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ママ

りお〜

ママ

こっちおいで〜

りお

はーい

りお

りお

うわぁ

ママ

お誕生日おめでとう!

パパ

りお、おめでとう!

りお

ありがとう、パパ、ママ

ママ

りおは、私たちの宝よ

パパ

15歳、立派になったな

りお

うん!

ママ

そうね、そろそろ言わないと

パパ

ああ

りお

ん?何?

パパ

まだいいんじゃないか?

ママ

いや、でも…

ママ

15歳という門出よ?

ママ

今言わないの?

パパ

ううん…

パパ

でも、なぁ。

パパ

りおは、誕生日くらい楽しみたいもんなぁ?

りお

うん…

りお

どういうこと?

ママ

そう…じゃあ、パパのタイミングに合わせるわ

りお

ねえ、気になるじゃない

パパ

いずれわかることだ。今日はりおの誕生日を盛大に祝おう

ママ

りお、おめでとう!

りお

うん!ありがとう!!

葉夏

15歳ね〜

葉夏

私も来月誕生日だー!

りお

パパとママ、何か隠し事してるんだけど…

りお

それがわからなくて

りお

15歳になった子みんなに聞いてみたんだけど、みんな何も無かったって

りお

やっぱうちだけなのかなぁ

葉夏

そっか〜

葉夏

でも気になるね!

葉夏

何だったのか教えてね!

りお

うん…

りお

いずれっていつのことなのかな…

葉夏

あまり気にしないで、今を楽しもうよ!

葉夏

ほら、りおの好きなアイス、溶けちゃうよ?

りお

あ、うん!

りお

はな、また相談乗ってね?

葉夏

もちろん!

ママ

あ、りお、お帰り〜

りお

あれ、パパ

りお

今日は早いんだね

パパ

今日は早退したんだ。

りお

体調悪いの?

パパ

いや、今日はりおにとって、重大な日になるからな

りお

それって、誕生日のときに言おうとしたやつ?

ママ

そうよ

パパ

りお、これから、車に乗って、素敵な場所に行くからな

りお

素敵な場所?

ママ

そうよ、とっても幸せな気分になれるの

りお

どういうこと?

パパ

まあ、行ってみればわかるさ

パパ

行こう

りお

え…なんか怖いよ

ママ

大丈夫よ。パパとママも行くのよ?

りお

パパとママも、15歳の時何かしたの?

パパ

パパとママは何もしてないよ?

ママ

りおは特別なのよ!

りお

うん…

ママ

携帯は置いて行ってね、秘密の場所だから

りお

うん

りお

(はなと連絡取る約束したから、携帯は持っていこう)

りお

パパ〜、まだ?

パパ

もうちょっとだよ

ママ

すっかり暗くなって

りお

なんでこんな山奥に?

ママ

建物があるのよ

パパ

とっても大きなホテルみたいなところだ

パパ

あ、見えてきた

りお

え?

りお

ほんとだ…大きい…

りお

でも、すごく低いのね、この建物

ママ

だからなかなか見えてこなかったのよ

りお

なんか不気味…

パパ

そんなことないよ、りお

ママ

あ、りお、携帯は本当に持ってきてないわよね?

りお

うん、持ってきてないよ

ママ

じゃあ大丈夫ね

りお

今隠れて連絡してる

りお

なんか山奥の建物に向かってる

葉夏

そこ、どこの山?

りお

えっと、駱駝山…

葉夏

待って、調べてみるね

りお

うん

葉夏

待って…

葉夏

駱駝クローン施設っていう都市伝説が出てきた

りお

クローン施設?

葉夏

生まれたときから、私たちにはクローンがいて、両親はクローンとも面会してたみたいで…

葉夏

最終的に、クローンか本物か、両親は決めるんだって

葉夏

決める基準とかは、両親によるみたいだよ。

葉夏

例えば、性格とか、頭の良さとか、両親がこれから欲しいって思う方を選ぶみたい

りお

怖いよ…

葉夏

あくまでも都市伝説だよ?

葉夏

信じないでよね

りお

でも、15歳になったみんなに聞いても、何も知らないような返答するのは、この都市伝説と辻褄があうかも

葉夏

え?なんで?

りお

クローンだと、記憶が改変されているかもしれないし、本物だと、クローンの存在すら知らない…

りお

私は、やっぱりクローンに変わられちゃうのよ…

葉夏

そんなわけ!

葉夏

あくまでも都市伝説だよ?

りお

それ言うの2回目だよ?笑笑

葉夏

ほんとだ

りお

まあ、私も、あまり信じてないけど笑笑

葉夏

まあ、頑張れ!

りお

うん…怖いけど、はながいる!

りお

まだ寝ないでね?

葉夏

もち!

パパ

さあ、ここだよ

りお

うん…

あ、羽崎様。お待ちしておりました。

パパ

あ、今日はよろしくお願いします。

私が羽崎様の担当をさせていただきます、後藤です。

ママ

よろしくお願いします。

まず、こちらへ

りお

ここ?

りお様には、本日こちらでお休みしていただきます。

りお

え…

りお

パパとママは?

ご両親は、別室でお休みになっていますよ。

あ、また1時間後に来ますので

りお

はい…

ガチャン

りお

鍵?開かない!

りお

どういうこと?

葉夏

鍵閉められた?!!

りお

うん…なんで…

葉夏

やっぱヤバイよ…クローンだよ…

りお

やっぱそうだよね

りお

都市伝説じゃなくて事実なんだよ…

りお

どうしよ、逃げなきゃ!

1時間後

失礼します。

では、

りお

あの…

りお

クローン施設ですよね、ここ

はい?

りお

やっぱりなんかおかしいです。

クローン施設なんかじゃありませんよ笑笑

もう、最近の噂はめちゃくちゃですな

りお

じゃあどこなんですか?

それは、後になってわかりますよ

失礼します

りお

うぐっ…

りお

やめ…て…

パパ

いままで過ごして来た時間、忘れないからな

ママ

そんな、また会えるのよ?りおに

パパ

そうだったな、

ママ

りおはりおよ。同じよ

りお

(え?体が動かない…)

それでは、羽崎様は、りお様の心臓を、羽崎様の選ばれた方の、りお様に移植させていただくということで

お間違いありませんね?

パパ

はい

記憶はそのまま、選ばれた「りお様」に移させていただきます。

これからは、健康で、優秀なりお様とずっと一緒ですよ

りお

(やっぱり、クローンなんだ…都市伝説なんかじゃない…)

りお

(なんで?なんで?なんで?)

りお

(嫌だよ、こんなの!)

パパ

最初から、りおが心臓疾患なんて無かったら良かったのにな

ママ

そうね、そしたら、こんなことにはならなかったのにね

パパ

心臓疾患が無いりおを最初は選んだけど、やっぱり、りおと面会していくうちに、りおと暮らしたいって想いが強くなったんだよな

ママ

心臓疾患のあるりおの方が、優秀だし、老後の心配も無いわね

パパ

ああ。きっと早大以上行けそうだな

ママ

じゃあ、お願いします

パパ

いままでのりおと変わらないんだから、まあ、とても優秀なんだけどな

ママ

ふふふ

りお

(いやだーーーーー!!!)

お母さん

葉夏、お誕生日おめでとう!

お父さん

おめでとう!

葉夏

ありがとう、お父さん、お母さん

お父さん

もう15歳だなぁ

お母さん

そろそろ、言わなきゃね

葉夏

え?

お父さん

明日、葉夏を連れて行かなければならない場所がある。

お母さん

だから、4時までには帰って来てね?

葉夏

(りおが言ってたこととおんなじ…)

葉夏

(でも、りおも何も無かったって言ってたからな)

葉夏

うん、わかった!

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