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れあ
俺、頑張ったで…?
れあ
れあ
あなたが居なくって4ヶ月
初兎
夜中の1時半過ぎ 何となくお腹が張ってるなって思って目が覚めた でも、何となくって感じやから先生は呼ばんくてええやろって思っとった
初兎
まだ平気や思って、寝ようと思った でも
初兎
寝ようと思ったけど痛すぎて寝れへんかった
初兎
初兎
初兎
呼ぼうと思ったけど痛すぎて無理やった
初兎
ここには居ない、愛する人の名を呼んだ すると
コンコン
初兎
医者
ガラガラ
初兎
医者
初兎
医者
医者
そう言って俺の下を脱がせて、足を開かせた
医者
医者
俺はベットの柵を握った
医者
先生の指が俺の中に入ってきた 俺はあまりの痛みにベットの柵を強く握ってしまった
初兎
初兎
俺の足があまりの痛みで逃げようと動いたが、先生の手によって抑えられた
医者
医者
初兎
初兎
初兎
医者
医者
俺は内診が終わり、ぐったりと力を抜いた 先生が俺の汗を拭いてくれた
医者
初兎
初兎
今の今まで話せていたのに、 次の波が来ると察した俺は目を伏せてベットの柵を握る
初兎
初兎
医者
初兎
陣痛中に愛する人の名を呼んだ もちろん、この場に居ないのであの声での返事は無い。 そのかわし違う声での返事はあった。
医者
ほとけさんも応援してくれてますよ、と言ったら 初兎さんは苦しそうに、でも嬉しそうに笑いました
初兎
初兎
医者
初兎
医者
その待ち望んだ言葉に俺の心は喜びとこれ以上痛みが強くなるのかという恐怖でいっぱいになった
‘’頑張れ‘’
初兎
初兎
俺の気のせいかもしれんけど、 今、俺の頭の中であなたの声で頑張れって言われた気がした。 ここにはおらんくても、あなたは俺のことを応援してくれとるんやなって思った
医者
初兎
医者
医者
そういうと先生は息を吐いて、吸って止めて見せた
初兎
初兎
最初は上手く出来ずに息が抜けてしまう でも何度かすると上手く止められるようになっていた
医者
その言葉に身構えるが、 さっきのあなたの「頑張れ」を思い出して、頑張れる気がして、俺は乱れてた息を整えた
医者
初兎
初兎
医者
全開、ということは もう赤ちゃんがいつ降りてきてもおかしくないということ 俺の骨盤がそんなに開いとるんか… そりゃ痛いわけやw
初兎
初兎
そして俺は先生にもう痛みが引くことは無いと教えてもらった。
医者
初兎
初兎
初兎
初兎
医者
俺は片手はベットの柵、もう片方で枕を力いっぱい握って息んだ。 俺ってこんな力あるんやって自分でもびっくりしながらも思いっきし息んだ
初兎
噛んでいる下唇から血が滲む 早く会いたい、早くいむくんとの宝物を抱きたい… 早く、早くと想いを乗せて息んだ
初兎
1度息むのを辞めるとぐったりと脱力する
医者
先生はおそらく俺が体力的に限界なのを感じて、‘’もうすぐ‘’と声をかけてくれたんやろう
初兎
医者
初兎
頷く俺。 先生が俺に水を飲ませてくれた後、タオルを口にくわえさせてくれた。噛んで口を怪我しないようにだ
医者
初兎
初兎
医者
初兎さんは息むのがすごい上手になってました
医者
初兎
痛みで息をするのがやっとで先生の声はあまり届いてへんかった。 やけど、それでも先生は「上手い」だとか声をかけ続けてくれたんやと思う
初兎
初兎
俺が多分今までで1番強く息んだ時 またバシャッと音が聞こえて、水とともに何かが出てきた
初兎
その初めての感覚に俺は声を上げる
医者
初兎
医者
医者
初兎
ほにゃあ、っ!んにゃあ、っ!
部屋の中に、ずっと待ち望んでた愛らしい泣き声が響いた
医者
初兎
先生は赤ちゃんをタオルで綺麗に拭くと、どっかの部屋へ連れてった
初兎
あなたが隣におらんかった ねぇ…俺頑張ったで…? いつもみたいに優しい言葉をかけながら抱きしめてや…
医者
初兎
医者
先生が帰ってきた。 そんな先生の腕には大事そうに抱かれている1つのタオルケット
医者
初兎
??
初兎
??
俺達の宝物な? あなたにそっくりな優しい目で水色の瞳なんやで あなたに似た、優しい目が大好き。 この子が生まれた今日は、11月26日
初兎
初兎
??
早く、迎えに来てやッッ…
1週間後
ガチャ、
初兎
あなたが居ない家に帰ってきた いつもの優しい声で、明るい声で、「おかえり」って言ってやッ…
初兎
??
初兎
初兎
優空
あなたと同じく優しくて、空のように広く、澄み渡った心を持った子になって欲しいと願いを込め、「優空」と名付けた。 この名前はあなたと2人で良いね!って言ってた名前や
れあ
れあ
れあ
れあ
れあ
コメント
16件
一気読みしてきた!! 1話1話神すぎて死にかけてた〜 続き楽しみにしてるね!! 神作過ぎだよ〜!!!!✨
早く帰ってきてな…"💎くん"
最っ高…もう…あぁ…(?) 💎くん、会えるといいねぇぇ…!