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ガキンッッ
ガチャンッッ
ガリッッ
刃物の鈍い音が鳴り響く
凛が戦っている魔物の体は、 今まで戦ってきたどの 魔物よりも硬かった
凛
震える手を抑えて魔物に立ち向かう
ガキンッッ
凛の攻撃を嘲笑うかのように 華麗に避ける魔物
明らかにこちらを甘く見ている
あちこちにころがっている死体が 凛をさらに不安にさせる
自分が迷ったせいでたどり着くのが遅れてしまった
ガキンッッ
ガチャンッ!!
凛
自分にはもちろん、魔物にも
未だに魔物が何の目的で 人間に危害を与えているのかは不明だ
無差別に殺戮していく姿は 人々を不安と不快で包み込む
凛
凛
グチャッッッ
文字に書いたような音とともに 凛のナイフが体に刺さった
凛の沈んだ気持ちのように
深く
凛
戦闘が終わった時
朝焼村は凛がたどり着いた時よりも 悲惨な状態であった
生存者が居るかどうかの確認も、 既に終わった
さっきの人も、もう既に息をしていない
生存者は、誰1人、居なくなった
周りには血と死体
魔物に荒らされた村は、もう形を保っていなかった
凛
村に向かって
守れなかった朝焼村に向かって
くるりと振り返り、来た道を戻る姿
それは、誰が見ても声をかけられない
暗い暗い背中だっだろう
『青い監獄所属,凛 朝焼村にて』
『数体の魔物の殺戮、完了』