意外と短気なチョコクッキー
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「裏切り者にィッ!!梵天の鉄槌をォッ!!」 バンバンバン、と三発の銃弾音が廃工場に鳴り響き「裏切り者」が殺される。 ギャハハハハハッッ!と汚い笑い声が木霊した。 「三途の奴まだ薬やってんのかよ」 「うるせぇー」 人が目の前で殺されているというのに軽口を叩いていられるのは流石梵天といったところか。 「帰るぞ、お前ら」 「「「「うす」」」」 迎えの車に乗り、アジトへと帰る。 三途は薬で混乱()しているため置いていった。哀れ。 「たっでぃ〜ま〜」 勢いのままソファに座り、ネクタイを緩める。 「兄ちゃん行儀悪い」 「あ?別にいいじゃん」 「おっ、お前ら帰ってたのか」 共有キッチンからヒョコッと顔を出した鶴蝶を見て思わず蘭は姿勢を正す。 その姿を見て、竜胆は呆れていた。 「ッ!?か、鶴蝶ッもう帰ってたんだ…」 「嗚呼、商談が思ったより上手くいってな」 いい契約が出来そうだと笑う鶴蝶を見て灰谷蘭は目を細める。 大将が死んでから下手くそな笑みを浮かべていた鶴蝶も最近はよく笑うようになったものだ。蘭は鶴蝶のことがずっと好きだ。最初こそ親愛を並べていたものの、何かが違うと思っていた。そして、風呂に入っている時、アッこれ恋だ、と。それからはもう猛アタック。それこそ大将も竜胆も気づくほど。 しかし、いかせん鶴蝶の鈍感さよ。まっったく気がついてもらえなかった。 「そうだっ!かくr「鶴蝶さーーん!!この資料確認してもらってもいいですかーー?」 蘭は鶴蝶を飲みに誘おうとしたが、部下によりそれを阻止されてしまう。 時は進み、三日後の幹部会。 「この時期だと、この店の売り上げが…ーー」 「このキャバクラ店の店長が…ーー」 「この間の裏切り者が…ーー」 淡々と進んでいく会議。 「よし、今日はここまで。全員解散しろ」 「「「「「「「うす」」」」」」」 (よし、今日こそ……!) 前回は部下に邪魔されるという悲惨な思いをしたので、幹部会の終わりを図って蘭は再びリベンジすることに。 鶴蝶をベロベロに酔わせて、あれやこれを……ゲフンゲフン。頭の中の妄想をバババッとかき消し、鶴蝶に近づく。 「かーくちょっ!今日飲みに行かね?」 「うおっ何だ蘭か。いや、すまない今日は先客が入ってる」 「は??先客?」 「ああ、俺の部下で結構仕事ができるいい奴なんだ。頼りにさせてもらってる」 そう言ってふわっと笑う鶴蝶。いつもは大好きなその笑顔も何か違う。 これは違う。 違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う ちがう。 「……ふーんそっか、楽しんでこいよ」 パッと体を離し、ギュと拳を握る。 「ああ!機会が会ったら紹介するな!」 パタパタと廊下を走る鶴蝶の背を見つめた。 「…あれ?兄ちゃんイヤホンなんて珍しー。いつも周り気にせず爆音で流してるくせに」 竜胆はいつもに増して禍々しい雰囲気を醸し出している兄を見つけ、声をかけた。 「なになにー?盗聴?」 「…………………………」 「おーい兄ちゃーん?」 「……………………」 「おい兄貴?返事しろよ」 「……………………」 「はぁ、ウッザ、三途でもいじってこよ」 ザザザザ、「……ーーーで、…は、ー」 ザザザザ、「…ーそうか………ーー」 ギリィッ…。
次の日。 「鶴蝶っ!おはよ!」 「おはよう」 「あッ!おはようございます灰谷幹部ッ!!」 「………あぁ、、うん。」 ペコっと頭を下げ、挨拶をしてくる男。 ヘラヘラしやがって。鶴蝶の隣に立ってんじゃねぇよ。 「こいつが昨日紹介したいって言ってた奴だ」 「どうも、よろしくお願いしますッ!」 ふーん。こいつが……。こいつが…。 「あ〜。俺そうゆうのいいから」 「ぇ、」 「、、おい、その言い方は無いんじゃないか?」 「別に鶴蝶に決められる筋合いなくない?うざいよお前、じゃ、」 バタバタと無駄に音を立てて廊下を歩いていく。 「あ、おいッ蘭ッ!」 ズッ、と鼻を吸う。もう何年も出ていない涙が出たようだった。 「…んで、俺を選んでよ、」 「告白すりゃいいじゃないか」 バッと隣を見ると、コーヒー片手に資料を持った九井。 「………!?え、、、、なん、、、、え!?」 「いっとくが聞き耳立ててた訳じゃねぇから。お前が勝ってに歩いてきて、勝手に此処で愚痴零したのを可哀想な俺が遭遇しただけだかんな……はぁ、イヌピー……」 ずりずりずり、と壁に背を任せて座る。 「……なんでこんな所で仕事してんの」 ※廊下です 「あ?んなもん薬飲んだ三途が俺の部屋徘徊してんだよ」 「…はは、なにそれ」 「……おれのがかくちょうのことすきなのに」 「…………………………」 「ずっと、ずっとみてきたのに、、すきなのに、」 「…………………………」 「、、かんきん、しようかな、、」 「やめろ俺を過労死させる気か」 「、、、、、、だって、、、、」 「…だぁッーーーーー!!もうお前らしくないッ!!サッサと告りゃいいだろうッ!?鬱陶しいんだよッ!!お前が鶴蝶のこと好きなのバレバレだかんなッ!?」 「…………………ぇ!?」 嘘だ、、。バレてたのッ!?
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