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息抜き

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息抜き

第1話 - 息抜き

2022年09月15日

#おりじなるすとーりー

AI

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私

わたし、屋上で靴を脱ぎかけた時に

私

一つ結びの先客に、声をかけてしまった。

私

「ねえ、やめなよ」

私のアール

私

口をついて出ただけ。

私

ホントはどうでもよかった。

私

先を越されるのが、なんとなく癪だった。

私

一つ結びの子は、語る。

私

どっかで聞いたようなこと

一つ結びの子

「運命の人だった。」

一つ結びの子

「どうしても愛されたかった」

私

ふざけんな！

私

そんなことくらいで

私

私の先を越そうだなんて

私

欲しいものが手に入らないなんて

私

奪われたことすらないくせに！

一つ結びの子

「話したら楽になった」

私

って
一つ結びの子は、消えてった。

………………………

私

さぁ、今日こそはと靴を

私

脱ぎかけたらそこに

私

緑目の女の子

私

また声をかけてしまった。

私

背の低い子は、語る。

私

クラスでの孤独を

緑目の子

「無視されて、奪われて」

緑目の子

「居場所がないんだ」

私

って

私

ふざけんな！

私

そんなことくらいで

私

私の先を越そうだなんて！

私

それでも、うちでは愛されて

私

あたたかいごはんもあるんでしょ？

緑目の子

「おなかがすいた」

私

と泣いて

私

緑目の子は、消えてった。

私

そうやって、何人かに声をかけて

私

追い返して

私

わたし自身の痛みは誰にも言えないまま

…………………………

私

初めて見つけたんだ。

私

似たような悩みの子

私

何人目かに会ったんだ

私

黄色いカーディガンの子

黄色いカーディガンの子

「うちに帰るたびに」

黄色いカーディガンの子

「増え続ける痣を」

黄色いカーディガンの子

「消し去ってしまうため」

黄色いカーディガンの子

「ここに来たの」

私

と言った。

私

口をついて出ただけ。

私

ホントはどうでもよかった。

私

思ってもいないこと

私

でも、声をかけてしまった。

私

「ねぇ、やめてよ…」

私

ああ、どうしよう
この子は止められない

私

わたしには止める資格が無い…

私

それでも

私

「ここからは消えてよ！」

私

「君を見ていると苦しいんだ…」

黄色いカーディガンの子

「じゃあ今日はやめておくよ」

私

って
目を伏せたまま消えてった。

………………………………

私

今日こそは、誰もいない。

私

わたしひとりだけ

私

誰にも邪魔されない

私

邪魔してはくれない…

私

カーディガンは脱いで

私

結んでた髪をほどいて

私

緑目の私は

私

今から飛びます

fin