夜は濃く、森全体を黒い絨毯のように覆っていた。
風が低く唸り、枝が擦れ合う音だけが遠くから響く。
空には月が雲の隙間にちらりと見える程度。
悠翔は矢筒を確認し、クロスボウを肩にかける。
あらたろは斧の刃を研ぎ、Kanadeは杭とワイヤーを手元に置く。
陽葵は包帯と応急薬を整え、DinoとKrakenを安全な場所に避難させた。
Kraken
Dino
悠翔はそっと二人の頭を撫でる。
悠翔
あらたろが笑いを交えつつも真剣な声で言う。
あらたろ
Kanadeは枝の影を利用して、罠の最終チェックを行う。
Kanade
森の奥、静寂を裂くように小さな音が混ざる。
枝を踏む音。足音。低く咆哮するような吐息。
敵の気配が、夜の闇に線を描く。
悠翔
カルト
悠翔
あらたろ
Kanade
陽葵
遠くから影が二つ、三つと広がる。
カルトの襲撃者たちだ。フードを被り、短剣や刃物を手にしている。
闇の中で足音だけが、こちらに迫る。
悠翔の合図で、一斉に行動が始まる。
矢が放たれ、斧が回転し、罠が敵を足止めする。
あらたろは枝を蹴り、敵の間合いを乱す。
Kanadeは杭とワイヤーで横合いを封鎖。
カルト
敵の一人が斬りかかるが、悠翔の矢が腕をかすめ、動きを止める。
もう一人が短剣を振りかぶるが、あらたろの斧がタイミングよく迎撃。
あらたろ
陽葵は負傷者を素早く後方に押し、応急手当を行う。
KrakenはDinoを背に避難させながら、森の小石を投げる。
小石は敵の視界をわずかに奪い、その隙にKanadeが斧で武器を叩き落とす。
敵は数を増やしつつも、僕たちの連携に混乱する。
悠翔
あらたろ
動作は短く、正確。言葉は最小限、呼吸と視線が命令代わりだ。
矢が飛び、斧が回り、杭とワイヤーが敵を絡め取る。
一人、また一人とカルトの動きが鈍る。
敵の刃が交錯する音、木の破片が飛ぶ音だけが夜に響く。
最後の二人が森へ逃げ出した瞬間、夜は静寂に戻る。
あらたろ
Kanade
あらたろ
Kanade
Kanade
Kanadeが見た時にはあらたろの胸のあたりに鋭い裂傷があった
悠翔は木の上で陽葵をも狙おうとしているカルトを撃った
悠翔
Kanade
かなでは地面に膝をつき、あらたろの身体を支えた。
その額には汗が滲み、手は震えている。
陽葵
腰のポーチから包帯と止血剤を取り出し、震える指で圧迫を始める。
あらたろ
かすれた声が笑おうとして、すぐに咳に変わる。
Kanade
彼女の声は、泣きそうに震えていた。
必死に止血しながら、何度も何度も包帯を巻く。
やがて、呼吸が少しずつ落ち着いてくる。
かなでは深く息を吐き、力なく微笑んだ。
あらたろ
Kanade
Kanade
あらたろ
夜明け前、森の中にほのかな光が差した。







