りうら
りうら
あさごはんをたべたあと、 ぼくはまいにちかくにんして、 がんばるっていうんだ
ことばにはすごいちからがあるって ほんにかいてあったから。
りうら
じはほんからべんきょうしてる えほんにはじがいっぱいでてくるから それからとってべんきょうしてる
りうら
りうら
りうら
すこしまがってるけど、かみに、 アニキとかけた。
りうら
いえにかえってきたあとの アニキのかおをかんがえてると なんだかたのしくなった。
りうら
そうおもって、かんじのべんきょうに もどった。
りうら
いつものじかんになっても、 アニキはかえってこなかった。
りうら
くらいおへやはぼくのことを じっとみてきてるようでいやなのに
りうら
つめたいおゆかはぼくのことを きらいみたいでさむいのに
りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
おそともおへやも
くらくてさむい
第二章 外の世界。
りうら
けっきょく、アニキはこないまま あさがきた
りうら
まだすこしねむくかったけど、 アニキのことが心ぱいでおきた
りうら
りうら
ぼくはもしかしたらてんさいなのかも しれないなあとおもう。
りうら
なんとかアニキのしてたことを おもいだす。なんだかむずかしい。
りうら
ギギィって、きいたことあるおとが ドアからした。
ぼくははじめて、くらいおへや じゃないとこをみた。 そこはねーーーーー
りうら
ーいっぱいのかみがつんであって、 あかるいおへやだった。
りうら
りうら
みちがわかんなくて、こわい。 こんなにあかるいのに、こわい。
りうら
でもね、アニキのことをおもうだけで なんだかがんばれる気がするんだ
りうら
ほんの中にでてきた、たからちず の話をおもいだした。
りうら
りうら
まじょのお話ではまじょは、 えいってするだけでものがとんだり そらがとべたりするから。
りうら
そういってみるけど、やっぱり ダメだった……?
りうら
ひらひらってかみがぼくのとこまで とんできた。
りうら
やっぱりぼくはてんさいなんだな だってまほうつかえちゃうんだもん!
りうら
りうら
さっきやったみたいにまほうをつかう どうなるかな、楽しみ。
りうら
一気に情報が流れ込んでくる。 漢字とかカタカナとか平仮名とか、 それ以外のこともたくさん。
りうら
頭痛が治らない。 ただただ痛い、痛い、痛い。
りうら
りうら
強くそう言うと、スッとまるで 魔法がかかったように頭痛は消えた
りうら
ひらひらと落ちてきた地図を 拾い、アニキの元へ向かう準備をする
りうら
りうら
りうら
途中でやめてしまったからか、 なんでこの力があるかはわからない だが、言霊という力なのは分かる
りうら
りうら
試しにりんごでてこい!と叫ぶが、 何も反応はなかった。
りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
ぶつぶつとひたすら能力の分析をする
りうら
大きすぎる力はいずれ自身を滅ぼす。
りうら
確か、あの本の主人公はの名前はーー
ドォン……!!
りうら
思い返していた時、爆発音のような ものが聞こえてきた。
この大きさだと、それほど遠くは無い
りうら
悪い怪物たちと戦っている、 そう言って話を聞かせてくれるアニキ その話はいつも面白くて大好きだ。
けれど、あの話が全部本当なら
りうら
アニキのところに走り出した。
りうら
そこは、僕が思っていたよりも ずっと、明るくて、温かい場所だった
ドォン!!
りうら
先程までいた地下室で聞いた爆発音が 思っていたよりも近くで聞こえた
りうら
爆発して、煙がたっているとこまで 走っていく
りうら
そこには彼と、他の武装した大人が 大勢いた。
りうら
話に聞いていたのは悪い"怪物" 人間だとは一度も言ってなかった だけどこの状況は明らかにーーー
悠佑
りうら
悠佑
悠佑
りうら
明らかに困惑した様子のアニキに 僕は叫んだ。
りうら
悠佑
りうら
戦場だというのに、二人抱きしめ合う その姿は異常だろう。 だが、彼らは決して離れまいと 強く強く抱きしめ合っている。
チャキ…
りうら
僕らに銃口が向けられる。
りうら
りうら
悠佑
悠佑
きっとアニキも違和感だったはずだ。 僕の流暢になった話し方も、 ここに来れた理由についても。
りうら
全部知ってるから、止めようと したのかもしれない だけど、もう遅いよ。
りうら
瞬間、僕らの"敵"はわけもわからず 銃口を味方同士向け合い、 そのまま引き金をひいていった。
悠佑
りうら
悠佑
りうら
目の前に広がる、赤々しい光景は もう僕にとってはどうでも良い。
悠佑
りうら
アニキの口を塞ぐ。 まだ彼の身長には全然届かないが 今彼は膝をついているため、容易だ。
りうら
りうら
彼の髪を撫でる。 あの時よりも少し固いけれど、 ふわふわで心地良い。
悠佑
りうら
貴方の全てを僕に。
それからぽつりぽつりとアニキは 話し始めた。
悠佑
りうら
pyi……覚えたからな……
悠佑
りうら
親を人質にするのも大概だとは思う だけど、そこまでするのか。
悠佑
悠佑
りうら
悠佑
りうら
遺伝子操作、技術は凄いんだな。 アニキへの仕打ちは許せないけど。
悠佑
悠佑
悠佑
苦しげに語るアニキの額にそっと キスをおとした。
悠佑
まるで、なにがなんだかわからない といった顔をしている。
りうら
りうら
りうら
りうら
それ以外のことなんていらないよ。
悠佑
悠佑
ボロボロと大粒の涙をこぼすアニキを 抱きしめる。
もう離れないように
悠佑
りうら
りうら
りうら
僕の大好きで馬鹿なアニキ。
悠佑
そんなに泣くほど大好きなんだね、 僕のことが。
りうら
もっと溺れて
僕なしじゃ息なんて できなくなるくらいに
りうら
悠佑
沢山泣いて治ってきたのか、 アニキは静かに返事を返した。
りうら
悠佑
帰ってきて、すぐのこと。 僕はアニキに言った。
りうら
終幕 君といたいだけ。
コメント
9件
ひょぇ…好き…
うあああ好き!!!! アニキって書けるようになったら文章の方もアニキ表記になるとか賢くなったら漢字に変わるのとか好きすぎる、、 最後もまじで最高だった、、、